ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

明日はブルース・スプリングスティーン!

2009年05月14日 | ひとりごと
今日はKの大学二回生最後の試験日。
そしてわたしは三カ所リハーサルの合間を這うようにしてピアノを教えています。
旦那も新しい患者さんでてんてこ舞い。
こんなとんでも忙しい日に、スペアタイヤを履かせた車と唯一普通に走る車二台だけで、なんとか皆が行かなければならない場所に行けているのが不思議?!
クラウンヴィクトリアは、さて、どこがどうなっているのか、まだ調べてもらってもいない状態
アウディは、本当は今日、タイヤをホイルから全部取り替えてもらう予定になっていましたが明日に延長。ブレーキ関連の問題だけは直してもらいました。内蔵コンピューターは、ディーラーから送り返されてくるのを待つしかありません

そして家
二階の台所設備を取り外す件に関して、こちら側の弁護士ステュアートから"待った"がかかっていて、まだ執り行われていませんでした。
ローン会社(銀行)から調査を依頼された、なんという職種だったか忘れましたが、わたし達に貸す金額に見合う価値がその家にあるのかどうか(我々からしてみれば余計なお世話だ!と言いたいけれど……)を調べる人ってのがいるそうで、その人が家を見ようと出向いた日に、連絡の不行き届きで中に入れなかったのだそうです。
その人の都合が取れるのが翌週。なので、そういうことが滞っている間は、家の中をいじれないのだそうな……あ~も~かったるぅ~!
それにしても、なんとまあ、あれこれと調べにくる機関や人がいるもんです。それほど慎重にせなあかんことなんでしょうけど、それにしても多いこと!
で、まあ、こんだけ金を貸すだけの価値はあるわい、と思っていただけたとして、それでめでたく二階の台所が取り壊されて、
その後の様子を見に行ったわたし達が「うわ~こんなムチャクチャにしてぇ~!」と思うような状態だったら、またまたステュアートの出番となり、チマチマともめて、契約の日が遠のくってわけです。

ま、そういうことですので、まだまだ話は続く……の巻。
今月25日のメモリアルデーを挟んで、連休バカンスに出かける方々も多く、そんな時にゴチャゴチャ細かいこと言うなよな~という雰囲気になるに決まってます。
まあ、その頃のわたしは、3月の末から始まったカオスな生活が終わった直後なので、丁度まあ、心身ともに休める時間をもらったと思うことにします


んで、いきなりですが、明日、ブルースに会いに行きます
もう3ヶ月も前に、旦那父から、ハーシーパーク(ハーシーズチョコレート会社が作った町の中にあるパーク&遊園地)の野外コンサート場で彼のコンサートがあるけど一緒に行くか?と誘っていただいたのでした。
もちろん「行く行く!」と即答したものの、旦那もわたしも、彼の歌、ほとんど知りません……なので、今朝から焦ってYouTubeでおさらいしました。
旦那の両親とわたしは18才、ブルースとは8才年が違うだけ。ニュージャージー出身のブルースの歌は、今までテレビでしか聞いたことがありません。
というか、若い頃のわたしは、毎日生き延びることだけで精一杯だったので、コンサートだのデートだの旅行だのというものにはまるで縁がありませんでした。
なので、その分もギャリギャリ盛り上がって来ようと思っています。
きっとまた、フットボールやバスケットボールの試合観戦中の時みたいに、立ち上がって叫ぶわたしを見て、旦那両親&旦那は目を・にすることでありましょう。
あ、でも、多分、両親もかなりノリノリなところがある人達なので、旦那だけが浮いてしまう可能性大です。一番年が若いのにね。
息子たちがいたら、ちょっとちょっと、もうええ加減にしたら……と、いや~な顔しながら服の裾を引っ張るんでしょうけどね。
ふっふっふっ、奴らがおらん時のわたしの弾けようったら……あら~ん、自分でもちょっと恥ずかしいかも~ん

