まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神戸寺社初詣めぐり・後

2008年01月03日 | 旅行記E・関西

P1025658山陽電車の車両で神戸高速の長田駅に降り立った私と大和人さん。これから向かうのは長田神社である。神功皇后のころに創祀されたという神社であるが、先ほどの生田神社や湊川神社に比べて、その参道は実に庶民的な雰囲気がする。初詣につきものの食べ物の屋台以外にも、地元の商店街が「初売り」の屋台を出していたりする。

P1025662この長田神社、武門の神である八幡社もあれば商売の神もあり、ここでのクーポン引き換えの縁起物は、事代主神が描かれた袋に入った福銭である。また本殿奥では、樹齢700年を超える神木のクスノキをまつった稲荷社に行列ができている。稲荷社といえばそれこそ商売の神のイメージが強いが、ここは無病息災が大きなご利益とかで行列ができている。その社には無病息災を願う「赤えい絵馬」が多数奉納されている。神社ごとにこうした違いが見られるのも、ハシゴ参拝の面白いところだ。

駅から近いところばかりだったためか、午前中で縁起物引き換えクーポンの3社を回り終える。昼食だが屋台の食べ物で済ませるのもちょっと・・・ということで、また神戸高速~阪神電鉄乗り継ぎで南京町の中華街へ。中国の正月は2月の旧正月であるが、日本の正月も大勢の観光客で賑わっており、店頭で売られる饅頭やラーメンなどに長い行列ができている。

P1025666やはり腰掛けて食事したいという我々、中華街を一回りした末に、路地を入った小さな料理店に空席を見つけて昼食とする。「華流ソバ」に「華流チャーハン」という、この店オリジナルのあんかけソバにあんかけチャーハンを食べる。体が十分温まる。この店、大将が一人で中華鍋を操って炒め物もやればギョーザも焼くしラーメンもゆでるしとマルチに料理をこしらえており、表通りの気取った店にはない家庭的な雰囲気というのもなかなかよかった。

腹ごしらえができたところで再び乗り歩きとする。阪神元町から阪神今津、阪急今津線に乗り換え、西宮北口乗り継ぎで宝塚、さらに乗り換えて着いたのは中山。神社の後はお寺で・・・ということで、駅前にある大本山中山寺に向かう。

P1025673山門でわれわれを出迎えたのは、願い事が記された腹掛けのさらし。そう、この中山寺は子授祈願・安産祈願の寺として名高いのである。「そういう願い事やったら一緒に来る相手間違っとるがな!」とお互い思うのだが、何か知恵を授かるとか、よいアイデアが生まれるとか、話を子供に限定しなくても・・・と都合のいいように考えるのである。

P1025674それはこの寺のオープンさにもよるものだろう。ご本尊は十一面観音菩薩なのだが、観音さまがあるかと思えば奥には大師堂もあるし、最近建立されたとおぼしき大願塔には阿弥陀堂もある。おまけに鎮守社ということで鳥居に祠があったり。翻って参道を見れば七福神もいるし、閻魔堂もあれば文殊堂もある。もちろん水子供養もやっている。

とにかく拝むものがたくさんあり、まさに「日本仏教のテーマパーク」状態。私たち初詣客はありがたやありがたやと、自分が見たいパビリオン、もといお参りしたい神様仏様に手を合わせる(そんなことに全然頓着しない人も多いだろう)のだが、一神教がベースであることが多い外国人から見ればさぞ不思議な光景に写っていることだろう。

それでも私たちは意に介することなく、実にすがすがしい気持ちになってまた電車に乗り込むのであった。今年もいいことがありますように・・・。

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