まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

2024年my cinema lifeを総括する

2024-12-30 | 映画雑記
 明日はもう大晦日。今年もあっという間に終わってしまった感じです。インフルが流行ってるようなので、何卒ご用心くださいませ。
 今年もいろんなことがありましたね。個人的にはヤバいことマズいことは頻発しつつも、どれも大事にはいたらず無事にここまでたどり着いた、みたいな年でした。来年も、もう大それた幸運とか幸福は望まないので、どうか不幸や災厄が降りかかりませんように…と願うばかりです。
 さてさて。今年も傑作、佳作、凡作、駄作、いろんな映画を観ましたね!どんな作品を劇場まで観にいったんだろう。ちょっとプレイバックしてみたいと思います(^^♪

 1月 コンクリート・ユートピア
 2月 哀れなるものたち
 3月 落下の解剖学
 4月 異人たち
    オッペンハイマー
 5月 湖の女たち
    関心領域
 9月 ぼくのお日さま
10月 傲慢と善良
11月 本心
    グラディエーターⅡ 英雄の呼ぶ声
12月 正体

 え!?たったの12本!?ガーンとても映画ファンとは名乗れぬテイタラクですね。今年は猛暑で例年以上に体調不良となり、夏は仕事以外ほとんど外出できなかった。涼しくなってからも依然しんどいままで、観たかった映画もたくさん観逃してしまいました。加齢はどうしようもないので、来年は体力つけて体こわさないようにしたいです。
 大して観てないくせに、僭越ながらmy best movie,best actor and actressを発表したいと思います(^^♪
 ※ 今年日本で公開された映画のDVD鑑賞、配信作も含む。

 my best movie

 1位 異人たち

 切なくて尊い珠玉のBL映画でした。粗製乱造気味なBL映画なので、こういう内容も演出も役者も質の高い作品は、ほんとに希少で貴重!

 2位 哀れなるものたち

 今年最も強烈で面白かった映画かも。ヨルゴス・ランティモス監督の奇才っぷり、それに果敢に応えた俳優たちの役者魂に拍手。

 3位 関心領域

 あまたあるナチス映画ですが、こういう描き方でその恐怖を、そして現代人への痛烈なメッセージを突きつけるなんて、すごく斬新!と畏怖した作品です。なかなかできない映画体験でした。
 
 「破墓 パミョ」「チャイコフスキーの妻」「憐みの3章」「不思議の国のシドニ」を観に行けなかったのが残念無念。

my best actor

 1位 ポール・メスカル 「もっと遠くへ行こう。」「異人たち」「グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声」

 3作も出演作が公開されて、すべてで素晴らしい演技と存在感!文句なしの1位です。まだ20代、未完の大器!これからどんな役者に進化していくのか、いま最も楽しみで期待させてくれる男です。

 2位 アンドリュー・スコット 「異人たち」

 これまでは地味に目立つバイプレイヤーだったアンスコが、その演技力と個性を堂々の主演として遺憾なく発揮!ドラマシリーズの「リプリー」も強烈でした。オープンゲイ俳優として、これからもリアルで真摯な演技で衝撃と感動をくれることでしょう。

 3位 池松壮亮 「ぼくのお日さま」「本心」

 久々のランクイン!やっぱ壮亮くんって、わらわらいる同世代の俳優と十把ひとからげにできないなと、あらためて思いました。壮亮は邦画の至宝、邦画の未来は彼にかかっています!来年は色気を活かした大胆な彼に会いたいものです。

 その他は、「コンクリート・ユートピア」のイ・ビョンホンパク・ソジュン、「哀れなるものたち」のマーク・ラファロ、「オッペンハイマー」のキリアン・マーフィー、「傲慢と善良」の藤ヶ谷太輔、「正体」の横浜流星の好演やカッコよさが印象に残っています。

 
 my best actress

 1位 ザンドラ・ヒュラー 「落下の解剖学」「関心領域」

 カンヌ映画祭のパルムドール作とグランプリ作の両方に主演、アカデミー賞主演女優賞にも初ノミネートされるなど、今年最も輝いた女優といえば彼女。難役でもオーバーな熱演ではなく、リアルかつサラリと演じられる当代きっての名女優です。国際的な活躍にも今後は期待できそう。
 
 2位 エマ・ストーン 「哀れなるものたち」

 2度目のオスカー受賞も納得の大怪演!生半可な女優との格の違いを、あらためて映画ファンに知らしめたエマ石です。オスカー授賞式でのアジア人差別的態度も、なかなかのインパクトでした。

 女優はこの二人ぐらいしか思いつかないです。邦画における女優の人材不足は深刻かも。ザンドラやエマ石とまではいかなくても、せめてその足元ぐらいには及ぶ女優が日本にいたらと思います。

 今年も仲良くしていただき、本当にありがとうございました。2025年もたくさん映画が観られますように!皆さまにとっても健康で幸せな一年となりますように!またすぐにお会いしましょう(^^♪よいお年を~
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Witches ふたりの熟女が

