ホィットニー・ヒューストンのお葬式が行われていた。
はじめ、金曜日の午後に、隣の市の大型スポーツコンプレックスの大ホールで、彼女を悼むセレモニーが行われることになっていた。
ところが、遺族の意向で、それが中止になり、今日の土曜日に、近しい人達のみが参列を許される式が、彼女の故郷の教会で執り行われていた。
特にファンということでもなかったけれど、『ボディ・ガード』の映画は好きだったし、彼女の歌も好きだった。
亡くなって初めて、えらい近所で生まれ育ったんだとわかり、急に親近感がわいた。
テレビの生中継を観ながら、画面の中の人達と一緒に泣いたりしていると、
「ちょっとちょっと、中止中止!ホィットニーで今日一日が終わるのはかなわん」と、旦那が突然テレビの前に立ちはだかった。
「はい、ここまで。これからまうみは、ボクと一緒にマンハッタンに行くから」
なんと強引ぐマイウェイな人なのだ……。
慌てて着替え、バナナを一本食べ、乾燥枇杷とおかきを持って車に乗った。
とりあえず、ラジオの中継は聞かせてくれた。
ああホィットニー、あなたはほんとに、死ぬつもりなんてなかったのだろうね。マイケルのように。
けれども、この国でスーパースターとして生きるということは、よほどの、鉄のような心の持ち主でなかったら、
周りからの干渉や賞賛が、どこの国よりケタ違いにあり過ぎて、まともな神経を保つことができない。
湯水のように入るお金も、心をスカスカのスポンジみたいにしてしまう。
だからきっと、一日一日にすり減らす寿命の量が、わたし達のそれとは比べ物にならないほど多いのかもしれない。
マンハッタンに着いても、なかなか元気が出て来ない。
まずは腹ごしらえに、好物のムール貝とフライドポテト、そしてグラスワインを分けんこ。
今日は思いっきりの曇り空。気温はそれほど低くないけれど、風が強くて、体感気温はかなり低め。
旦那がマンハッタンの会社に勤めていた時の、退屈しのぎの散歩中に、いつもこの階段に座ってわたしに電話をかけていたそうな。
タイムズ・スクエアも省エネ。で、てっきりこっちが新年のくす玉割の方かと思っていたら……、
こっちだった……。
途中で寄ったスタバで、次の行き場所を検索していたら、『Music From Japan』ってのがあるで、と旦那。
ふむふむ、どれどれ。
えっ、Iitate's Spirit of "Madei"?!
それってそれって、飯舘村の『までいの力』ってことちゃうん?!
午後7時から、村長によるレクチャーがあり、8時から、雅楽の楽器による演奏があるという。
もちろん行くことにした。
コンサートの時間つぶしに、途中にあるタイム・ワーナー・ビルディングをぶらぶら。
このビルディング内の店舗は、どれもこれも、わたし達には全く似合わないものばかりだが、その中でも特にここは、群を抜いて似合わないだろう。
隣には、いつもいっぺんは来ようと思っている、ジャズ・アット・リンカーン・センター♪
4階から筒抜けに見える、地下のホール・フーズのフードコート。
ビルディングの中から見た、コロンバス・サークル。
さて、時間になった。
ホールまでは小雨が降っていた。
もしかしたら、ここだって汚染されていて、こんなふうに雨に濡れてはいけないのかもしれない、などと思いながら歩いた。
会場の『Merkin Concert Hall』は、こじんまりとした感じのいいホール。
きっとこの机に、飯館村の村長、菅野典雄村長と、彼の通訳さんが座るのだろう。
天井には、面白い反響板の付け方がしてあった。
笙や篳篥(ひちりき)、尺八や箜篌(くご)が、この会場にどんな音を響かせてくれるのか、楽しみ!
*箜篌(くご)は、こんな感じの楽器。
演奏会は、雅楽の楽器がこんな音楽も奏でることができるのか!?という発見がたくさんの、とてもすばらしいものだった。
飯舘村のことについては、別の記事にまとめることにする。
とてもじゃないが、ついでの話として書く事ができない。
はじめ、金曜日の午後に、隣の市の大型スポーツコンプレックスの大ホールで、彼女を悼むセレモニーが行われることになっていた。
ところが、遺族の意向で、それが中止になり、今日の土曜日に、近しい人達のみが参列を許される式が、彼女の故郷の教会で執り行われていた。
特にファンということでもなかったけれど、『ボディ・ガード』の映画は好きだったし、彼女の歌も好きだった。
亡くなって初めて、えらい近所で生まれ育ったんだとわかり、急に親近感がわいた。
テレビの生中継を観ながら、画面の中の人達と一緒に泣いたりしていると、
「ちょっとちょっと、中止中止!ホィットニーで今日一日が終わるのはかなわん」と、旦那が突然テレビの前に立ちはだかった。
「はい、ここまで。これからまうみは、ボクと一緒にマンハッタンに行くから」
なんと強引ぐマイウェイな人なのだ……。
慌てて着替え、バナナを一本食べ、乾燥枇杷とおかきを持って車に乗った。
とりあえず、ラジオの中継は聞かせてくれた。
ああホィットニー、あなたはほんとに、死ぬつもりなんてなかったのだろうね。マイケルのように。
けれども、この国でスーパースターとして生きるということは、よほどの、鉄のような心の持ち主でなかったら、
周りからの干渉や賞賛が、どこの国よりケタ違いにあり過ぎて、まともな神経を保つことができない。
湯水のように入るお金も、心をスカスカのスポンジみたいにしてしまう。
だからきっと、一日一日にすり減らす寿命の量が、わたし達のそれとは比べ物にならないほど多いのかもしれない。
マンハッタンに着いても、なかなか元気が出て来ない。
まずは腹ごしらえに、好物のムール貝とフライドポテト、そしてグラスワインを分けんこ。
今日は思いっきりの曇り空。気温はそれほど低くないけれど、風が強くて、体感気温はかなり低め。
旦那がマンハッタンの会社に勤めていた時の、退屈しのぎの散歩中に、いつもこの階段に座ってわたしに電話をかけていたそうな。
タイムズ・スクエアも省エネ。で、てっきりこっちが新年のくす玉割の方かと思っていたら……、
こっちだった……。
途中で寄ったスタバで、次の行き場所を検索していたら、『Music From Japan』ってのがあるで、と旦那。
ふむふむ、どれどれ。
えっ、Iitate's Spirit of "Madei"?!
それってそれって、飯舘村の『までいの力』ってことちゃうん?!
午後7時から、村長によるレクチャーがあり、8時から、雅楽の楽器による演奏があるという。
もちろん行くことにした。
コンサートの時間つぶしに、途中にあるタイム・ワーナー・ビルディングをぶらぶら。
このビルディング内の店舗は、どれもこれも、わたし達には全く似合わないものばかりだが、その中でも特にここは、群を抜いて似合わないだろう。
隣には、いつもいっぺんは来ようと思っている、ジャズ・アット・リンカーン・センター♪
4階から筒抜けに見える、地下のホール・フーズのフードコート。
ビルディングの中から見た、コロンバス・サークル。
さて、時間になった。
ホールまでは小雨が降っていた。
もしかしたら、ここだって汚染されていて、こんなふうに雨に濡れてはいけないのかもしれない、などと思いながら歩いた。
会場の『Merkin Concert Hall』は、こじんまりとした感じのいいホール。
きっとこの机に、飯館村の村長、菅野典雄村長と、彼の通訳さんが座るのだろう。
天井には、面白い反響板の付け方がしてあった。
笙や篳篥(ひちりき)、尺八や箜篌(くご)が、この会場にどんな音を響かせてくれるのか、楽しみ!
*箜篌(くご)は、こんな感じの楽器。
演奏会は、雅楽の楽器がこんな音楽も奏でることができるのか!?という発見がたくさんの、とてもすばらしいものだった。
飯舘村のことについては、別の記事にまとめることにする。
とてもじゃないが、ついでの話として書く事ができない。