今週もっとも世間を騒がせたのがこの事件であろう。
事件そのものの原因は製造元の工場の衛生状態によるものなのだろうが、報道を見ていると、中国製食品全体の安全性に対する不信感を募らせるばかりでなく、それが日中両国の改善悪化につながるとか、「ギョーザ風評が仙台の牛タンにも影響」という記事も出だした。
直接の健康被害にとどまらず、むしろ風評被害による各方面への影響のほうが大きくなってくるのではないか。最近はネット社会の発達もあり風評被害があっという間に広がるし・・・。
ただこのことは、日本の食卓にいかに多くの中国製食品が浸透しているかを改めて認識することにもつながる。やはり製造コストの問題もあるのだろうが、食材も海外から輸入に頼り、製造・加工を中国に頼るという日本の食卓って、どうなるのかな・・・ということに思いを馳せる。そういえば私の小学校時代の社会の教科書に、一杯の天ぷらうどんを例に、その材料がいかに海外からの輸入に頼っているかの説明文があったが、今はそのような説明はあるのだろうか。製造・加工が外国で行われているものという切り口での説明が加わっていたりして。じゃ、日本で作っているものって何よ・・・?
単に「中国はけしからん」というのではなく、国内産業の空洞化が進む中、こういう問題を契機に、日本の農漁業や製造業のあり方についてもう一度見直すことも必要ではないだろうか・・・。