22日、「青春18きっぷ」を片手に自宅を出る。時刻はまだ夜が明けない4時20分。起床したのは3時半である。本当、何の因果でこのようなことをやっているのかと、肩から担ぐバッグが重い。
阪急神戸線の始発電車で、4時54分に梅田着。改札を出るとJRの大阪駅に向けて小走りに走る人が何人かいる。私もその中に加わる。目指すのは、4時58分発の京都行き。これも東海道線の大阪からの始発電車だ。まあ、普段乗り換えている時の感覚では4分間の乗り換えは間に合うかどうか微妙なところだし、別に間に合わなければ次の列車で行けばいいことなんだが・・・・。
有人改札で青春18に日付印を押してもらい、エスカレーターを駆け上がって先頭車両に乗り込んだところでドアが閉まった。
そんなわけで間に合った。これでこの後の乗り継ぎ行程が少しずつ早くなったのはいいが、あまりやるものではないな・・・。それはそうと、5時前の始発電車というのに座席が埋まるくらいの乗客がいる。明らかに夜通し遊んでいた人は別として、これから出かけようという出で立ちの人はどこから来たのだろうか。
そろそろ夜が明ける中、各駅ごとに朝帰りの客を下ろし、大きな荷物を持った人たちを乗せる。今朝はさすがに早く起きたので、しばしウトウトしながら向かう。京都ではこれも4分後に出る米原行きに階段を上り下りして乗り継ぎ、ひたすら東へと向かう。滋賀県は小雨模様で、この先の行程に「徒歩」も含まれているだけに気がかりだ。
6時54分、米原着。ここで乗り継ぐのは6時57分の大垣行きで、またも階段を上り下りして乗り換えなければならない。乗り継ぎ時間が短いのは、少しでも早く目的地にたどり着けるようにという利用者の便を図ったつもりなのだろうが、階段から遠い車両に乗っていた場合などでは短すぎやしないだろうか。
大きな荷物を抱えた乗客が次々と階段を駆け上がり、連絡通路を走り抜ける。そして大垣行きに乗り込む。その多くの乗客を待っていたのは・・・・。
この間まで東京~大垣間の「ムーンライトながら」でも活躍していた、JR東海の特急型車両である。
「大垣行き 自由席」などという方向幕を見ると、「ムーンライトながら」が来たかのようである。ただし、3両しか連結されておらず、デッキには席に座れなかった客があふれている。
なぜまた、こういう車両がこの時間に走っているのだろうか。というか、走らせる意味があるのかな・・・?
関が原を越え、濃尾平野に入ってくると天気が回復してきた。東海地方の予報は晴れ。また、厳しい暑い一日になりそうだ。
大垣でもまた走らされて、岐阜着。ここで私は東海道線を離れ、高山線に乗り換えになる。次の美濃太田行きまで少し時間が空いたので、改札を出てコンビニへ朝食の買出しに出かける。起床が3時半で、朝食が8時。ちょっと、時間が空きすぎたかな。
さて、現在の私は食事前にインシュリン注射を打つ身。普通に自宅で食事する分には問題ないが、気分転換で外食する場合は食事前に店のトイレを拝借してということになる。
こういう列車の乗り継ぎの場合もどこか場所を探して・・・ということになり、手間としては2~3分のこととはいえ、タイミングも気をつかうものである。ただ今後、鉄道の旅を続けたいということであれば、面倒でもこの手間を惜しむことはできない。まあ、こうやって実際に慣らすしかない。
朝食の野菜はトマトジュースで代行。最近では「一日分の野菜と果物が取れる」というのを売りにしているジュースもいろいろと出ているが、どうも「野菜」と「果物」がミックスされたものは、思ったよりも糖質が高いようである(決して飲んではいけないというわけではないが)。また、「噛む」という行為がないために、唾液の量を増やすとか、満腹中枢を刺激するというのには少し足りない。まあ、旅に出るということは通常の生活とは異なるのだから、そのあたりは臨時と割り切って、どこかで帳尻を合わせるしかない。
美濃太田までは国鉄型のキハ48に揺られる。しばらくは岐阜近郊の工場や住宅街を走っていたが、犬山城の天守閣が遠くに見えてからは、長良川の流れに沿って走る。一気に、ローカル線ムードが増してきた。途中の列車行き違いでしばし停車する場面というのも出てきた。
終点の美濃太田着。ここで、長良川鉄道・越美南線に乗り換える。この線には5年ほど前に郡上八幡まで乗ったことがあるが、今回は終点の北濃まで行くのが目的。暑い一日になりそうだが、これから楽しみである・・・・(続く)。