2024-12-26 | 日本のドラマ(連続)
 中山美穂追悼…2016年のWOWWOWドラマ「賢者の愛」を観ました。全4話。
 大手出版社で編集者をしている真由子は、20歳になったばかりの大学生・直巳とホテルで密会を重ねていた。直巳は真由子が担当している人気作家・澤村と、親友である百合の息子だった。少女の頃から真由子の大切なものを欲しがり、強引に自分のものにしてしまう百合は、初恋の人である澤村も真由子から奪い結婚したのだった。直巳は生まれた時から真由子の薫陶を受け、彼女なしでは生きられなくなっていた。それは父の死にも深く関わる百合への、20年をかけての真由子の復讐だったが…

 ミポリン…今もさめやらぬ悲しみの中、在りし日の彼女の美しい姿を思い出し、懐かしさにも浸る私です。あまたの出演作を残したミポリンですが、代表作といえば?映画だと高く評価された「LOVE LETTER」でしょうか。ドラマは?80年代のアイドル時代のコメディ、ミポリン可愛かったし面白かった。90年代になると、何だか他愛もない恋愛ものばかりで、ほとんど観なかった。キムタクと共演した「眠れる森」も悪くないけど、私がいちばん好きなミポリンドラマは、直木賞作家・山田詠美の小説を映像化したこの作品かもしれません。

 アイドル時代やトップ女優時代のミポリンを知る者にとっては、かなり感慨深いものがある内容、そして役と演技。あのミポリンが、復讐のために親友の息子を篭絡し虜にする、妖しい心の闇を抱えた熟女役!美しい大人の女優に相応しいヒロイン。好きな女優さんに演じてほしい類いの役なので、驚いたと同時に嬉しくもありました。ミポリンは当時46歳、往年の美貌はそんなに褪せてはおらず、とにかく華がある!まさにザ・スターのオーラと輝き。ゴロゴロいるキレワカワイイ女優たちとは格が違う華やかな美しさには、妬みや反感など抱きようもなく、あらためてミポリンが同性にも人気があったことに納得。

 もちろん全盛期の頃に比べると、お年を召してることを隠せないミポリン、20代の頃の真由子に扮してるシーンはかなり無理がありました。でも、育ちの良さと教養、都会的な洗練といった、若い女にはない魅力を備えた完璧な美熟女で、若い男が夢中になるのも理解できる女神のようなヒロインである40代半ばの真由子を演じてるミポリンは、大人の女性の成熟と色香を湛えて素敵でした。彼女のファッションも素敵!韓流の金持ち女性の悪趣味さとは大違い。下着姿や若い男との濡れ場など、セクシー演技にも挑戦してるミポリンです。

 谷崎潤一郎の「痴人の愛」を、男女逆転させたらこうなる?みたいなストーリーも面白かったです。愚かで純真な男と違い、女は狡猾で冷酷なので、恋に身を滅ぼしたりはしない。若い男と熟女、背徳の恋愛ゲームとか、設定や展開はフランス映画っぽいのですが、ミポリンをはじめ俳優さんたちの演技や雰囲気がすごく軽いので、コメディなの?と戸惑うことも。ライトな恋愛もの時代の芸風が抜けてないミポリンでもありました。

 百合役の高岡早紀も美しくてチャーミングでした。肌がきれいで背が高くてスタイルいいな~と感嘆。おねだり病の甘えんぼう小悪魔熟女の百合と、きりっと凛々しい少女時代の百合とのギャップがありすぎ。真由子と百合の少女時代を演じてた子たちも、きれいで可愛かった。
 澤村役の田辺誠一も、まだ若くてカッコいい。足が長くて細い!直巳役は、まだデビューしたばかりの頃の竜星涼。可愛い!すごいベビーフェイス!超小顔!超美白肌!彼も田辺誠一同様スラ~っとした長身、何を着てもおしゃれで、父子役そろってどのシーンもグラビアから抜け出したモデルみたいだった。脱ぎっぷりもよくて、何度かお尻も見せてました。美ケツ!高中家の湘南ブルジョアライフ、東京の高級ホテルやレストランなど、庶民には無縁なハイソな世界も目に楽しかったです。
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もろびとこぞりて、愛

2024-12-22 | イギリス、アイルランド映画
 「ラブ・アクチュアリー」
 クリスマスが近づくロンドン。新しく就任した首相、失恋した作家、妻を亡くし義理の息子と残された父親、親友の妻に片想いしているアーティスト、新曲を出し再起を図る落ちぶれたロックスターなど、それぞれ悲喜こもごもな日々を送っていたが…
 もうすぐクリスマスですね!今年も私、クリぼっち(^^♪それがどうした~文句があるか~♪by 岡千秋。でもこれほんと、強がりでも何でもないのですが、クリスマスに限らず独りが好きなんです。一緒に過ごす家族も恋人も友だちもいない、世間的にはとっても可哀想な境遇だとは分かってるのですが、寂しいか悲しいかと問われると、全然。そんな私って、やはりどこか欠落してる人間なのでしょうか。孤独な幸せに浸ってると、ふとそんなことを思ってしまうこの季節です。怖いのは、クリスマスだから誰かといなきゃ!な強迫観念、同調圧力のようなムードです。クリスマスに独りぼっちは不幸、と思われるのは別にいいのだけど、誰かと一緒にいるほうが上、独りぼっちは下、劣ってる人、と見なされる変なマウンティングは気持ち悪いです。

 閑話休題。古今東西、たくさんクリスマス映画がありますが、皆さまは何がいちばん好きですか?私はこのイギリス映画が好きです。おそらくクリスマス映画の中ではトップクラスの知名度と人気を誇る作品なので、映画といえば「タイタニック」とか「レオン」な女子も選びそうな定番中の定番、我ながらベタすぎるセレクションだと思いますクリスマス映画といえば、ハートウォーミングとかロマンティックとか、あるいは切ない悲しいとかがキーワードになってますが、私はどれも苦手この映画も、キーワードすべてぶっこまれてます。片想いしていた女性に、フリップで告白するあの有名なシーンとか、私には寒イボそういうtoo sweetな胸キュンシーンは少ないところが、私には優しい映画。私が好きなのはコメディ要素。他愛のない子どもじみた笑いではなく、イギリスらしいシニカルな大人の笑いが心地よく散りばめられているところが好きです。下ネタも結構あるのですが、下品にならず軽妙で知的にさえ聞こえるところが、さすが大英帝国です。

 この映画、お話よりもロンドンの風景が魅力的!クリスマスシーズンのロンドン、いいですね~。西洋のクリスマス、憧れの世界ですが、特にロンドンの美しさ、趣き深さに心惹かれます。登場人物たちが織り成すドラマよりも、その舞台のほうが気になって仕方ないんです。ヒースロー空港に始まり、テムズ川、街を走る赤い二階建てバス、ミレニアムブリッジ、ロンドン・アイ、ノッティングヒル、サマセットハウス、高級デパートのセルフリッジetc.ロンドン観光気分を楽しむにはぴったりの映画。ロンドンのどこかスモッグな憂いある空気が好き。聖夜ににぎわう街も、浮かれた喧噪ではなく落ち着いた感じ。またもしロンドンに行けたら、ラブアク聖地巡礼してみたいです。

 キャストが超豪華なところも、この映画の魅力です。21年前!の作品だから、当たり前だけどみんなちょっと若い。今ではすっかりお爺さんお婆さんな風貌になってる人たちも、まだまだ現役男女!な感じです。総出演なスターの中では、やっぱヒュー・グラントとコリン・ファース、イギリス映画といえばな二人が特にチャーミングでした。


 首相役のヒュー・グラント、まだギリでロマコメ帝王だった頃の見た目と芸風。あのいつも困ってるような顔と、自虐的なコメディセンスで笑わせてくれます。ちょっとヘタレな首相だけど、実際に彼みたいな首相がいたらすごい人気、話題になるでしょうね。まぬけさも何だかエレガント、それも彼の魅力でしょうか。あのダンスシーンは名シーン!

 作家役のコリン・ファースも、生真面目でちょっと気難しそうだけど、ほんとは不器用で心優しい男性、という十八番な役。英語が解らないポルトガル女性と恋に落ちる役なのですが、何となく思いが伝わったり全然トンチンカンだったりする会話が笑えました。コリンのキスシーンがいつも素敵。長身を屈めて丁寧に、かつ熱く接吻。あんなのされてみたい~。

 いちばん美味しい役は、何といってもビル・ナイ扮する落ちぶれたロックシンガー。コンプラ、ポリコレ、忖度いっさい無視!不適切にもほどがある発言ブチかましまくり、みんな困惑、ドン引き!あんなおっさんが本当にいたら、TVも面白くなるだろうな~。セルフリッジの店員役で、Mr.ビーンことローアン・アトキンソンがチョコっと、でも爪痕を残す珍演。見た目だけでもう出オチ。

 ローラ・リニーが片想いしている青年役、ロドリゴ・サントロが鮮烈なイケメン!この頃は、メキシコのガエル・ガルシア・ベルナル、ブラジルのロドリゴがラテンの貴公子の双璧でしたね。メガネが可愛いロドリゴ、セクシーなサービス脱ぎもあり。
 今は亡きアラン・リックマンの元気な姿が切ない。後に「SHERLOCK」のワトスン役で人気者になるマーティン・フリーマンも、映画のスタントマン役で若かりし姿を見せてます。セックスシーンのスタントで、全裸で腰動かしたり相手のおっぱい揉んだり頑張ってました。
 「タイタニック」とかマライヤ・キャリーの「恋人たちのクリスマス」など、当時の大ヒット映画や歌も巧く使われていました。イギリス人のアメリカに対する、軽蔑と劣等感が入り混じった複雑な気持ちも、サラっとユーモラスに。すごいバカにしつつも、その強大さに畏怖もしてる、みたいで笑えた。イギリス英語も美しくて好きです。ブリティッシュアクセントにジュンとくるエロいアメリカンギャル軍団も笑えた。
 この映画、短編のTVドラマで制作された続編があるみたいですね。ほとんどのキャストが続投してるとか。ぜひ観てみたいのだけど🎄
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天誅!イケメン♡パニッシャー

2024-12-20 | 韓国のドラマ
 韓流ドラマ「ヴィジランテ」観たニダ!全8話。
 警察大学の優等生ジヨンには、幼い頃に目の前で母親を殴り殺されるという過去が。母を殺した加害者を皮切りに、犯した犯罪に見合わぬ軽い刑罰ですんだ者や、悪質な犯罪を繰り返す者たちに、ジヨンは次々と制裁を下していくが…
 大好きなナム・ジュヒョク主演のドラマを観るのは「ハベクの新婦」以来?ジュヒョクくん、やっぱ可愛いですね~すごいシンプルで地味な、30歳にはとても見えない童顔がチョア。清潔感と透明感も韓流随一。今回のジュヒョクは、昼は優秀な警察大学生、夜は世にはびこる悪人どもをブチのめす必殺仕事人という、かつてないハード&ダークな役に挑戦し新境地を目指したようです。あんな優しい顔して、クソ野郎どもを容赦なくボコボコの血祭りに!そのギャップが素敵でした。暴力シーンは結構凄絶で、まさに韓流ヴァイオレンス!ジュヒョクくんもなかなか気合いの入った力演、激演でした。でも、ぜんぜん怖くないヘボいベビーフェイスが可愛いすぎて。憎しみや怒りの度が過ぎて、狂気に陥っているはずのヴィジランテなんだけど、顔だけだとそういった暗い烈しい情念はあまり感じられず。ただもうヘボ可愛いだけ

 ヘボいけど、茫洋とした無表情には、何を考えているのか読めない薄気味悪さはありました。顔はヘボいけど、体はスゴい!188㎝!の長身は役のために増量し鍛えたのか、ハベクの時よりゴツくなっていて、制服もTシャツもはち切れそうなほどムッチムチ!腕と首の太さがたまりません。ヌオオ~っとした巨体が放つ迫力と威圧感、イキっても全然強そうに見えない日本のイケメン俳優にはないものです。ジュヒョクくん、肉体美はシャワーシーンでちょっとだけ披露してました。ゴツいけど、超小顔と長い手足でスタイルは抜群、警察学校の制服もヴィジランテの黒いフードも、どっちも似合っててカッコいい!


 Web漫画のドラマ化と聞いて納得。シリアスなんだけど、ハチャメチャすぎ。展開も設定もありえなさすぎで、まさに漫画の世界。日本でも被害者より加害者の人権が手厚く守られていることが問題視されてますが、いくら何でも日本ではあんな凶悪な奴らが大手を振るって傍若無人できないと思うし。ラストの敵味方入り乱れての最終決戦とか、カオスすぎて笑いを狙ってるとしか思えませんでしたいつでもどこでも相手をメッタ刺し、メッタ打ちなのが韓国っぽかったです。韓国黒社会のエグい拷問や処刑も、相変わらず非道すぎ。生きたままブタの餌にするのも、韓国人って好きですよね~。とにかく暴力シーンがかなりキツい。そういうのが苦手な人は、ジュヒョクくんに会いたくても観ないほうがいいです。


 それにしても。韓流映画やドラマに出てくる悪人って、ほんと怖いわ。風貌も人間性も暴力も、日本人とはレベチな卑しさ、汚らしさ、残忍さ。まさに畜生そのもの。あんな畜生どもが、何の罪もない善良な人たちと同じ人権をもってるとか、ほんと理不尽。後半の巨悪よりも、前半の底辺の小悪どものほうが、実際にも遭遇しそうな連中ばかりで怖かったです。ヴィジランテに成敗されるのは、ほんとに忌まわしいおぞましい、存在してはいけないような害虫ばかり。特に幼女を強姦して捕まって、出所後は逆恨みしてお礼参りしようとする男とか、見ていて吐き気が。幼女が被害に遭った事件現場の写真とか、起きたことを想像しただけでヴィジランテに劣らぬ憎悪が。演じてる俳優さんたち、仕事とはいえイヤだったろうな~。下劣で卑劣な小物を演じてる韓流の脇役俳優さんたちって、ある意味主演スターよりいい仕事してる、スゴい演技力の持ち主だと思う!


 ヴィジランテと対峙する剛腕刑事役のユ・ジテが、あわわ、顔も体も怖い!怪力と不死身っぷり、人間じゃない!プロレスラーも真っ青のゴリマッチョぶりも強烈!ヴィジランテ以上に悪党どもをフルボッコ。無双感ハンパないです。キングダムとかゴールデンカムイとか龍の如くとかのイルボンイケメンなど、彼の前では赤子も同然。瞬殺間違いなしです。
 ヴィジランテに協力する大富豪の偽ヴィジランテ役、イ・ジュニョクもイケメン!大好きなヴィジランテのためなら粉骨砕身、命も惜しまない献身っぷり、ヒャッホーなテンションが可愛く、ヴィジランテにも劣らぬ戦闘能力がカッコよかったです。ジュヒョクとのイケメンツーショット、絡みは腐の妄想を刺激するものでした(^^♪



 警察学校ってもっと厳しく窮屈なイメージがあったけど、ジヨンの警察大学は結構ユルそうだった。カフェみたいな食堂でのんびりしてたり、ジムで軽くランニングマシーンしてたり。警察大学で仲良しの同級生ミヌク役のイ・スンウも、なかなかイケてました。彼のシャワーシーンでの肉体美も見事でした。ジヨンとミヌクの仲良しシーンにも、腐なら敏感に反応(笑)。

 男女の恋愛話がまったくなくて、ジヨンと刑事、ジヨンと偽ヴィジランテ、ジヨンとミヌク、熱い運命と絆が絡み合うのは男だけ!男と男のブロマンスドラマでもありました。ジヨンのことが好きなの?と、これまた腐心をそそる言動や表情をするミヌク、ジヨンの秘密に気づいてる?いや、ひょっとしたら悪人?みたいな様子が意味深だったけど、あれはあのラストへの伏線だったんですね。ちょっと納得いかず。単なる友情だけで、あんなことできないと思うし。ジヨンへの強い深い想いをもっと描いてほしかったです。ジヨン、ほんとにそれでいいの?な結末は、ちょっとモヤるものがありました。それを解消するためにも、シーズン2が必要かも。
 韓ドラ完観恒例、理想妄想イルボンリメイクはこうだ!
 
 ジヨン ・・・ 目黒蓮
 刑事 ・・・ 大沢たかお
 偽ヴィジランテ ・・・ 町田啓太
 ミヌク ・・・ 水上恒司
 チェ記者 ・・・ 吉田羊
 パン氏 ・・・ 北村一輝
 パン氏の子分 ・・・ 一ノ瀬ワタル
 教授 ・・・ 大森南朋
 
 こんなん出ましたけどぉ~?
 顔だけだとイルボン版のほうが勝ってますが、戦ったら完敗確実ですねめめにヴィジランテみたいな役やってほしいけど、そのためには体鍛えなきゃね。

 ↑ 兵役を終えたジュヒョク、早くも新作ドラマが決定したみたいです。ファンタジー系時代劇?うう~ん…わしのようなおっさんが楽しめる内容ではなさそう…
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オルゴールに秘めた罪!

2024-12-15 | 北米映画 00~07
 「ミュージックボックス」
 ハンガリー移民の父ミシュカが突然ナチスの戦犯として告発され、娘で弁護士のアンは動揺しながらも父の無実を信じ、父の弁護人となって法廷で戦う決意をするが…
 「関心領域」でもうナチスものはオナカイッパイ、しばらくナチス関連の映画やドラマは遠慮したい、と思っていたのですが。ナチスって避けるのが難しいんですよね~ほんと映画やドラマにとっては、ナチスって恰好のネタなんでしょうね。面白そうな作品にはナチスが絡むことが多い。この映画も、ナチスの残虐非道さを描いています。「」や「戒厳令」など政治サスペンス映画の巨匠、ギリシャ出身のコスタ・ガブラス監督がアメリカで撮ったアメリカ映画です。

 それにしても。ナチスの罪を描いた映画やドラマを観るたびに、戦慄と暗澹で心が痛めつけられてしまいます。こんなことが本当に…と信じられない、信じたくない。人間が人間にすることじゃない。人間やめないとできないおぞましさです。この映画では、直接的な残酷シーンはないのですが、非人間的な残忍さが明るみにされる被害者の証言…もう聞いてて吐き気が残虐行為も怖かったけど、獣にも劣る行為を公然と平然としてた連中が、戦後も罪を問われず逃げ生き延びて、のうのうと幸せな人生を歩んでた事実にもゾっとします。そんな元ナチスたちの強運さ、生命力とメンタルには畏怖さえしてしまう。元ナチスを溶け込ませたアメリカ社会のユルい寛容さにも。

 ドイツ人がドイツ人を、ハンガリー人がハンガリー人を虐殺、同じ国民を陥れるよう殺すよう仕向けたという悲劇も、ナチスの大きすぎる罪ですね。ナチスを批難し糾弾する人と同じぐらい、今でもナチスに賛同し援助する親ナチがいることも怖すぎる。ナチスの被害者同様に、ナチスの子孫にも同情を禁じ得ません。自分の父や祖父が、あんな忌まわしいことをしていていたナチスだったら。想像しただけで自分自身をも呪わしくなってしまいます。父は無実と信じながらも、疑惑を払拭できず苦悩するアンが悲痛でした。終盤、質屋で発見されるオルゴール(ミュージックボックス)に隠されていた真実で、衝撃的かつ絶望的などんでん返し。因果と正義の重さに心が沈みます。ナチスが遺した負の遺産は、永劫の生き地獄。ライトで痛快な法廷ドラマが好きな人にも観てほしい映画かも。

 主人公の弁護士アン役は、2度のアカデミー賞に輝く80年代のハリウッドを代表する名女優ジェシカ・ラング。この映画でオスカーにノミネートされたのも納得の、彼女の迫真かつデリケートな演技が素晴らしいです。法廷に立つ時の威厳と風格は、まさに大女優にしかないオーラ。日本のキレイカワイイ女優がやってる女弁護士の学芸会さを、あらためて思い知らされました。検察側の証人を攻める時の冷酷さは、まさに鬼女そのもの。圧巻だったのは、おぞましい証言を聞いている時の表情です。無表情なのですが、内面の揺らぎと慄きが伝わってくるスゴい顔。キレイカワイイ女優さんたちでは決して表現できない、女性として人間として心が切り裂かれるような懊悩が、ナチスの罪同様に重く悲痛でした。女優として最盛期にあった頃なので、とても美しくもあるジェシカさん。オンナオンナしてない、硬質の美しさが弁護士役に合ってました。
 ナチス支配下のハンガリーのことも勉強になりました。ハンガリーロケも興味深かったです。脚本は、あの「氷の微笑」など俗悪サスペンスの名手だったジョー・エスターハス。実際にもハンガリー出身だとか。重いテーマをエンタメにできる業腹な商魂逞しさに敬服。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海賊VS軍人 怨恨の暴風雨!

