6月5日は和歌山に友人を訪ねて出かけ、帰宅したのは21時。昼間に食べ過ぎたせいか夕食はもういらないということでそのまま就寝。
・・・・したのもつかの間、翌6日は4時に起床。朝の6時には新大阪駅に現れる。この日は広島・マツダスタジアムでのカープ対オリックス・バファローズの交流戦観戦である。もともと、私にとっての「年中行事」とも言える広島での観戦を早くから予定しており、前日に広島に移動して宿泊を、ということにしていたのだが、先の和歌山訪問のお誘いが入ったため、広島へは日帰り、ただし時間をフルに使うために早朝の新幹線で移動しようというものである。
日曜朝の「ひかりレールスター」は空いていた。2×2列シートの指定席を予約していたが、隣に客が来ることもなくゆったりと過ごせる。ただこのシート、ゆったりはしているが座席の肘掛が固定式である。空いているからといって2列全体に身体を広げてくつろぐというわけにはいかない。
山陽新幹線はその多くがトンネル。1時間半ほどの行程の多くは暗い中で過ごし、朝の8時に広島到着。日曜朝の広島駅は通勤客の姿もなくゆったりした時間が流れている。かつて就職以来8年をこの地で過ごしたこともあり、通勤で広島駅を利用していた期間も長かったので、この駅に降り立つたびに懐かしさを感じるところである。
さて、試合開始は15時。まあ13時には球場に入るとして時間は5時間ほど。どうやって過ごそうか。久しぶりにということで、宮島は厳島神社を目指すことにする。1番乗り場の普通列車で宮島口に移動。この区間も通勤ルートであり、車窓を眺めつつ、当時と変わらない風景、そして変わった風景を楽しむ。
宮島口からはJRのフェリーで宮島に渡る。JRのほうが厳島神社の大鳥居に近づきながら渡るので、宮島に渡るときにはほぼ毎回JRと決めている。日曜の朝のこととてさほど乗船客は多くなかったが、やはり鳥居が近づくとデッキに出て皆カメラを構える。
この島の景色、日本三景の中でも最も好きな光景である。三景の中でどれか一つをと尋ねられれば、迷いなく宮島を推す。
厳島神社に参拝。参拝時に気になるのは、その時間が満潮か干潮かというもの。あえて下調べをせずに、その時の景色を楽しむ。満潮干潮それぞれ味わいがあるしね。
6日の朝の時間はちょうど干潮。拝殿を前に砂浜に降り立つことができる。まだ海水がたまっているものの、大鳥居に近づくこともできる。景色としてサマになるのは満潮時、海に浮かんだような景色であるが、この干潮時も珍しく感じて面白いと思う観光客が多い。
拝観料を払って拝殿へ。この朱色の柱の廊下を渡るのは風情があってよろしい。この日は特に行事はなかったが、以前はちょうど神前での結婚式が行われていたのを見たことがある。こういう神様の前での結婚式、憧れますなあ・・・。相手はいませんがね。
拝観後、宮島の歴史民俗博物館へ。かつての宮島の町屋を再現したつくりで、古来より神様の島として独自の文化を育んできた宮島の歴史がしっかり学べるようになっている。宮島に縁のある歴史上のメジャーな人物といえば平清盛に毛利元就、その彼らに関する紹介のコーナーもある。
他には宮島=しゃもじということで、かつて高校野球で優勝した広陵や広島商業のメンバーの名前が記された大型しゃもじなんてのもある。広島商業の選手、そして監督としても甲子園で優勝し、先日亡くなった川本幸生さんの名前も見られる。
そういえば、厳島神社といえば広島を訪れる観光客は必ずといっていいほど訪れるが、出口からほど近いところなのにこの資料館はこの時間、見学客は私だけだった。結構穴場的存在でありオススメしたい。
帰りはさらに干上がった大鳥居内の海岸を歩く。鳥居のすぐ横まで行けるようになっており、せっかくなので大鳥居に直接触ってその感じを楽しむ。何だかありがたいような感じ。
参道の土産物屋街を冷やかすのも宮島参詣の楽しみである。ここで味わったのが「揚げもみじ」。宮島名物はもみじ饅頭であるが、最近はこれを揚げてみたり、あるいは生もみじというものが出ていて、名物もいろいろ進化しつつあるようである。まだ食べたことはなかったのだが、この少し前にツィッターで「揚げもみじ(クリーム)がオススメ」と書いてくれた人がおり、ならばということでそのクリーム味を楽しんでみる。
外はカリッとした衣、中はふんわりトロッとしたクリーム。普段甘味のおやつを食べる習慣がないのだが、揚げたことで何だか「酒のアテにもなるんちゃうの?」と思った。これを食べてふと思い出したのが、会津若松の「揚げまんじゅう」。饅頭を揚げるというのは一つのジャンルなんだろうなと思う。これはまた食べてみたい。オススメしていただいたmさん、ありがとうございました。
さてお腹もできたところで、帰りは広電系の松大観光汽船に乗車。広島電鉄や広島バスなど、広島地区の公共交通機関では「PASPY(パスピー)」」というICカードを出しているのだが、それはJRの「ICOCA」でも利用可能という。大阪から持参のICOCAでピッとタッチして乗船・・・・。(続く)