まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

折居から日本海沿いに走る・・

2021年03月12日 | 旅行記F・中国

3月7日、浜田から山陰線~木次線~芸備線を通って広島に戻るための1日である。高速バスなら2時間20分のところ、朝から日中のほとんどを費やして大回りで戻ろうというのが、青春18きっぷの使いどころである。

ただ、前日出発時には青春18きっぷを持っていなかった。冬の時と同じように西広島で買うこともできたが、今回はあえて浜田で購入することにした。青春18きっぷを購入したとして、それが駅の売り上げにカウントされるのか、カード決済ならそもそも関係ないことなのか知らないが、カード決済するにしても、山陰の駅で買うとそこで1セットぶんカウントされればいいなと思う。

その浜田だが、昨年末に「みどりの券売機プラス」を導入したのを機に、「みどりの窓口」が廃止されている。JR西日本はこの置き換えを地方の駅から順次進めているところである。まあ、ネット予約も推奨しているし、利用数を見ると仕方ないのだろう。私は券売機で青春18きっぷや新幹線の指定席は普通に買っているし、ネット予約ぶんの引き換えも行っているから別にどうということもないが、地元の人はどういう思いだろうか。

さて、これから木次線の始発である宍道に向かうには8時47分発の米子行きに乗るとして、時刻はまだ7時半を回ったところである。この益田発米子行きを迎え撃つために、浜田から数駅益田方面に向かうことにする。7時54分発の益田行きに乗り込む。

浜田の港がちらりと見え、西浜田、周布を過ぎると眼下に日本海が広がる。多少波が高いようだが、空は晴れ渡っているし、冬の景色から春の景色に変わりつつあるのを感じる。

周布の次の折居に到着。ここで下車して、益田から来る米子行きを待つことにした。折り返しの時間は13分。駅を見るだけならちょうどよい時間である。

折り返し時間がちょうどよいこともあったが、この駅の魅力はホームから道を挟んで海が見えること。ホームギリギリまで海が迫っているわけではないが、目の前は海水浴場である。かつて、並走する国道9号線をクルマで走っていた時に立ち寄ったことはあったが、列車で乗り降りするのは初めてだと思う。

駅舎へは跨線橋を渡る。ちょうど窓が額縁の役割をしており、外の海の景色を見ることができる。

もちろん無人駅だが、ここを訪ねる人も多いのか小ぎれいにされている。昔ながらの佇まいが残っているようだ。待合スペースにはケーブル用の木製ドラムを使ったテーブルが置かれ、駅ノートもある。この駅に魅せられる人も多いようで、海や駅舎を描いたページもある。

壁や窓にはハートマークが目に付く。「折居で『おりい』った話をしませんか?」とか「きっとなかな『おりい』(仲直り)できますよ」というメッセージ。どこまでも続く海を見ながら折り入った話をすると仲直りできる、ということ。それもわかるような気がする。ただ、もしこの折居駅が同じ日本海でも断崖絶壁に位置していて、「おりいった話をしませんか?」と呼び出されたら身構えるやろうな・・。話が物別れになって「折居駅の断崖絶壁から飛び『おりい』」なんて、シャレにもならない。

この時間は営業していなかったが、駅に隣接して古民家を改装したカフェがあるので、時間がある時は次の列車までそこで過ごすのもよさそうだ。

8時24分発の米子行きが来る。2両編成で「石見神楽」のラッピング車両である。石見神楽の演目が大きくあしらわれ、車内のトイレの外壁もパネルになっている。ここまだ大胆なラッピング車両もそう見かけるものではない。海側のボックス席を無事に確保する・・・。

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自宅でオンライン飲み電~広電トランルージュ

2021年03月11日 | まち歩き

飲食ができる路面電車として運行されている広電の「トランルージュ」。このコロナ禍のために客を乗せての運行は休止中だが、このたび、乗っている気分をオンラインで楽しめるイベントが行われた。まさに「自宅で飲み電」。その初日である3月10日の便に「乗車」することができた。

