ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

電気使て生活してるみなさん、いつまでもだまされてるのは悔しないですか?

2012年02月09日 | 日本とわたし
共同通信の【連載コラム】、【原発の不都合な真実】に掲載された、井田徹治氏のコラムを紹介します。

【原発の不都合な真実】

原発は温暖化対策に役立たない-この世界には、はるかに有効な二酸化炭素の排出削減政策がたくさんある

『日本の原子力推進派の主張には、さまざまな事実誤認がある。
その一つは、「原子力発電の推進が地球温暖化対策に欠かせない」という主張だ。
1997年、気候変動枠組み条約の、第3回締約国会議で採択された京都議定書で、
日本は2008~2012年までの平均で、温室効果ガスの排出量を、1990年比で6%削減する、という義務を負った。
その直後に、通商産業省(当時)が、国の政策として打ち出したのが、「原発20基の増設」という目標だった。

民主党が打ち出した「2020年までに1990年比で25%削減」、という目標達成を視野に入れて、昨年6月にまとめられたエネルギー基本計画にも、
「2020年までに9基、30年までに計14基の原発を新増設する」との文言が盛り込まれた。
地球温暖化問題が深刻化し、温室効果ガスの排出削減の必要性が叫ばれるようになって以来、
原子力は、日本の温暖化対策の中で中心的な位置を与えられ、これが「国策」として、原子力を推し進める重要な根拠とされた。





2000年以降、東北電力女川原発3号機、東通原発1号機など、新規の原発が運転を開始し、電力供給に占める原子力の比率も徐々に高まったのだが、
グラフからも分かるように、日本の二酸化炭素排出量の増加には、歯止めがかからなかった。
逆にこの間、排出量を大きく減らしているのは、ドイツ、デンマーク、 スウェーデンなどで、
いずれも、原発の新増設などに頼らずに、温暖化対策を進めている国
である。
 
グラフにある8カ国の中で、原発建設を強力に進めている、唯一の国である日本の排出量だけが、目立って増えていることが分かる。
このことは、原発頼みの日本の温暖化対策が、完全に失敗していることを示している。
逆に言えば、この世界には、原発に頼ることよりも、はるかに有効な二酸化炭素の排出削減政策がたくさんあるということ
だ。

排出量を大幅に減らしている、3カ国に共通している政策は、
二酸化炭素の排出量に応じて課税する、炭素税やエネルギー税の導入、
強力な再生可能エネルギー導入支援政策、
厳しい省エネの義務づけといったエネルギーの需要と供給、両面からの多彩な政策
である。

日本では、このところ普及が停滞している、コージェネレーション(熱電併給)などの「熱」利用の効率化のために、強力な規制を導入している点も共通している
3カ国とも、自然エネルギーの電力の固定価格制度を導入していて、
大規模水力を含めた、自然エネルギーが電力に占める比率は、
ドイツが18%、
デンマークが29%、
スウェーデンに至っては56%
という高さである。

3カ国とも、グラフから分かるように、二酸化炭素の排出量は減らしているが、この間に、きちんと経済成長を続けている。
過去20年間、ほとんど経済成長をしていないのに、電力消費量と二酸化炭素の排出量だけが急増している日本の状況は、明らかに異常である。

つまり、原発の新増設を進めるよりも、
規制を強化して省エネを進め、
風力や太陽光、バイオマス発電などの自然エネルギーを進め、
原発では温排水として単に海に捨てているだけの廃熱を有効利用する方が、
はるかに有効な温暖化対策になる
のだ。

自然エネルギーの拡大や、熱の有効利用のためには、電力や熱の消費地に近い場所で、小規模分散型の発電設備で電気を作り、その時に出る熱も有効に利用する、ということが必要になる。
このような、小規模分散型のエネルギー総合供給システムの方が、大規模集中型の発電システムに比べて、はるかに効率的な上、コストも安い。

例えば、ドイツの電気料金は、家庭用の場合は、炭素税などのために日本より10%ほど高いが、
産業用電力は、日本の3分の2という安さである。
省エネが進めば、需要家は、電気料金やエネルギーコストの削減によって、長期的に利得があるのだが、原発の建設は、省エネの動機づけとはなり得ない。
しかも、今回の東京電力福島第1原発の事故の結果、明らかになったように、
電力の安定供給という点からも、小規模分散型のシステムの方が、大規模集中型に勝っているのである。

自然エネルギーの拡大が、原子力の拡大よりも、効率的な二酸化炭素排出削減対策である
ことは、
今年の5月に、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表した、特別報告書の中でも指摘されている。

大規模集中型の原子力発電を、集中的に立地することに頼ってきた、日本の誤ったエネルギー政策と温暖化対策の中で、
小規模分散型の、効率的なエネルギーの総合供給システムは顧みられず、原発建設に多大なコストを投じたために、
エネルギーの需要と供給のシステムを、改革するのに必要な「機会費用」も奪われた。
この結果、日本は、自然エネルギーの開発や省エネの推進で、他の先進国に大きく遅れを取った。

世界で急速に拡大している、自然エネルギー関連ビジネスでの、日本企業の立ち遅れは深刻だ。
原発依存の、日本の二酸化炭素排出削減政策の弊害は大きい。(共同通信編集委員 井田徹治)』




地球温暖化、二酸化炭素排出削減、京都議定書、経済成長、自然エネルギー、再生可能エネルギー、省エネ……、
こんな単語が毎日のように、新聞やテレビの記事の中に現れてき出したんはいつのことやったんやろ?
今日は、原発狂の親玉、ここアメリカが、スリーマイル事故後初めて、実に34年ぶりに、原発建設の再開を始めたんやそうな。
この国は、核の亡霊に取り囲まれてる。軍も政府も、核が無かったら国が滅亡すると思てる。
ほんまは、核があるから滅亡するのに。
そやから、原発をどうのこうの、いくら署名しようが投票しようがデモしようが、地球一核が好きやねんから、
テロか天災で、国の半分ぐらいをやられるぐらいの目に遭わな、自分の愚かさに気がつかんと思う。
いや、もしかしたら、それでも気がつかん可能性もある。
この国の政治屋や軍や企業家の一部の人間は、それほどに病んでる。
 
えらい絶望的で投げやりなこと言うのは、日本はここに比べたらまだマシやと言いたいからや。
もちろん、地震活動期に入った日本は、運命的には、ここよりもっと逼迫してるかもしれん。
事故の可能性かて、地球上のどこの国よりも高い。
そやから、なにがなんでも、一日も早う、すべての原発をまず止めてしまわなあかん。
次のおっきな地震が来るまでに。
もう二度と、福島の原発みたいな事故を起こすわけにはいかん。

『原発頼みの日本の温暖化対策は、完全に失敗している。原発は温暖化対策に役立たない。
過去20年間、ほとんど経済成長をしていないのに、電力消費量と二酸化炭素の排出量だけが急増している日本の状況は、明らかに異常』

日本の納税者の大人達は、完全に失敗してる異常な原発政策のために、
電気代を好きなように設定できる会社っちゅう隠れ蓑着た核物質製造団体に、とことん金を吸い取られてきた。
危機管理も、重大事故のシュミレーションもできてない、深刻な事態を前にオタオタするだけで、すべてを現場の人間に丸投げする人間が、
責任も問われず、誠意も見せず、企業としての権利とかいうて、政府に金を強請ったり、客に料金値上げを当たり前の事のごとく通達する。

よう許せるね、こんなこと。
気がついてへんふりすんのはもうやめて、そろそろ近くにいる、声を上げてる人のとこ行って、なんか自分に合う、できる事してみやへん?
政治屋は、自分が落選すんのが一番恐い。
報道屋は、自分とこが読まれん、聞かれん、観られんようになるのが一番恐い。
企業屋は、自分とこの製品が売れんようになるのが一番恐い。
みんなひとりひとりが、ひとりひとりでできること、いっぱいあると思わへん?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おじぎと鈴木メソードとトトロと

2012年02月09日 | 音楽とわたし
ある男性から電話がかかってきた。
カリフォルニアからこちらに引っ越してきたという。
彼の娘が、向こうでピアノを習っていて、引き続きこちらで習い出したところ、どうもその先生の教え方が気に入らないらしい。
詳しい話を聞いてみると、彼女の元先生は日本人で、鈴木メソードで教えている人だった。

鈴木メソード……。

この件に関しては、前にも何度か書いたので、今回詳しいことは省略するが、鈴木メソードでピアノを習い始めた子を途中から受け継ぐのは、いつもかなり大変なのだ。

とりあえず、彼女がどうして今の先生が気に入らないかを詳しく聞いた。
すると、父親が言うには、45分間のレッスン中、初見読みの練習をするばかりで、宿題として曲をくれない、のだそうだ。
う~ん……その先生の気持ちも分からないこともない。
きっとその人は、とにかく彼女に、譜読みの習慣と力をつけてやりたい一心なのだと思う。
想像でものを言うのは良く無いけれど、同業者として、そのことも父親に話した。
けれども、45分間すべてを、初見演奏だけで終わらせるのは、子供にとってはやり過ぎかもしれない。
というか、わたしならしない。
なので、別の教え方を経験してみたいなら、一度来て、それが好きかどうか試してみたらいいと言った。
ただ、鈴木メソードでピアノを弾き始めた子のほとんどは、譜読みの訓練ができていない。
それに対して、まずは音符を覚え、それを目で追いながら、鍵盤を見ないで、指の感覚と記憶だけで鍵盤を押し込む動作ができることから始めるのがわたしのやり方なので、
最初のうちは、いろいろと混乱するし、楽しくないし、心身ともに覚えることが山盛りあるし、
そのために、家で毎日、まるでそれが生活の一部みたいに、ピアノの前に座ってとりあえず弾く、という癖がつくまで、親子ともにペース作りに集中しなければならない。

……などと、いろいろあるけれども、まあとにかく一度会ってみよう、ということになった。

ミランダは小学生。
「はじめまして。わたしはまうみといいます。あなたは?」
すると彼女は、少し緊張気味に口元をもぐもぐして、突然おじぎをした。
わたしはそのおじぎにびっくりして、思わず「なにやってんの?」と言ってしまった。
父親が笑って、「いや、向こうではいつも、レッスンの始まりに『よろしくお願いします』と言って先生におじぎをし、そしたら今度は先生が『わかりました』と言っておじぎをして、それからレッスンが始まったんです」と言った。
「……」
唖然として黙ってるわたしに彼は、「どうしたらいいでしょうか?」と聞くので、
「ええと、おじぎはしなくていいです」と答えた。
「ああよかった……実は彼女にはちょっと、それも重荷になっていたんです」と父親。
「それから、あなたのことを生徒達はどう呼んでいますか?ミセス・レア?それともセンセイ?」
「まうみです。ただのまうみ」
「なんと……」
「きっとその先生は、日本の礼儀もミランダに経験させてあげたかったのだと思います」
「ボクもそうだと思います」

レッスンをしてみて、彼女の場合もまた、いろいろな問題がそれぞれに絡み合っている、なかなか更正するには大変な状態だということがわかった。
けれども、まあこれも縁。
とにかく、ピアノ弾きに必要な能力と知識が身に付くよう、それを使って楽しめるよう、なんとかがんばってみようと思う。

ミランダは、ディズニーの映画は一度も観たことがないけれど、宮崎駿の映画はすべて観たと言う。
「ほほぉ~、どの映画が一番好き?」と聞くと、「トトロ!」と、それまでで一番ハキハキとした声で答えてくれた。
「トトロは、わたしも息子達と一緒に百回以上観たなあ。台詞まで覚えてるよ。わたしは魔女のキキも好き」と言うと、
「わたしもっ!」と、今度は初めてニッコリ笑った。
「いつか、譜読みができるようになったら、楽譜を読んで弾こうね!」と言うと、すごく嬉しそうにこっくりと頷いた。

この子が、いろんな楽しくないことをがまんして、いろんなことを乗り越えて、目をケラケラ笑わせながら『トトロのマーチ』を弾く姿を想像する。
がんばろうね、ミランダ。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みんなで決めよう『原発』都民投票。スタッフの皆さん、署名してくださった皆さん、ありがとう!

2012年02月09日 | 日本とわたし
毎日新聞 2012年2月9日 
原発賛否住民投票:東京で25万人分署名集まる…市民団体

住民投票実施までの流れ


東京都で、原子力発電所の賛否を問う、住民投票条例の制定を目指す市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」は、
署名集め期間最終日の9日、条例制定を知事に請求するために必要な、約21万4200人分(有権者の50分の1)を超える、約25万人分(8日現在)が集まったと発表した。
期間中に、選挙があった自治体では、署名集めを続けられることもあり、審査を経て有効署名数が確定するのは4月下旬以降の見通しだ。
【武内亮】
 

◇「30万人分」超を目指す…市民団体

団体は昨年12月10日に署名集めを開始。
記者会見した今井一・事務局長は「最終的には30万人分を超え、直接請求は実現できる」と述べ、都議会議員に公開討論会を呼び掛ける考えも示した。
八王子、府中、小金井各市と三宅村は、首長選挙があったため、署名期限が延長されることから、
団体は目標の30万人分に向けて、3月24日まで活動を続ける。

その後、各市区町村の選挙管理委員会に署名簿を提出、署名が有効かの審査を受ける。
 

◇商業施設、団地で運動


「署名をお願いします」。
8日午後、東京都板橋区の高島平団地内のスーパー前。
請求代表者の、柳浦彰さん(35)の呼びかけに、買い物帰りの女性が応じた。
柳浦さんは、「ここは、私たちの説明に耳を傾けてくれる人が多い。10人に1~2人は署名してくれる」。
この1カ月間で、前半1カ月間の2倍強の、17万人分超が集まった。

当初、新宿や渋谷など、主要駅前での街頭活動を中心にしたが、1カ月間で集まった署名数は、目標を大きく下回った。
危機感を抱いた柳浦さんらは、大阪市の仲間を見習って、商業施設や大型団地を重点的に回る方針に転換。
柳浦さんは、「どこで署名を集めているか知らない人が多かった。積極的に地域に分け入ることで、そんな人たちの思いをすくい上げることができたのでは」と分析している。【武内亮】
 

◇都議会は慎重姿勢

東京都は、東京電力の株式4268万株(2.7%)を保有する、第3位の大株主。
団体が作った条例案は、

(1)東電管内の原発の稼働への賛否を都民が投票し
(2)有効投票総数の過半数の結果が、投票資格者総数の4分の1以上に達したときは
(3)(株主として)知事や議会は、東電管内の原発の稼働について、東京電力や国と協議し、「都民の意思が反映されるよう努める」
としている。

条例の成否をにぎる都議会からは、慎重な声が相次いだ。
民主の幹部は、「成立が決まった段階で対応を議論したい」。
自民幹部も「まったく白紙の状態。(手続きが先行している)大阪市議会の影響もありそう。注意深く見守る必要がある」と話す。【武内亮、柳澤一男】




?????
東京都が、株式会社の株の3%近くも所有する、第3位の大株主……。
政治にも法律にも深う関わってるとこが……。
ずっと前から知わかってることやけど、今日は妙~にここにひっかかる。
他の八つの電力会社もそうなんやろ。
そやし、会社って呼ぶのはやっぱおかしい。
この単語を隠れ蓑にして、官僚やら政治屋やら企業がやりたい放題してきてんねんから。

*送電線の解放と、電力会社そのものの解体。
このことについての公開討論会が、日本全国津々浦々のテレビ局を通じて、公にできるとええなあ。

*もちろんその時は、続きで、放射能汚染の実態と、どういうふうに防御するべきかっていう知識の伝達もきちんとする。

*ほんでもって、原発村の連中が悪知恵働かせて拡げた汚染の、事細かな情報も公開する。

マスコミさん、徹夜でがんばってや!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする