まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

北の街の夜と朝

2011年01月20日 | 旅行記A・北海道

Dscn7063 旭川にあるアイヌ関連の展示を見た後、再び雪中行軍で市内中心部まで戻る。顔をフードで覆い、手袋で防備するもバッグが雪をかぶってしまうという有様。ただそんな中でも地元の人たちはさほど厚着をせず、これって大阪や東京の普通の冬の服装やなという感じで歩いている。寒くないのだろうか。中にはスカートに生脚の女の子もいて、さすがにそれってどうよと思う。雪に埋もれる北の街ではあるが、やはりそこは可愛い格好をしたい、お洒落をしたいという気持ちなんだろうな。

Dscn7065 早くもネオンがともる旭川駅前の買物公園を通り、中心部へ。昨年旭川を訪れた時は、JR全線乗りつぶしを達成した直後ということで名物の炉端焼きを味わおうと、バンガローという店を訪れて、ログハウス風の内装の店で暖かい料理を味わった。今回もそこにしてもよかったのだが、そういえばそこのビールはスーパードライだった。普段はスーパードライ派なのだが、せっかく北海道に来たのだからサッポロクラシックを飲みたい。

Dscn7075 そんなことを思いながら歩くうちに出会ったのが、バンガローにもほど近い「郷土料理」の看板もある「ユーカラ」。サッポロクラシックの文字があり、今回はここにしようかと思う。「おばんでした!」のあいさつで迎え入れられる。

Dscn7066 雪の中を歩いてきたところにビールというのも妙な話だが、クラシックをくいっとやって人心地ついた。ちょうど座ったカウンターが炉端に近いところで、それを見るだけでも暖まる。

Dscn7072 北海道らしいものをいろいろ取り揃えているということで、さまざまに焼いてもらったりしながらクラシックに国士無双の熱燗をいただく。時間が経つにつれて団体予約も入ってきたし、ズラリと並ぶカウンターは私のところ以外は全てカップルで埋まり(道内の客も旅行客もいるようで)、昭和のニューミュージックや演歌やフォークなどが流れる店内はレトロなムードであふれる。

Dscn7071細川たかしの「北酒場」の雰囲気かな。ただ上田正樹の「悲しい色やね」が流れた時は、北の酒場で「ほうみたい、大阪べいぶるうす」と一人つぶやいたが・・・・。

その夜はすっかりいい心持になって、宿泊先のホテルルートインへ。大浴場で本格的に体を温める。北海道まで来てラジウム人工温泉に入るというのも妙な話だが・・・・。

さて明くる1月10日、成人の日である。早起きしてテレビをつけると札幌テレビ(日本テレビ系列)では朝のローカル番組。天気情報を見るが旭川で氷点下10度、釧路で氷点下14度とこの冬一番の冷え込みというのを伝えていた。道内各地も雪の予報で結構厳しいよなと思う。また、スポーツコーナーでは今季日本ハムに入団した斎藤佑樹投手の話題をやっており、アナウンサーが「斎藤投手、ぜひ北海道でお待ちしています」と言っていたのが印象的。

Dscn70771ゆっくりしてもよかったのだが、まだ夜も明けやらぬ、氷点下10度の外に出て駅に向かう。これから乗るのは6時25分発の普通列車の手稲行き。この日は「青春18きっぷ」の有効期間最終日で、千歳空港に戻るにあたりこれで移動しようというもの。

Dscn7079 昨日も見た私の名前が刻まれたプレートにもう一度触れる。再び、この地にやってくることを心に誓い(大げさやな)、風の吹き抜けるホームに上がる。赤色のデッキつき車両に乗り込んだのは恐らく私一人というくらい静かな佇まいだ。

Dscn7083 暗闇の中を雪を弾き飛ばすように列車は走る。昨日通った線路であるが、一夜のうちにまた雪が積もったようである。早い時間から除雪作業に余念のない人たちの姿、あるいは除雪車が国道を行く光景を見る。大阪のようなところで迎える朝の光景とは全く違った世界がここに広がる。身体を動かさなければならない時間は圧倒的に雪国の人のほうが多いだろう。

少しずつ外も明るくなり、駅ごとにポツポツと乗客がある。そして岩見沢に到着。このまま札幌方面に向かってもいいのだが、一度ここで途中下車することにする・・・。(続く)

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