事前に申し込むことで、当日のライブ配信に入るためのURL、パスワードが配信される。別途宅配便にて、飲み電を楽しむためのキリン一番搾り、氷結、そして牡蠣の土手鍋缶やレモスコいか天などのおつまみ、広島つけ麺、さらに広電の停留所名をあしらったオリジナルのコースターなどが送られる。後は当日19時の出発に間に合うかだが、何とか仕事を切り上げ、帰りにその他のアテも仕入れたうえで無事に帰宅できた。

パソコンを起動させ、専用のURLから入ると、トランルージュはちょうど起点の広島駅に向けて走っているところだった。MCの女性が早速車内から前説中で、他の参加者も少しずつログインするところである。名前を入れるとチャットに参加することもできる。この日は40人あまりの方が参加しているようだ。私も送られたアテなどを準備して発車を待つ。この後のチャットを見ると、地元広島だけではなく、大阪、京都、東京、鹿児島など、さまざまな地域から参加していることがうかがえる。特に遠方の方は、これからオンラインで広島旅行の一端を楽しむようだ。

広島駅を出発。このイベントのスポンサーであるキリンビールの方がゲストで登場。ここでビールの美味しい注ぎ方のレクチャーがある。その通りにすると、普段飲むよりも美味そうなジョッキが出来上がる。

そして乾杯!いいですなあ、路面電車の中で飲むというのは(リアルにはなかなかできないこと)。

チャットにも乾杯の文字が並び、この先もチャットの投稿をMCが拾いながらトークが進む。こういう状況なのでリアルに車内での会話とはならないが、それに近い雰囲気でこの先終点まで進む。

八丁堀でゲストが広島のタウン誌の女性に入れ替わる。ここからは広島弁丸出しの女子トークが広がる中、繁華街から原爆ドーム、相生橋というところを通る。いいなあ。運転手が紙屋町東などで見せる安全呼称にも魅力という話題も出る。

十日市町から横川に向かい、終点に到着。ここでゲストが入れ替わり、広電の方が登場する。ここからは鉄道ファンお楽しみの時間帯のようで、心なしかチャットの中身も濃くなり、かつ投稿も増えたように見える。

広電西広島に到着。ここで折り返しのためしばらく休憩。広島県の観光PR動画が流れる。私にとっても新鮮なところが多く、これから訪ねてみたいスポットも並ぶ。

西広島からは竹原市の方が同乗。県中部にあって、観光としては穴場ではないかと思う。その中で町並み、酒、大久野島などの魅力あふれるところのPR。

復路は他にもクイズコーナーなどある中、2号系統を広島駅まで戻る。広島駅を出てから1時間半ほどの行程で、普段の乗車では味わえない路面電車のオンライン乗車に満足する。7台のカメラで中継するということで、前後左右の景色、そして車内でのトークの様子を代わる代わる楽しむことができた。中には、常に前方または後方の景色は画面の隅でもいいので映してほしいという要望もあったが。

飲み電のほうでは、セットでついていた一番搾りと氷結1本ずつでは足りなかった方も多いのではなかったか(私もひっそりと、他メーカーのやつをお代わりして画面前で一献)。一方ではノンアルコールやソフトドリンクで参加していた方もいて、楽しみは人ぞれぞれ。チャットでも誰かに変に絡むとか、不快な書き込みをする人もおらず、いい空間を共有できたと思う。

この企画は今月の水、金曜日に行われ、日によっては満員御礼もあるようだが、まだ空いている日もある。それはそれでまた違ったメンバーが楽しませるのだろう。

こういう状況ならではの飲み電を楽しみたいものである。他の鉄道会社でもやってくれないかな・・・。

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浜田で一献、翌朝は・・

2021年03月10日 | 旅行記F・中国

3月6日、広島から高速バスで浜田まで移動。実質「前泊」のようなものだが、当初思っていたより早い時間に浜田に来ることができたので、一献の時間が取れた。

この日の寝床であるルートインにチェックイン。通常のセミダブルの部屋だが、テーブルがテレビとは独立したタイプ。大画面のテレビもゆったり見ることができる。

とりあえず部屋に荷物を置き、向かったのは駅前の商店街にある「炉端かば」。「山陰をこよなく愛する店」として島根・鳥取両県を中心に展開するチェーン居酒屋である。私の中国観音霊場めぐりでも米子店で登場するが、今回は浜田店に入る。

