まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第18回中国観音霊場めぐり~大山で1泊

2021年03月21日 | 中国観音霊場

3月13日の夜は大山で宿泊。夕方のバスで大山寺に到着して、ロッジやレンタルスキー店が並ぶ中、この日の宿である「ホテル大山しろがね」に到着。建物の前の駐車場には普通にクルマが停まっていたが、積雪がある時季は駐車場は閉鎖されるという。クルマの人はバス停がある大山ナショナルパークセンターの駐車場にクルマを置き、ホテルの雪上車で送迎するのだとか。

チェックインを済ませて向かった部屋は、10畳の和室にシングルベッドが2台備えられているツインルーム。もちろん、ベッドのない純粋な和室タイプの部屋もあるのだが、ネット予約した時にツインタイプしかなかったのか、あるいは私がよく見ずに選択したか。

この日は2食付とした。ホテルとしては地元食材を売りにしているし、また周辺に夜開いている飲食店、コンビニ等がないこともある(フロント横の売店で、土産物以外にカップラーメンや菓子くらいは買えるが)。レストランでの食事の時間は選べたが、早い時間の18時からとした。

部屋番号が書かれたテーブルに着くと、すでに前菜その他がセッティングされている。まずは生ビールをつけるとして、お品書きを見ながらそれらを楽しむ。

前菜は「紅ズワイ蟹みぞれ和え」、「あみ茸旨煮」、「春菊胡麻和え」、「白蕪田楽」、「鯖寿司」、「大山あけまの森ベーコン エリンギ巻き」。また刺身はアジ、イカ、ブリ、甘海老。野菜は大山の恵み、魚介類は境港からのものである。

鍋物はアマダイと豚ロース。また大山鶏の茶わん蒸しもある。

着席してから調理するという焼物は「境港銀鮭のタルタル焼き」、「海老のココット」。恥ずかしながら、「ココットとは何ぞや?」とスマホで検索してしまった。なかなか普段の自炊、また居酒屋メニューでは出てこない一品たちである。

大山の地ビールもあるのだが、ここは地酒の飲み比べセットに目が行く。純米セットの「鷹勇強力」、「八郷」、「自然紀行」が並ぶ。いずれも飲みやすくて料理によく合い、美味しくいただく。共通するのは、大山の水と大地の恵み。

1時間ほどかけての夕食を終え、部屋に戻る。浴衣に着替えて大浴場に向かう。こちらの浴場は温泉ではないが、大山の天然水を沸かしているという。大山はブナ林が豊かで、ブナの葉に集められた雨や雪がおよそ20年かけて腐葉土の地層を経て濾過され、地下水として蓄えられる。そのため大山の天然水はミネラルがバランスよく含まれていて、なめらかな「超軟水」。湯冷めしにくく体の芯までしっかりと温め、肌を潤すとある。ここにも大山の恵みである。

湯上りに、米子で買っていたチューハイなどを飲みながらくつろぐ。BSも映るのでチャンネルをいろいろ切り替えると、BS朝日でオリックス対巨人のオープン戦中継をやっていた。そういえば野球のオープン戦もちゃんと見ていなかったなと、試合途中からではあるが画面に注目する。

この試合、バファローズは開幕2戦目先発予定の宮城が5回まで好投、6回からは開幕3戦目先発予定の山岡が調整登板(翌日が開幕カードの西武戦ということで、あえて対戦を避けてこの日登板した模様)。打線は佐野が先頭打者本塁打を含む2打点でアピールし、3対1でバファローズの勝利。プロ野球も3月26日開幕、今季は広島から声援を送ることになったが、ぜひ大阪、神戸での観戦も計画したいものである。

外はそれなりに冷え込むようだが、暖房もほどよく効いておりゆっくり休める。10畳の部屋とはいいながら、実質使ったのは窓側の半分だけだったが。

翌朝。前日とはうって変わって明るい空である。この日は目的地の大山寺への参詣、11時前のバスで下山する予定である。寺にはそんなに早い時間に行かなくてもいいから、多少はホテルでのんびりできそうだ。天然水の朝風呂に入った後、正統派の旅館朝食で腹ごしらえとする。

チェックアウトして、いったんバス停がある大山ナショナルセンターに向かう。

前夜は暗闇と霧のために気付かなかったが、ホテル手前のリフト乗り場の近くにこのような石碑を見つける。「大関荒岩亀之助碑」とある。明治時代の大関で、大山の生まれという。建立されたのは昭和に入ってからで、石碑の揮毫は当時の時津風理事長、あの双葉山である。この荒岩は小柄ながらあらゆる技をこなす名人という評価があるそうだ。鳥取県出身の力士というのもそう多くなく、琴櫻が唯一の鳥取県出身の横綱であるが、「鳥取城北高校出身」なら現役力士含めて多士済々である。

この無料のリフト乗り場の向こうにはだいせんホワイトリゾートがある。ただ、訪ねた3月14日がシーズンの営業最終日ということで、大山にも春の訪れが見られる。

ナショナルパークセンターに着くと、登山客らしい人の姿もちらほら見る。室内は単なる観光案内所にとどまらず、シャワー室や小上がりの休憩スペースもある。大山登山をする人たちの支度部屋といったところだ。その大山だが、頂上(弥山)までは往復6時間という。この時季だとまだ冬山という認識でいいのかな。いずれにしても、素人が軽い気持ちで登るところではない。

コインロッカーに荷物を預け、これからいよいよ大山寺に向かう・・・。

コメント