2024-12-12 | 韓国映画
 「タイフーン」
 アメリカの貨物船が海賊に襲われ、輸送中だった秘密兵器が奪われる。韓国政府から捜査を命じられた海軍大尉のセジョンは、海賊団の首領シンが脱北者であり、彼と生き別れとなった姉がロシアにいることを突きとめるが…
 大ヒットドラマ「イカゲーム」では、恐怖のデスゲームで激烈な死闘を繰り広げつつ、冴えないダメおやじっぷりも味わい深く演じてたイ・ジョンジェ。彼もすっかりおじさんになりましたね。年末いよいよ配信されるイカゲーム続編の前に、若かりし頃のジョンジェに会いたくなって、この懐かしい映画を観ました。もう19年も前の映画!ジョンジェは当時34歳ぐらい。わ、若い!まだ男盛り前の若々しさがまぶしい!見た目も役も、とにかくカッコいい!国のために死も危険も恐れず、敢然と任務を遂行する勇姿の美しさよ!容赦なく非情に敵を斃しながらも、敵への憐れみで心揺れる優しさ、寡黙で誇り高い人格と言動など、まさに漢(おとこ)!これぞ英雄!なセジョンみたいな役は、ただ見た目がいいだけ、演技がうまいだけな俳優では演じられないと思います。

 セジョンみたいな役はハリウッドスターだと、派手すぎて作り物っぽくなる恐れがあるけど、ジョンジェは余計なものを削ぎ落したようなシンプルさがあって、リアルかつすごく清々しいんですよね~。ジョンジェみたいな役者を、私は真の演技派と呼びたい。過激な肉体改造とかエキセントリックな熱演は、意外とありきたり。これといって風貌に変化があるわけでもなく、奇をてらった演技をするわけでもないのに、ヒーロー役、悪役、凡人役、アホ役、悲劇でも喜劇でも、どんな役でも違和感なく自然に演じて、観客を魅了し瞠目もさせるジョンジェの変幻自在さ、振り幅の広さは驚嘆に値します。

 軍人ジョンジェの凛々しさ、清廉な精悍さにも惚れ惚れ。軍服が似合う~軍服って、ただのイケメン俳優が着たらコスプレになるだけ。貧相なチビ男だと、さらに悲惨。ジョンジェみたいな長身で屈強な肉体の持ち主じゃないと着こなせない、ハードルの高い衣装なんですよね。そして、ジョンジェといえばの韓流随一の肉体美。すげーカラダ!日本のイケメン俳優が頑張って鍛えたカラダ、とはレベチな瞠目のボディ!

 他の作品でも肉体美を見せてますが、この作品がジョンジェ史上最高最強の肉体だと思います。初登場シーンでちょっとだけのサービス脱ぎでしたが。イカゲームでの、おじさんが必死で老体にムチ打ってる感じとは全然違う、ダイナミックで敏捷なジョンジェのアクションも崇高なまでにカッコいいです。

 シン役のチャン・ドンゴンは、ほんと美男。顔だけだと、今でも韓流屈指の美男子なのでは。地味なジョンジェとは対極な華やかさ。薄くて地味なおかげでどんな役でもできるジョンジェと違い、役が限定されてしまう濃ゆい美貌。暗い激情、憎悪も美しい男だと甘美な魅力に。鼻につくような小賢しい演技ではなく、オーバーなまでにエモーショナルな熱演が似合う俳優なので、深すぎる恨みでクレイジー化したシン役にも合っていました。悪役ではなく、いちばん可哀想な役でした。

 カーアクションや銃撃戦、爆破シーンなど、ハリウッド映画も顔負け。韓国、北朝鮮、タイ、ロシアを飛び回る、目まぐるしいストーリー展開やロケもスケールいっぱいで、いま観ても古さはあまり感じられません。日本ではこういう映画がいまだに作れないのが残念。「太陽は動かない」とか、思い出すのも恥ずかしいクオリティの低さ。南北の悲劇という、韓流にしかないネタもベタだけど活かされています。韓国も北朝鮮も、今も昔も自国民の幸せや安全なんてどうでもいいみたいですね。いたいけな子どもが犠牲になることが、いちばん許せないし悲しいです。

 ↑ ジョンジェもドンゴンも若い!ジョンジェはイカゲーム続編、ドンゴンは最近お見掛けしないと思ったら、ソル・ギョング共演の映画「満ち足りた家族」が公開間近みたいですね🍄
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あのクズを殴ってやりたいんだけど

2024-12-09 | フランス、ベルギー映画
 「パッセージ」
 映画監督のトマスは恋人のマーティンとパリで同棲中だが、魅力的な若い女性アガテに惹かれ彼女と深い関係になる。アガテの部屋で暮らし始めるトマスだったが、マーティンを忘れることができず…
 去年の東京国際映画祭は、「異人たち」とこの作品が腐の注目作でしたが、異人たちと違ってこっちは結局日本では一般公開されませんでした。いい作品なのに、何でだろ。異人たちはアンドリュー・ヘイ監督、こちらはアイラ・サックス監督、どちらも独自の感性でBL佳作を発表し続けてる、作家性の強いオープンゲイのフィルムメーカー。この映画は、やっぱ内容と性的シーンが日本人向けではないと判断されたのかしらん。ロマンティックでスウィートな悲しさ、優しさが心に沁みた異人たちと違い、こっちはリアルでシビア、そしてイタいBLでした。実際のゲイってこんな人が多いんだろうな、恋愛もこんな感じなんだろうな、と思わせてくれました。とにかくトマスが自由すぎるというか、クズすぎてイライラするわ~♬by 明菜!