広島を出る直前に、スマホでカウンター席と「地酒飲み比べプラン」というのを予約した。店じたいはテーブル、座敷メインでカウンターはわずかだが、その一席に通される。店は賑わっていて、予約していたからスムーズに着席できたが、飛び込みだったら「満席です」と言われていたかもしれない。

島根県といえば、聖火リレーをめぐって県知事がもの申していたし、コロナに対する見方が厳しい地域である(ある高校で発生した集団感染に対する度を越したバッシングもその裏返しだろう)。ただこの時は店内も結構騒がしかった。まあ、私もそれについてどうこう言うつもりもなく、カウンターの隅で大人しく飲食するだけだ。

炉端かばのメニューは、店の造りにも表れているようにどちらかと言えば複数人でつつきながら食べるものが多いようだ。ただその中でもお一人様用、某料理店でいうところの「ジャストメニュー」もあり、そちらを中心にいただく。「地酒飲み比べ」を予約しておきながら、店内に飲み放題メニューがあると勧められるとそちらにも乗る。

ビールとともにやってきたのは、地酒飲み比べ。浜田の地酒・環日本海の2種類(店の方が一升瓶から直接注いでくれたが、詳しい種類は覚えていなかった)。

また、炉端かばは桶に2人前、3人前と豪快に盛り付けた刺身が一番人気というが、一人には多そうだ。そこに「ジャストメニュー」があるというので注文。サワラ、ブリ、ヒラメ、エンガワというところが盛り付けられた。分厚く切られていて頬張るのが贅沢だ。

二番人気は鳥取中部産の香美鶏の炭火焼き。これもジャストメニューだがボリュームあった。

そして浜田といえば、魚のすり身にパン粉をまぶして揚げた赤天が有名である。似たような一品として、広島(特に呉方面)では「がんす」としてポピュラーでスーパー・コンビニでも手軽に買えるが(私の日常の一献でもしばしば登場する)、赤天は赤唐辛子を練り込んでピリ辛風に仕上げたのが特徴である。実はこの赤天、地酒飲み比べのおつまみで一皿ついていたそうだが、それを知らずに単品でも注文していた。店員は「単品のお金は引くので下げましょうか?」と言ってくれたが、これは私の手違い。お代わりしたと思って2皿をいただいた。

ビール、環日本海の次は、出雲の神社、もとい出雲の「じんじゃエール」ハイ。出雲産の生姜を使ったジンジャーエール割りである。「神社にエール」という思いもあるとかないとか・・。

他にもお勧めメニューはいろいろあったが、一人だと限界も早い。最後は味噌味もしっかりしたしじみ汁をいただき、それほど遅くならない時間に店を後にする。

ホテルに戻り、大浴場に浸かる。ルートインならではの人工温泉だが、朝食と大浴場が売りのホテルチェーン、しっかり楽しむ。その後は部屋でまったり過ごし、結構早い時間に眠りに就いた・・。

さて翌日3月7日。島根県の天気予報は晴れ。これからローカル線を巡るには申し分ない天候だ。前の記事からの続きで、この日は山陰線から木次線に乗り、広島に戻る行程である。浜田8時47分発の米子行きに乗れば、11時09分に宍道に到着して、11時12分発の木次線備後落合行きに乗ることができる。宍道での接続が3分しかないのは慌ただしいが、実質2本の備後落合行きの早いほうに乗ることができるのはよい。

通常の感覚なら、8時47分発に間に合うようにホテルでのんびりするか、駅前の散歩でもするところだろうが、この列車は益田から来る。ならば少し早くに出発して、この列車をどこかで迎え撃つほうがいいな・・と欲張りなことを考える。

時刻表を見て「ここなら」と目星をつけた後、ホテルを出発する・・。

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広島から浜田へ~鉄道はないがバスが走る

2021年03月09日 | 旅行記F・中国

3月、青春18きっぷのシーズンとなった。どのように使うかいろいろと時刻表や地図を見ながら思案するところだが、中国山地のローカル線を少しずつ回ってみようというのは念頭にあった。過去に乗りつぶしているし、前回の広島勤務時にもちょこちょこ回っていたのだが、あれから10数年が経過して、ローカル線の状況がさらに厳しくなっていることが伝えられている。都市部の鉄道もコロナ禍で利用客が減少して・・ということが言われているが、ローカル線はそれ以前に構造的に厳しい状況である。

まず頭に浮かぶのは木次線である。昨年の11月に庄原市が主催した日帰りツアーで、芸備線の「庄原ライナー」とともに、木次線の備後落合~出雲坂根間に久しぶりに乗った。この時は備後落合駅でボランティアガイドを務める元国鉄職員の方の話を聴いたり、出雲坂根のスイッチバックも通った。今回は久しぶりに全線を乗ってみようと思う。

とはいうものの、木次線は日本有数の閑散線区。特に備後落合~出雲横田間は1日3往復しかなく、その中でも時間帯、前後の接続からして乗れる列車は限られる。備後落合からなら実質14時41分発か、17時41分発となる。このうち後者はほとんどが日没後走ることになるので、乗るなら14時41分発となる。宍道には17時37分着。逆に、山陰線との接続である宍道からだと11時12分発、13時58分発となる。こちらは、13時58分発に乗ると備後落合着が17時01分で、その先三次経由で広島まで戻ることはできる。ただいずれにしても広島を出発して青春18きっぷのみでの日帰り往復は無理。片道は広島~松江の高速バスを使うか、特急「やくも」プラス新幹線ということになる。

ここでふと、木次線だけでなく山陰線に乗って日本海も見たいなと思った。大阪在住時から続いている中国観音霊場めぐりでは、山陰の江津~出雲市間は札所へのアクセス他の理由でクルマに乗っている。その時は山陰線と並走する区間もあったが、ちょうど強い雨、早くから空も暗くなってちょっと残念な移動となった。やはり気動車にも揺られてみたい。

そこで出たのが、広島からまず高速バスで浜田まで移動。浜田で1泊して、翌日に山陰線~木次線~芸備線と伝って広島に戻るというコース。広島・島根両県の循環ルートだ。広島駅から浜田駅まで高速バスで2時間20分、一部運休の便もあるが、通常ダイヤで45分に1本の割合で運転されている。浜田道はクルマで走ったことはあるが、バスは初めてである。3月6日~7日のお出かけとするが、6日はいろいろ所用もあるために移動日として、準備ができ次第出発することにした。広島~浜田の高速バスは全便自由席で予約不要である。最悪、夕方以降の便でその日のうちにホテルにチェックインできればよい。

なお今回は札所めぐり、観光の要素はなく、ひたすら鉄道に乗るばかりである。冒頭の画像が気動車のキハ40、キハ47の編成なのは、JR西広島で列車を待っていた時にたまたま回送で見かけたものである。芸備線を走るキハ40、47は山口県内の線区を走る車両とともに新山口に所属しており、検査を兼ねた入れ替えで山陽線を回送で快走する姿を見ることができる。

16時すぎ、広島駅新幹線口に向かう。用事が午後にかかったのと、午後の一部の便が運休のため、この時間の出発となった。それでも今からなら浜田に向かい、到着後に一献は十分可能だ。こちらの乗り場は三次、山陰方面の便が出て、私が着いた時には三次行き、益田行き、松江行きが5分ごとに次々に出発していった。

それらの便はいずれも乗客が2~3人で出て行ったが、これから乗る16時20分発の浜田行きには10人以上が乗り込んだ。この間の移動というのは普段からそれなりにあるのだろう。広電バス、中国JRバス、石見交通が共同で運行していて、この便は中国JRバスの車両である。

先頭の座席に陣取って出発。まずは駅前再開発工事が進む広島駅南口を見て、広島バスセンターに到着。ここでも乗車があり、2人掛けシートの片側はほぼ埋まった。

中広町から広島高速4号線を行く。太田川放水路を渡り、西風トンネルを抜けると一気に西風新都に出る。これまでは市街地の西側の山の手をぐるりと回らなければならなかったが、トンネルの開通で一気に近くなった。商業施設、業務施設、物流施設が並び、これからまだ開発が進もうかという一帯である。

