まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

佐渡汽船~きたぐに、再び

2010年08月04日 | 旅行記C・関東甲信越

まだ7月18日の記事が続く。

両津港でレンタカーを返却し、佐渡汽船ターミナルビルで土産物など買い求める。ただでさえ重い荷物がより一層重くなる。16時05分の出航を前に改札口には長蛇の列ができている。連休の真ん中、レジャーを終えてそろそろ帰途に着く客が多いことだろう。

Dscn1518 往路と同様、復路でも1等の切符を持っていたのだが荷物を置くにとどめ、またも甲板に出る。相変わらず強い日差しが照りつけるが風の気持ちよさというのはよろしい。

カモメたちの見送りを受けて出航。またかっぱえびせんを放り投げる子どもたち。

Dscn1524 それを見ながら最上階の甲板へ。往路の時と違って甲板にもベンチがあり、ここに腰掛けることも寝転がることもできる。よし、ここを根城にしよう。

Dscn1523 ・・・ということで、海を見ながらのビール。往路の時はその後でクルマに乗るために飲めなかったが、もうクルマからは解放されている。いや、フェリーの旅はよろしいもんですなあ・・・。

Rscn1537 途中でジェットフォイルが追い抜いて行く。その姿を見るうち、その向こうに両津行きのジェットフォイル。ちょうど3隻が横に並ぶという、なかなか見られないシーン。これはぜひカメラに収めたいところだ。これを「乗りながら」撮るのは鉄道ではできない芸当である。

Dscn1532 それにしても、フェリーの開放感というのは恐ろしいものである。ベンチに寝転がって空を見上げる。ビール飲んでベンチに寝る・・・普段の公園とか、電車のベンチシートでやっていたら怒られることだが。ツイッターにそのことを書いてみると「フェリーの上、ありです!」というコメントが返ってきた。

Dscn1564 2時間半の航海はあっという間で、そろそろ日が水平線に消えようとしている新潟港に戻る。佐渡は大きな島とはいえ、こうして朱鷺メッセやみなとぴあの建物を見ると本土に戻ってきた安堵感を覚える。

Dscn1571_2 さて、今夜の「きたぐに」で大阪に戻るのだが、それまでの間は新潟での滞在時間。ということで、日本海の幸を食べさせてくれそうな店を探す。通りを少し入ったビルの2階に「魚魚屋」という店を見つける。混雑していたが6席のカウンターに1席だけ空きがありそこに入らせてもらう。

Dscn1573 ここは新潟でも北部の村上、笹川流れ辺りの魚介類を取り扱っている。ということで刺身の盛り合わせや岩ガキを注文する。このところメニューに岩ガキがあれば必ずといっていいほど注文するのだが、そのきっかけを作ってくれたのが以前に村上の民宿に泊まった時に出てきた岩ガキだったと思う。

いや美味いなあと味を楽しむうちに、いきなりバチっという音。店内の照明が落ち、エアコンが切れた。どうやらブレーカーが落ちたようである。騒然とする店内。途端に店内が蒸し暑くなる。接客係ではどうしていいかわからないようで、しばらくして板場から割烹着姿の男性がやってきてカウンター奥のスペースへ。配電盤がこちらのようでブレーカーを上げて電源は復旧。店内にも安堵の声が。やれやれ。ただ再度のブレーカー落ちが恐いので照明を少し落とし、暑いのでエアコンはつけることにした。いやそれにしても、店に入っていてブレーカーが落ちたというのは初めての経験である。ただこれで店員と客が気軽に話をするようになり、距離が縮まったようにも感じたから、何がどう転ぶかわからない。

Dscn1575 村上の魚、地酒を楽しんだ後、シメということで店を変えて同じく駅前の利休庵へ。新潟ということで「へぎそば」を注文。腰の強い特徴があり、こちらもおいしくいただく。

Dscn1595 時刻は22時を回り、新潟駅に戻る。今夜再び急行「きたぐに」に乗車するのだが、今回は産まれて初めて「A寝台」というものに乗る。料金はB寝台に比べてもちろん割高であるが、3段寝台の倍の高さがあり、料金の差は高さの差であることを思わせる。

後は帰るだけという安堵感があるためだろうか、出発してしばらくは起きていたのだが、そのうちにベッドに横になる。静かな走りということで揺れも心地よく、早くも寝入ったようである。このために「寝台車」のムードを楽しむ時間は少し短かったかな・・・。

Dscn1597 朝の目覚めは大津辺り。後は京都、新大阪、大阪と停まるだけである。早朝の大阪駅は祝日の朝ということで乗客の姿もまばら。この時間であれば職場に直行することもできるが、休日ということでそのまま帰宅。

今回久しぶりの「週末夜汽車紀行」ということだったが、やはり翌日の時間が有効に使えること、そして列車に揺られながら眺める外の景色というのは夜汽車の面白さである。今回はこの他にフェリー、レンタカーと、それぞれの交通手段の面白さも味わうことができ、さまざまな魅力が凝縮された「3泊2日」の旅であった。将来的にどうなるか不透明な「きたぐに」であるが、また利用して今度は南東北あたりにも行ってみたい、そんな気にさせられた。

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