文明の利器をもってすればこういうのはたやすいことなんでしょうな。
京大などの入試で、試験中に英語や数学の問題がヤフーの知恵袋に流出、数分の後に「流出させた人」の質問に対する回答がズラズラと掲示板に書き込みされたというもの。関西を中心とした新聞の一面でも大々的に報じられたことである。
その昔はカンニングといえば「カンニングペーパー」がもっぱらだったようだが、最近はこういう携帯電話を使えば何とでもなるのだなと改めて感心する。試験中に携帯電話を操作すればわかりそうに思うが、手馴れた人はブラインドタッチでしかも早業で入力ができるらしいし、試験官の目を盗めば回答を解読することも可能なのだろう。まあ、携帯電話の通話履歴やヤフーのログインの履歴など解読すれば投稿者はすぐに特定できるらしいから、単独あるいは複数を問わず、「犯人」はいずれわかることだろう。
やはりそうまでして名門大学には入りたいものね。その気持ちはよくわかる。特にこういうご時世となれば、何だかんだ言ったところで名門大学に入学(=間違いなく卒業は保証される)するのが人生のあらゆる局面で有利になるし。
一方で、大学も何か防止策はなかったのかと思う。やはりここは、すぐに回答が得られる、過去問題から引っ張ってきたような内容ではなく、自分でなければ回答できない問題とか、論述や本人の思考を問う問題とか、「カンニングしても意味がないよ」という内容の問題でその人の実力を問うとか、そういうのが有効ではないかと思う。あるいは「地アタマ」を見るという意味で、限られた時間で物事を処理する能力を問うSPI方式なんてのも面白いかな。
いずれにしてもどういう動機でこういうことをやったか、実行者たちの声を聞いてみたいものである。