 長年の彼氏をあっさり捨てて、若い女に奔っただけでも最低なのに、元カレとも関係を断とうとせず、のらりくらり、かつ忙しく二人の間を行ったり来たりする堂々とした二股ぶり。それの何が悪い?みたいな顔して、厚かましいにもほどがある!女と別れて僕のもとに戻ってきた、とマーティンが信じてしまうようなセックスの後、アガテの妊娠を報告したりする狡さ、無神経さに唖然。しかも3人で一緒に赤ちゃん育てよう、と提案したり。相手の都合や気持ちはお構いなし、ぜんぶ自分のしたいようにするノーテンキな身勝手さは、もはや頭おかしいレベルで滑稽でもあった。ちょっと笑いも狙ってるのかな?と思ってしまうトマスのクズっぷりでした。

 クズなトマスが許せないと同時に、振り回されても彼を許して受け入れてしまう、マーティンとアガテの人の善さも理解しがたかったです。あんな二股、屈辱以外のなにものでもないのに。マーティンもアガテも、怒ったり悲しんだりはするけど、トマスへの愛がそれに勝ってしまってつい…の繰り返しがイタすぎる。恋敵なのに、マーティンとアガテの間に憎悪も衝突も発生せず、冷静に距離を置いた分別ある関係を保ってたのも驚き。悪いのは全部トマス、ということがお互い解ってたからでしょうか。もし男を奪い合う相手が同性だったら、きっとありふれた修羅場になってたんでしょうね。何でこんなクズをそこまで?!もうやめとけ!と言いたくなる二人でしたが、蓼食う虫も好き好きというか、ダメでクズなところに惹かれる人も世の中にはたくさんいるみたいですね。だめんず女(男も)が後を絶たないわけですね。クズ男も、それに引っかかる男女も、結局どっちもどっち。そんなグダグダした痴情のもつれ話は、確かに日本の映画ファンにはアピールしないものかもしれません。
 マーティン役は、ゲイを演じさせればsecond to noneな役者、ベン・ウィショー。

 ベン子さん、今回も生々しくも魅力的なゲイっぷりでした。ノンケ俳優が頑張ってゲイ役やってるのとは、ぜんぜん違うんですよね~。ゲイ=気持ち悪いオカマ野郎、みたいな扱いだった時代はもう遠い過去。ベン子さんこそが、ゲイがゲイ役を演じる意義を体現する俳優の代表格、先駆者ではないでしょうか。ベン子さんの表情、仕草ひとつひとつが、女性にもノンケ男性にもないもの。すごい気が強そうで、みじめなほど優しい、そんなベン子さんasマーティンが痛ましくも可愛かったです。
 トマス役は、やはりBL映画である「大いなる自由」で知られるドイツ俳優のフランツ・ロゴフスキ。カープの菊池涼介をすごく薄めたような顔?イライラさせつつも、何か放っておけないような脆さとか愛嬌を振りまく魔性のクズ男っぷりでした。彼のゲイゲイしすぎるファッションがスゴいです。ベン子さんとのセックスシーンが、かなり大胆でリアルでした。ベン子さん、「ロンドン・スパイ」でもケツ丸出しで腰を激しく動かしてましたが、今回はあれを上まわるものでした。お尻の穴も見えそうなほどのアングルと動きは、見ていて気まずさを覚えてしまうほど。今回も彼がタチだったので驚きました。ああ見えてベン子さん、私生活でも攻めのほうなんですかね。

 アガテ役は、「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロス。若いのにもう熟女の妖艶さが。あのムチムチピチピチさ、そりゃ男はスルーできんわな。夫や彼氏には絶対引き合わせていけない女です。でも、男にはそんなに関心なさそうな、どーでもいいわみたいな冷めた感じ、ドライなそっけなさがカッコよくて好きです。アガテがいちばん大人だった。なのでいちばん可哀想でもあった。それにしても。マーティンがイギリス人、トマスがドイツ人、アガテがフランス人と、インターナショナルな三角関係!
 パリの生活風景も、いい感じに撮られていました。昼と夜のカフェとか、舗道の絵とか、キッチンで使ってる食器、料理とか、なにげなさがさりげなくおしゃれ。

 ↑ Netflixのテレビシリーズ「ブラック・ダヴ」が、今のところ日本で見られる最新のベンでしょうか。アイラ・サックス監督の新作“Peter Hujar's Day”もベン主演!有名な写真家の話?ゲイ役?楽しみ(^^♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さよならミポリン

2024-12-06 | 無事是貴人
 ショック…
 今も信じられない、信じたくないです…
 今日の昼過ぎ、パートのおばさまから聞いたニュースに、しばし耳を疑いました。え?え?死んだ?誰?ミポリン?え?ウソ?!衝撃的すぎて、硬直してしまいました。中山美穂が急逝…そんな…
 ミポリンは、私にとっては80年代最高のアイドル、憧れの女性でした。女優として歌手として、たくさんの素晴らしい出演作、歌で魅了してくれました。私はザ・ベストテンの彼女が大好きで、歌と衣装が毎回楽しみでした。ヒット曲はどれも名曲ぞろいですが、特に「Catch Me」と「人魚姫 Mermaid」がmy favoriteで、当時19,20歳ぐらいだったミポリンの美貌も神ってました。

 ドラマも、伝説の「毎度おさわがせします」とか、「セーラー服反逆同盟」「ママはアイドル」「若奥さまは腕まくり」「眠れる森」とか好きでした。結婚して出産して離婚して、本格的に復帰してからは華やかなヒロインではなくなり、あのミポリンが…と往年のファンが戸惑うような脇役を演じたり、容色の衰えを論われたりもしてたけど、息の長い女優として、そしてまた歌手として活躍してくれるはず、と応援、期待してたのに。今でもベストアルバム、しょっちゅう聞いてるのに。ああ、何ということ。
 今は心乱れて、上手く哀悼もできない。死因も気になるけど、気が滅入りそうなので今は知らないでおきます。とにかくミポリン、さようなら、そしてありがとう…安らかに。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハードゲイズナイト!

2024-12-01 | 北米映画 80s~90s
 「クルージング」
 ニューヨークでゲイをターゲットにした連続殺人事件が発生する。おとり捜査を命じられた警察官のスティーヴは、犯人と接触するためゲイのSMクラブに通い始めるが…
 公開当時は不評でヒットもしなかったけど、近年再評価されカルト的人気らしい1980年の映画。「フレンチコネクション」と「エクソシスト」で映画史に名を刻んだウィリアム・フリードキン監督と、70年代屈指の演技派スターだったアル・パチーノの顔合わせ、とくれば期待しない映画ファンはいないでしょう。お話じたいはでも、よくあるサイコサスペンスもので、真犯人の正体とか事件の展開とかには別段ひねりも驚きもなく、残虐な殺人シーンには何だかチープなB級ホラーっぽさが。特異で衝撃的なのは、当時のニューヨークのアンダーグラウンドなゲイの世界を、ディープにリアルに描いている点です。

 レザーを身にまとった男たちが夜な夜な集まり、あられもなく欲望をぶつけ合い絡み合う空間の、息苦しいまでにねっとりとした熱量に圧倒されます。男たちの痴態はグロテスクで、ライト&スウィートなBLが好きな腐女子が観たら吐き気を催すかも。腐女子が同性愛に対して勝手に抱いている美しいファンタジーなど、そこには微塵もありません。ふだん私が生きている“健全”“正常”とされている生活と、あまりにもかけ離れた世界。同じ地球上で、同じ人間がやってることとはとても信じられないほど。面妖で醜悪な描写、異様すぎる光景は、ゲイへの偏見や嫌悪を助長している、という公開当時の批判を肯えるものがありました。

 SM乱交クラブ、夜の公園、安モーテルなどで繰り広げられる男あさりには危険がいっぱいで、まさに命がけ。でも、ゲイを狙った連続殺人が起こってるのに、特に怯えてる様子も用心している気配もなく、ハッテンバから男たちの蠢きが消えることはない。恐怖にも勝る欲望が怖い。そんな強い欲望がない自分に安堵。エイズが跋扈する前の70年代後半の、リアルタイムなゲイ風俗の映像は、今では貴重なものと言えるでしょう。それはそうと。警察署の取調室に入ってきて、容疑者を殴る裸の黒人マッチョ男が謎すぎる。何あの人?!
 スティーヴ役のアル・パチーノ、当時40歳ぐらい。若い!可愛い!いい役者ってのは、役と演技にチャレンジと衝撃がある俳優のこと。今作のアルパチを見て、あらためてそう思いました。

 おとり捜査に入る前は、大きな瞳がキラキラしていて笑顔も屈託がなかったのに、ゲイの世界に潜入して深みにハマっていくうちに、どんどん目も濁って心も病んでいく過程を、生々しく繊細に演じてるアルパチです。ゲイじゃないはずなのに、ゲイの世界を楽しんでる?禁断の愉悦を期待してる?ゲイのフリをしてるようには見えなくなる表情とか風情が、静かにヤバくて秀逸でした。でも全裸とか男と性愛シーンとかは全然ありません。真田広之主演の「眠らない街 新宿鮫」は、この映画とアル・パチーノの演技の影響をかなり受けてる?いま思えば真田さん、頑張ったな~と感嘆。いま人気の若手イケメン俳優も、アルパチと真田さんを見習ってほしいわ。竹内涼真とか、鍛えた肉体美を誇示したいなら、しょーもなさそうなドラマで無駄遣いせず、リスクを恐れず新宿鮫かクルージングのリメイクに主演しなさい
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする