今朝の話題は岩手県奥州市の黒石寺で行われた「蘇民祭」である。1200年も続くこの祭り、「胸毛がセクハラだ」とJRに観光ポスターの掲示を拒否されたり、全裸で茅の輪を奪い合うのが「公然わいせつ」にあたるとして警察から警告が出たことがマスコミで取り上げられ、例年にない注目だったとか。ただこの騒ぎのおかげでかえって祭りの名前が全国に知れ渡ることになったというから、世の中わからないものだ。
世論の多くは、1200年も続く伝統行事、地域の伝統文化に対して、たかが100何年かの警察の権力が介入するとか、JRが「セクハラだ」というほうがおかしいというもの。まあそれはそうだろう。
私は祭りを見たわけではないので何とも言えないが、ここに来てJRがポスター掲示を拒否したり、警察が警告を出すというのは、やはりそれなりの理由もあったのではないだろうか。
伝統文化の名の下で何をやってもいいと勘違いして、面白半分で裸を見せつけるのが楽しいとか、男性の肉体美がお好きな方々が町中を徘徊して地元の人たちに不快感を与えるとか、祭りの外で「チン」プレーを披露する輩とか、本来の祭りの伝統から逸脱したことが全くなかったのだろうか。最近はその辺をわきまえない人が多いから・・・(いやそれが伝統だと言われれば、私はなにも申しません)。
その祭りも混乱なく無事に終わったようであるが、これを機に祭りの本当の意味を見つめ直し、よき伝統であれば受け継ぐ、悪しき伝統であれば排除するということで支えていってほしい。