西風新都インターで広島道に入る。この路線は広島~浜田ノンストップではなく、途中の高速バス停も乗降の有無がなくても停まる。さっそく、カープグッズを身に着けた人が広島北インターで下車する。この日はマツダスタジアムでカープのオープン戦があり、その帰りというところだろう。この先のバス停で下車する人も何人かいて、単に浜田行きというだけでなく、広島県の北西部の町の人も利用できるようになっている。

浜田は島根県西部の中では主要な町で、広島との距離も短い。ということで戦前には当然のことながら両都市を結ぶ鉄道の建設計画があった。それを受けて、浜田の1駅隣の下府から石見今福までの今福線の路盤が完成した。その後、広島側の可部線の三段峡と石見今福を結ぶ広浜線の計画が出たが、結局は実現しなかった。後に江津から三次に向かう三江線はできたが、結局優等列車も走ることなく廃止されたのはご案内のとおり。また可部線にしても可部~三段峡間が廃止され(後に、あき亀山まで復活)、広島と島根県西部を結ぶ鉄道計画は完全に潰えた。

鉄道建設は実現しなかったが、鉄道線の短絡という目的で広島~浜田の国鉄バス路線は早くから運転されていた。急行便、夜行便の設定もあったという。そういえば、昔に読んだレイルウェイ・ライターの種村直樹の鈍行夜行乗り継ぎで、浜田を夜中の3時とか4時に出発して広島に翌朝に着く「半夜行便」の件があったと思う。あえてそうしたバスも行程に組み込んだものだ。今は浜田道の開通で国鉄~JRバスは廃止され、上記のとおり複数のバス会社による運行形態となっている。

最近、春夏の甲子園にも出場するようになり、プロ選手も輩出する広島新庄高校がある大朝インターを過ぎる。

広島駅を出て1時間20分ほど経ち、県境手前の寒曳山パーキングエリアに到着。浜田方面へはトイレと自販機のみの簡素な造りである。ここで10分休憩。このバス路線にはトイレがついていないので、貴重な休憩時間だ。

この一角に記念碑がある。数字の「5000」を表したもので、1991年に浜田道が全線開通した際に日本の高速道路の開通延長が5000キロを超えたことの記念碑だとある。現在それから30年経過しているが、全国の高速道路の総距離は9000キロを超えている。30年でおよそ倍になり、中には一般国道のバイパス整備の代替として高速道路会社ではなく国・都道府県の事業として整備され、無料となっている区間も目立つ。路線の廃止が相次ぐ鉄道とは対照的だ。まあ、高速道路から少し話がそれるが、国道の中には整備が進まず「酷道」と称される路線もあり、危険を承知でわざわざ踏破するのもその筋の中では人気だという。1日数本のローカル線に乗りに行く人と通じるところがありそうだ。

島根県に入り、少しずつ暗くなる中を走行する。

特段遅れもなく、また乗客がなくても各停留所で乗降扱いのため早着することもなく、18時40分、浜田駅に到着。さすがに暗くなったが、まだ夜のはじめの時間帯である。当初は、私の用事次第ではもっと遅い時間に到着して、それこそ寝るだけになっていたかもしれない。

この夜は駅前にあるルートインに泊まる・・・。

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B1広島ドラゴンフライズ・トレイラー選手が大麻で逮捕

2021年03月08日 | ブログ

・・いやいや、こういうことでチームの名前が全国ネットで出なくても・・。

プロバスケB1・広島ドラゴンフライズに所属するジャマリ・トレイラー選手が8日、大麻リキッドなどを輸入した疑いで逮捕された。球団は8日付で同選手との契約解除を発表した。(画像は球団のホームページから拝借)

警察は認否を明らかにしていないが、容疑としては2020年9月に、アメリカにいた何者かと共謀して大麻リキッドなどを輸入、税関からの通報をもとに捜査したところ発覚したという。

私が広島に移り、ニワカでBリーグの試合も観るようになったが、JR新井口駅前からの連絡通路にはトレイラーのパネルが出ていたものの、試合で観ることはなかった。故障・手術のために長期離脱しているということだが、うがった見方をすれば、この事件について何らかの内偵のようなものがあり、出場を控えさせていたということはなかったか。

広島のスポーツと薬物といえば、カープでもバティスタがドーピング違反、そしてマリーンズに移ったジャクソンが大麻リキッド所持容疑で広島県警が逮捕・・と続いている。薬物に対する認識の違いがあるのかもしれないが、日本では違法、そしてこのことで選手、球団には多くの批判が寄せられている。そこに来てトレイラーの逮捕、契約解除というのは、B1昇格の壁にぶち当たって低迷するチームにも大きなダメージである。

せめて、他の選手、チームスタッフは無関係であると思いたい。ネットでもボロカスに叩かれて、中にはあたかも広島の町そのものの規律がたるんでいるかのような記事もある。そんなことはない、残りの試合、正々堂々と戦ってほしいものである・・・。

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トランルージュ・・・自宅でオンライン飲み電

2021年03月05日 | ブログ

「自宅で飲み電、ツマミは広島の街中LIVE」

何かのサイトでこういうキャッチコピーを見つけた。昨今の状況で、自宅で、オンラインで◯◯するということが広まっている。飲み鉄、飲み電・・・ええやん。

営業キロ、車両総数、輸送人員ともに路面電車として日本一を誇る広電。その広電で、車内で飲食できるように改造された「トランルージュ」という車両がある。トランルージュとは「赤い電車」という意味である。

これまでにも貸切イベントで走行していた車両が、この3月10日から合計6回運行される。路面電車をスタジオに仕立て、街中を走る様子をライブ映像で流しつつ、MCやゲストのトークを楽しむというイベントである。走行ルートは広島駅~八丁堀~紙屋町~横川駅~広電西広島~八丁堀~広島駅というもの。広島の中心街を走る形だ。

こういうイベント列車は車内で飲食を楽しみつつ・・といきたいところだが、こういう状況ということで、自宅で楽しめるイベントがこのたび行われる。それが「オンライントランルージュ」。広島電鉄、キリンビール、広島県観光連盟、日刊わしら(広島県営SNS)など。

参加費は3300円。電車に乗るだけならお高いが、申し込んだところ、このようなものが自宅に送付されてきた。

まずはキリン一番搾り、キリン氷結がそれぞれ1本。つまみもいろいろあり、缶詰(牡蠣の土手鍋、小イワシ)、レモスコイカ天、タラ、締めは広島つけ麺(ただし、自分で茹でる必要あり)。他にコースターが3枚(9種類の中からランダム)、広電の路線図が入る。結構ボリュームがある。牡蠣や小イワシ、イカ天をつまみつつ、パソコンの画面を通して広島の街中の夜景を楽しもうという趣向だ。電車が広電西広島に来るということで、時間に合わせていったん自宅を出てリアルに観に行くのもありかな。

後は、出発に間に合うように帰宅できるかどうか。仕事をテキパキと片付けましょう・・・。

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春の青春18きっぷ

2021年03月04日 | ブログ

東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の緊急事態宣言。3月7日までとされていた期間が2週間「程度」延長の方針だという。

「程度」って何やねんというところが、他地域に比べて新たな感染確認者の数が下がらないとか、医療機関の逼迫が続いているのがその理由だが、つまりは現在の施策が功を奏していないということである。ならば2週間「程度」延ばしてそれが解決するのだろうか。ネットでは東京五輪の聖火リレーの開始に合わせるためという憶測も飛び交っているが、そう思われても仕方ないだろう。

片や地方では1日の新規感染確認者がゼロというところも結構出てきているのに、この差は何なんだろう。人口が多いだけでは説明がつかない、よほど劣悪な環境なのか。

それはさておき、春の青春18きっぷの時季となった。首都圏には行く予定がなく、西のほうで使う分には(自身の感染防止策はきちんと行うとして)問題ないだろう。中国観音霊場、西国四十九薬師めぐりでも使いたいところで、机上プランを練っているところである。またこれに加えて、中国地方のローカル線も回りたいところだ。

というのも、2月に行われたJR西日本の記者会見で、運輸収入が大幅に減少しており、コロナ禍が収まっても以前の経営状況に戻るのは難しいとしたうえで、ローカル線の維持が困難で、地元とも今後協議していきたいと発表したことがある。具体的な路線名が挙がらなかったものの、中国山地を走る各路線が念頭にあることは明らかである。3年前の2018年は100キロを超える三江線が廃止になったばかりである。

そうしたところも久しぶりに乗り歩いてみたいものだ・・・。

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Bリーグ観戦記・「広島対千葉」~強豪チームの壁は高かった

2021年03月01日 | ブログ

このところ完全に「ニワカ」で観ているバスケットボールのBリーグ、2月だけで3試合目の観戦となる広島ドラゴンフライズ対千葉ジェッツの第2戦に出向く。

2月27・28日の千葉2連戦は広島グリーンアリーナで初めての開催である。広島県内で最も規模の大きい屋内競技場である。本拠地の広島サンプラザ、準本拠地のエフピコアリーナふくやまよりも収容人数は多い。Bリーグの中でも人気・実力がトップクラスで、今季も東地区の2位につけている千葉戦ということでグリーンアリーナを用意したのかな。2週間前の新潟戦後に28日の第2戦を前売りで購入したのだが、その時でも指定席は残りわずかという売れ行きだった。

その広島だが、14日の新潟戦をもって堀田ヘッドコーチが解任され、後任に尺野ヘッドコーチが就任となり、27日の試合から指揮を執ることになった。かつて横浜、広島のヘッドコーチの経験があり、この時は広島のU15チームのヘッドコーチを務めていた。ネットには「困った時の尺野さん」という書き込みがあったような。その初戦となった27日の千葉戦は88対110、やはり強豪チームの壁は高い。

28日昼、紙屋町で昼食を取った後、グリーンアリーナに向かう。すると1階のスペースを利用して屋台が出ている。ビールやハイボールなども売られている。これまでの試合では見なかったものである。しかも、館内への持ち込みもOKだ(飲食は自席で行うようにとあったが)。グリーンアリーナだからなのか、広島市内向けに出されていたコロナ対策の緩和によるものなのか。また、客の出足も前の試合とは明らかに違う。この試合は自由席も含めて完売、満員御礼とあった。

実はグリーンアリーナの客席に座るのは初めてで、器は確かに大きいが、コートは写真で見るよりも近い感じである。

千葉の看板選手といえば富樫。バスケ選手としては小柄ながら高い技術とスピードで他の選手と渡り合い、NBAでのプレー経験も持つ。現在はチームのキャプテンも務めている。私もテレビでちらっと見たことがあるが、どういうプレーをするのか生で見てみたい。この日詰めかけた観客の中にも富樫目当てという方がいることだろう。

試合前のイベントが進むうちに客席も順調に埋まり、入口での案内のとおり自由席も含めて満員御礼となった。アリーナDJのアナウンスにも力が入る。

試合前のイベントもあり、恒例の「おりづる交換」は広島・朝山、千葉・富樫の両キャプテンにて行った。

広島のスタメンはケネディ、マーフィー、エチェニケ、田中、佐土原。なお佐土原は東海大学からの特別指定選手(企業でいうところのインターン)で入団していたが、28日の試合をもって期間終了となる。一方の千葉はダンカン、富樫、佐藤、サイズ、原でスタート。

第1クォーター開始早々、千葉がダンカンのショットで2点先制、すぐに広島がケネディの3ポイントで逆転する。この後、千葉がダンカンを中心に得点を重ねるが、広島もケネディ、朝山らで少しずつ追い上げる。

残り2分を切ったところで、広島・岡本の3ポイントが決まり、18対16と逆転する。これにはスタンドも大いに盛り上がる。ただこれもわずか30秒足らずのことで、千葉には富樫やダンカンだけでなく、サイズ、エドワーズ、ショーターというところが入れ替わり立ち替わり出場して、あっさりと再逆転する。第1クォーターは22対18と千葉がリードしたが、4点差ならこの先はわからない、ひょっとしたら・・という思いもあった。

しかし第2クォーターになると力の差が出始める。富樫がゴール近くまでうまくボールを運び、そして背の高い外国人選手がきっちりと決める。また、シュート途中でのファウルで得たフリースローも着実に決める。点差がじりじりと広がり、広島も終盤に追い上げるも51対37と点差が広がる。ちょっと苦しくなったどころか、2試合続けて100失点なんてことになりやしないかと心配する。

ハーフタイムでは空気を吸いに外に出る。屋台の食べ物もよく売れているようだ。以前の2試合より若い人たちの姿が目立つ。やはり街の中心部で行われるイベントということもあるのだろう。同じ市内でも商工センターはちょっと遠いか・・・。

エンドが変わって第3クォーター、広島がエチェニケのショットで先に得点を挙げるも、千葉はダンカン、富樫、サイズらが着実に得点を重ねる。広島の選手たちも佐土原を含め何とか食らいつこうとするのだが、ゴール下になると背の高い外国人選手に囲まれてショットが打てずにゴールラインを割ってしまうこともしばしば。またはターンオーバーされて楽々と点を許すとか。

前半は何とかするも、後半になると息切れするのかズルズルと行ってしまう。78対56、さすがにこれを残り10分でひっくり返すのは至難の業で、アリーナDJもタイムアウト時には「同点もあります!」と叫んでいたこともあったが、さすがに「最後に広島らしさを見せてくれ!」に変わっていた。

そして第4クォーター。開始時点で富樫はベンチに下がる。これまでも途中交代はあったが、この点差ということで後は若い選手(といっても彼も若いのだが)に任せたというところか。その中でも千葉が開始1分あまりだけで7点を挙げる。その後も得点を挙げるのは千葉で、開始3分を経過しても広島に得点が入らない。

エチェニケがフリースローを2本とも外す場面があり、集中力もなくなってきたか。広島に久しぶりの得点が入ったのはそのエチェニケのショットだが、この時には開始4分を経過して90対58となっていた。

その後もフリースローなどで追い上げるが、終わってみれば104対72、ちょうど前半と同じような点差がそのまま乗っかる形で、2試合連続の100点試合となった。まあこれが現在東地区の優勝を目指す強豪と、B1初参戦のチームの地力の差だろう。最初は健闘して見せ場を作ったが、やはり最後は息切れした。上位を行くチームはああした試合をするのだなというのを見ることができたのは面白かった。

この試合のフェアプレーを表彰する「おりづる賞」は、千葉・富樫、広島・佐土原が受賞。

試合後の尺野ヘッドコーチのインタビュー。素直に千葉ジェッツの強さを認め、その中でいい勉強、選手にはこの経験を活かしてほしいと前向きに語っていた。また、選手たちも何かを変えようという気持ちになっているのでこれからも見守ってほしいとも。

千葉に敗れたのも含めてこれで今季は5勝34敗となった。例年ならB2との入れ替え戦も現実になるそうだが、今季は残留プレーオフ、入れ替え戦は行われないとのこと。プロ野球ならば新しい若手選手を使ってみるとか、違った采配をしてみるといった育成や挑戦のシーズンとも割り切れるところで、Bリーグにそれが当てはまるかはともかく、まだまだ残り試合もあるのでもう一度チームを作る、底上げする形でがんばってほしい。

そして、この試合で特別指定選手の期間を終える佐土原も挨拶。この先の活躍が期待されるところである。

なお、この試合の入場者数は3455人と、コロナ対策で入場制限する中で大入りとなった。私がこれまでに観た試合(島根戦、新潟戦)はいずれも1000人ちょっとで自由席は空席も目立っていたから、千葉相手の動員力といえるだろう。

グリーンアリーナを後にする。ちょうど旧広島市民球場の跡地を抜けていく。この跡地はどのように利用するのか、マツダスタジアムができる前から二転三転していたが、現時点でようやく、イベント広場として整備するための民間事業者を公募する見通しになったという。具体的にどのような形になるかは、もう少し時間がかかりそうだ。仮にそうした広場になっても、「勝鯉の森」はそのまま残すそうで、現在残るライトスタンドは解体するものの一部を「勝鯉の森」に持ってくる計画もあるようだ。

この後、Bリーグは3月から5月までの試合が続く。その中には関西勢のチームとの対戦も含まれており、気が向けばまた行ってみようかな・・・。

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