でも、それにしても浮き沈みの激しい我が家。付き合ってくださっている皆さんに心からのお詫びと感謝!
一昨日の夜中にボディブロー級の経験をした息子K。今日で大学二回生が終わりました。疲れてドロドロ、気分はホコホコ、家猫をいたぶっております。

「ニッセキ灯油でほっかほかぁ~」「ったく、なんでこのわたしがこんなことさせられなあかんのよ……」


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あの時のボクは死んでもおかしくなかった……。

2009年05月13日 | 家族とわたし
どよよん気分で寝床に入ったわたしが、ありがとうのお祈りをしてものの1時間も経っていない頃、息子Kは、とても危険な目に遭っていました。
クラウンヴィクトリアが、三車線ある高速道路の追い越し車線を走っている最中に、ギュルギュルという嫌な音を立てた直後に停止してしまったそうです。
息子Kの横には、友人のケニーが乗っていました。車のすぐ後ろには大型トラックが続いていたそうです。
音を聞いた瞬間、これは尋常ではないと判断したKは、急ハンドルをきって二車線向こうの路肩に車を向けました。
その時に、たまたま他の車がその二車線を走っていなかったのは奇跡でした。
携帯が故障しているKは、ケニーの携帯を借りて旦那の携帯に連絡をし、旦那は夜中の1時半に現場に駆けつけ、そのまま4時頃までそこに居たそうです。
すべては、わたしの知らない間に起こっていました。

今朝起きたら、キッチンテーブルの上に恐ろしい内容の置き手紙が置かれていて、ほとんど寝ていない旦那とKが、昨日の続きの手続きの電話に追われていました。
夜中に車を牽引してくれる所が見つからず、その場に車を放置、ひとまず家に戻ってきたものの眠れなかったふたり……。
車の保険会社の無料サービスを使えるのだけど、距離が長いので、最寄りのフォードのディーラーだと無料だけど、我々が指定するこの町の修理工場までだと80ドル払わなければならない……でも、きっとディーラーよりもエリックの方が絶対安心だし安いはず……ということで80ドルを払うことにしました。

一週間前ぐらいに、なんか変な音がする、と言っていたK。
調べてもらった方がいいのとちゃう?と心配していたわたし。
キュルキュルという音がして、とても危ない目に遭った(多分間が悪かったら死んでいたか、誰かを傷つけていた)わたしの予感でした。
その時わたしが乗っていた車も、古い古いフォードなのでした。

とても暮らしがキツくて、車を買い替えることなどもっての他、修理に出すことすら不可能な状態の中、大丈夫かなあ、と乗るたびに心配しながら運転していました。
その時は、長い長い上り坂を走っていて、わたしは青信号を左折するところでした。日本でいう右折。対向車線には、遠く向こうから坂を降りて来る車が1台見えていました。
車が左に向かって、丁度対向車線に全体が入った時、突然すべてが停止してしまいました。
運転席のわたしの右側の視覚に、わたしがそこから動き去るのを疑いもせず、従ってスピードを上げたままの車が、こちらに向かってぐんぐん近づいてきます。
赤信号で停まっている車、横断歩道を渡ろうとしている人達、そして対向車を運転している人の、すべての顔が見えたような気がしました。
ものすごいクラクションの音、人々の悲鳴、そして、最後までその光景から目を離さなかったわたし。
対向車のドライバーの機転のおかげで、誰も傷つかず、パニックに陥った現場も数分後には何も無かったような顔に戻りました。

でも、そのことが起こった後、わたしはとても哀しかったのです。
お金が無いからといって、こんな危険な車を運転させられていた自分が哀れでなりませんでした。
もう少しで殺されるところだった。誰に?怒りの矛先は旦那に向かいました。その時たまたま家に電話をかけてきた旦那の母にわたしは声を荒げてこう言いました。
「わたしはもう少しのところで、あなたの息子に殺されているところだった!貧乏に殺されるところだった!」
それまで声を荒げたことも、そんな激情をぶつけたこともない義理の娘の異常な様子に驚いた母は、まだ乗り続けるつもりだった自分の車を譲ってくれたのでした。


「なあ、おかあさん、なんかおかしくない?なんでボクが、あの一番危なっかしい車を運転させられてるのか……一番経験の少ないボクが」
「……」
「ほんまに、あの時のボクは死んでもおかしくなかった。冗談抜きで。ほんで、隣りのケニーを殺してた。なんでなん?なんであの車を乗らせてるん?」

きっとKは、心底恐い目に遭って、実際に命を失いかけて、落ち着いてから考えてみると、冗談じゃないよ、まともな車に乗らせろよ、と黒々とした怒りが溢れているのだと思います。その怒りが目に見えるようです。

無事に戻ってきてくれてありがとう。たまらなくなって、彼の体をギュッと抱きしめました。
それが、見知らぬ病院の集中治療室などではなくて、家の台所でできたことを、泣きたいほどに感謝しながら。

家を買わなければならなかったから。他の車が全部故障していて、入れ替えが激しかったから。ローンを組んでいる最中だったから。
そんなことのために、我が子の命が奪われてしまっていたら、わたしはどんなに自分を責め、悔やみ続けることか。

でも、だからといって、今すぐに、誰もが喜ぶ、誰もに安心な素晴らしい解決策を見つけることもできません。
生きるということは、実に多くの物事が重なり合っていて、あやとりをしながら迷路の中をぐるぐる歩き回っているような気がしてなりません。
どちらがいいのか、どれが正しいのか、毎日毎日決めたり思案したり迷ったり諦めたり。

Kを守ってくれたすべての人達に、心の底の底からお礼を言います。
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どよよ~ん

2009年05月12日 | お家狂想曲
ただ今気温7℃!爽やかに晴れてはいますが、なかなかに肌寒い一日でした。

そろそろなにか連絡がきてもいいお昼頃になっても電話がうんともすんとも鳴りません。なんかやけにしーんとしてない?……そういえば……。
ということで、マイケルに探りの電話を入れてみたら……。

「え?な~んも進んでないよ~。だってさぁ~、そっちからの書類、まだ全然着いてないもんね~」だとさ……

旦那はヤケになって、ファックスでガンガンなにやら送ってましたが、それでなんとか物事が進展するの?とは聞けませんでした。雰囲気悪くて。
「明日中には必ず!」というマイケルの言葉が、なぜか虚しく響く五月のある晴れた日の部屋の中。ここがアメリカだということを忘れちゃいかん!のでした。


気を取り直してYMCAに行こうとガレージまで行くと、うん?なんかちょこっとだけやけどイヤな感じ。
前回のタイヤ交換時に、ケチって中古タイヤを入れてもらったのがあかんかったのか、前の左側のタイヤがひび割れてしまってました。
このおばあさんアウディは旦那母からのお下がり。今年で十年目です。今年に入ってから、コンピューターの故障、ブレーキパッドの交換などなど、絶え間の無い故障続きで大変!
ま、ローン払ってないんやから、それぐらい払え!っつぅことなんでしょうけれど、アウディって修理代たっかぁ~い!んです。しくしく……
やっぱこういう車は、お金が余っている人達のおっきなオモチャとして使われるのがふさわしいんでしょうね。我々には十年早い車でした、はい。
え?十年どころとちゃうやろって?ごもっともです、はい、すんません

というわけで、今日はなんだかどよよ~んとした気分のまま過ごしてしまいました。
でも、元気で無事だったんだから、またまたラッキーな日ではあったんですけどね。

なんだか部屋がやけに冷えてきたので、長袖のカーディガン取ってこよっと。
今夜は湯たんぽ、だな。
再登場していただきました。アメリカン湯たんぽくんです。



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リンダからの手紙

2009年05月11日 | お家狂想曲
先週、今度住むことになる町ブルームフィールドの役所から依頼されたインスペクターがやって来て、ウィンザーの家の住宅検査が行われたようです。
玄関までの階段の手すりがユラユラしているのは見逃してくれたようですが、二階の台所がやはりひっかかってしまいました。
多分、これはわたし達の勝手な推測ですが、住まれていたご夫婦が年老いたため、寝室のある二階にキッチンを作ったのではないかと思います。
家の改装をする場合、どんな小さなことでも役所に届け出て、許可をもらってからでないとできないのですが、どうやら届け出を怠っていたようです。
一階の台所は、とても広々としているのだけど、もう使われなくなって随分長い時間が経ったような気配がムンムンしています。
どの戸棚の中も汚れたままで、引き出しなども簡単に出し入れができなかったりします。床のリノリウムもよれよれ。この家の改装第一候補さんです。

ということで、明日、売り手側の責任でもって、二階の台所の撤去が行われます、という通知なのでした。
へぇ~、あの部屋が無くなっちゃうのか~。なんだか変な気分です。
その部屋に洗濯機と乾燥機を置いてあった跡があるので、その排水とガスの設備だけは残しておいてもらえるようお願いしました。
地下室での洗濯だけはゴメン(恐すぎ!)なので、わたし達も二階のその部屋を洗濯部屋兼家事部屋として使おうと思っています。
キッチンカウンターや電気調理器や食器洗い器やシンクを取り外しちゃったら、いったいどんなことになってしまうんでしょ?
とりあえずは部屋として使えるように始末してもらえるのかなあ……かなり期待薄ではありますが……。
でもまあ、そういうことも我々がしなければならないのかも、と心配していたことだったので、少し気が楽になりました。
その部屋と隣り合わせのバスルームの壁をぶち抜いて、洗濯室&バスルーム(できたら日本式)、そして家事室にしちゃおう!
これが一階の台所に次ぐ、改装第二候補さんです。かなり遠い日に叶うことになりそうな夢ですが……。
それから、白蟻被害のあった床下(地下からいうと天井)の修理を、今度こそはきちんとしてくれたみたいです。
昨日、こっそりと家を見に行ってみたら、家の前に、てんこ盛りの廃材やらゴミやらが積まれていました。

こうなったらもうほんとに、あとはローン担当のマイケルからの連絡を待つばかりなり。
明日か明後日に来るはずなんですが……。




数日前に、旦那の患者さんが突然亡くなりました。まだ五十代の男性です。
鍼は、体調だけではなく、心の調子も合わせて治療していくので、患者さんによっては、とても近しい気持ちがわくことがあるそうです。
彼はそういう患者さんの中のひとりだったようで、旦那はとてもショックを受けています。今日はお葬式でした。
充分に老いて、ほぉっと最後の息をして命を終える。
そういう死を迎えられたらどんなにいいだろうか。
若い時にもよく死のことを思ったけれど、この頃はまた、その時とはひと味もふた味も違うふうに死を思っています。

心豊かな、穏やかな命の終わりを迎えられるよう、一歩一歩。
新しい住人のわたし達を、レンガの家はどんなふうに迎えてくれるのかなあ。
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勝手にすずらん

2009年05月11日 | ひとりごと
と呼んでしまっていていいものかどうかと思い、すずらんをウィキペディアで調べてみたら……有毒植物?!
知りませんでした、今の今まで。それも結構強い毒みたいで、触ったりした後はちゃんと手を洗わないとだめみたいで……洗ってたかなあ……。

症状は主に強心作用
毒成分はコンバラトキシンなどで、全草に含まれますが、特に花の部分に多く含まれます。スズランを差した花ビンの水を飲んでも、中毒を起こすことがあります。誤って口にすると胸痛・痙攣・呼吸困難・心不全をひきおこす危険性があるので要注意。
だそうです……恐るべしすずらん……美しいものには毒があるとは聞いていましたが……本当だったんですね……。あ、刺でしたっけ?どっちでもいいや。

ついでに、うちの庭の、わたしが勝手にすずらんと命名していた植物の正しい名前が判明しました。
『アマドコロ』さんです。茎や根茎には甘みがあり、山菜として食用にされる。なんだかまんまの名前で可笑しいです。

姿形はなんとなぁ~く似てるのに、片や有毒、片や食用、いやあ、世の中いろいろ気をつけなくちゃいけないことがいっぱいです。

今日はとても爽やかな五月晴れ。少しだけ肌寒い空気が気持ちいいです。

満開のすずらん



終わりがけのアマドコロ

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怪しいお祝い

2009年05月10日 | 家族とわたし
奇々怪々な文字が、インスタントメッセージで送られてきました。息子Tからでした。
「Imi fumei(意味不明)!」と書くと、「A! Haha no hi arigatou tte nihongo de kaita(あ、母の日ありがとうって日本語で書いた)」……

携帯に見た事のない知らない番号から電話がかかってきました。
訝しく思いながらもとりあえず出ると息子Kでした。「あ、オレです、今日は母の日ってことで、ちょっと電話かけとこかと思いまして、どうも」……

ふたりとも、忘れずにいてくれてありがとう。けど……怪しすぎてもうちょっとで無視するとこやったやんか。



今日は二週間に一度の、日本食材の仕入れ日でした。例のごとく、ミツワ→トレーダージョーズ→コリアンマーケットの3店に行きました。
最後のコリアンマーケットの出口付近で、この一輪のカーネーションをいただきました。

日本の母とアメリカの母に、スカイプと電話で感謝の気持ちを伝えました。
家の前庭では、ジム&ドグ兄弟が、昨日の続きの作業に没頭していました。
家の裏の秘密の花園で、きれいに晴れた5月の夕暮れ時を楽しんでいると、リズがやってきました。
「この家から、花でも木でも、持って行きたいのがあったら持ってってね」
「ありがとうリズ」
「百合もチューリップも、あ、この木は枝を折って土にブチュッと差し込んだら根付くよ」と言って、庭の周りを囲むようにして生えている木を指差す彼女。

とりあえず、小さな花壇に植えたスズランや百合やあじさいはそのまま残しておこうと思っています。ただ……、
「あのねえリズ、まうみが一番持って行きたいのはなにか知ってる?もみじだよ、この家の周りをぐるりと囲んでる日本もみじ」
なにを言い出すか、この男!そんな無茶なお願いしようなんて思てないのに!

わたしは慌てて椅子から立り上がり、リズの腕を掴んで花壇の隅に行きました。
そこには、三年間、わたしなりに大切に育てたもみじの小さな木があるのです。
それは、三年前にリズからもらった、老木もみじの根元から生まれた赤ちゃんもみじなのでした。
「これは持ってっていい?」とわたし。
「え?もっちろん!あ、それだったらもっとおっきなのがあるわ、ちょっとちょっと」と、今度はわたしがリズに引っ張られる番。
家の右側の、葉の大きな方の日本もみじの若者が三本、でもこんな立派なのをいただくなんて……ちょっと気がひけるなあ……。
「この子達は、ここに生えるべきではないんだから。もみじが大好きなまうみに愛でてもらえる方がきっと幸せだしね」
あ~も~夢みたいです!
でも、下手に引っこ抜いて根を傷つけたりしたら大変です。わたしの胸の辺りまで背が伸びているのだから、きっと根もしっかり張っているでしょう。
どうしたらいいのかなあ……専門の人にお願いした方がいいのかなあ……。
旦那はネットでいろいろ調べて自分達ですると言っています。さて、うまくいきますかどうか。


母の日に、プレゼントなんてなんにもいりません。健康に、無事に、生きてくれてさえいれば、それがなによりの贈り物です。
こんな生きにくい世の中で、一日一日を無事に終えていくことの奇跡と幸運は、本当にどんなに感謝してもし足らないものだと思います。
息子たちよ、わたしが引き継いだもみじの木が、どんどん育って枝を伸ばしていく様を、わたしの後もずっと見守っていけるよう、
体と心を大切に、感謝の気持ちを忘れずに、これからもうんと長生きして、頑固でもいちびりでもおとぼけでもなんでもいいから、ふたり揃って爺さんになってね。
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びっくり猫

2009年05月09日 | お家狂想曲


なあなあかあちゃん、なんか変やで、ほれ、ちょっと、かあちゃんもこっち来て見てみ、おかしいやろ?変やろ?

昨日、家でレッスンをしている時から、チョキチョキバサバサ、音がしていました。庭木の剪定でもしているのかなあと思いながら仕事をしていたら、
今日のお昼過ぎに、ふと窓の方を見てみると、うわぁこんなことになっちゃってるぅ~っ



一昨日から、二階の大家さんジムのお兄さんドグが、フロリダから遊びに来ています。弟のジムと同じくとても背が高くて、話し好きで、楽しい男性です。
彼が昨日から、前庭をうろうろしていたのは見ていたけれど、まさかこんなスピードで、こんな徹底的にやっちゃうとは……本当にびっくりしてしまいました。
びっくりついでに写真を撮ろうと外に出ると、
「いやあ、驚かしちゃってごめんね~。もうプライバシーも無くなっちゃって、悪いねえ」とドグが頭をかきかき近づいてきました。
「そんな、悪いだなんて思わないでくださいね。ちょっと記念に写真を撮っておこうと思っただけなんですよ」
「そっか、もう引っ越すんだもんな。ここには何年いたの?」
「丸九年になります」
「いい店子で、出て行って欲しくないってさ、上が」
「わたし達こそ、あんないい大家さんに巡り会えて、おかげで居心地が良すぎてついつい長居しちゃいました」
「でもね、あんた達が出るってんで、この木を処分することにしたんだよ」
「いや、びっくりしました」
「部屋の中が丸見えになっちゃったね。あと少しの間だけだから我慢してよね」

この屋敷の正面玄関の両側に、赤いさつきが対に植えられていましたが、向かって右側のさつきが、年々後ろの木の成長に押され弱って小さくなっていたのです。
本当は、2年前に伐採してしまいたかったのだけれど、わたし達の居心地を優先して、今まで待っていてくれたそうです。
でも、そのために、右側の赤いさつきはほとんど消えかけています。
わたし達のために、人も木も、じっと黙って我慢し続けてくれてたんだと思うと、申し訳のない気持ちでいっぱいになりました。

さつきの元気な方が旦那の診察室前、元気じゃない方がわたしのピアノ部屋。どちらの部屋も、丁度頃合いの高さに伸びた木に守られていました。



右側のさつきは、弱っているためか、やっとつぼみが膨らんできたところです。またいつか、左側のさつきのように、咲き誇ることができるようになるでしょうか。
ごめんね、さつきさん。

家猫は、いつもかくれんぼうをしてひとり遊びをしていた場所が消えてしまったのが分かったのか、ふてくされて寝たふりを始めました。

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いやぁ~ひっぱります。

2009年05月08日 | お家狂想曲
ローンをお願いするのはマイケル、前回から一番近しい関係にあった人です。
旦那が五人もの人達とそれぞれの関係を作ってきて決めたことです、わたしはその決断を応援したいと思います。

さて、彼が口にしていた金利が、今週末の今日、突然ジリジリと上がり出したということで、来週明けの火曜日まで待って欲しいとの返事がきました。
その間に、分厚い書類を一枚一枚読み、そこにサインをしたり質問事項をチェックしたりしなければなりません。
いやぁ~、担当者さえ決めたらそれで終わり!なんて思っていましたが、まだまだ道は続いていました。やれやれ……。

けれども、今月末までには契約を成立させて欲しいということなので、五月の四週目あたりに契約書にサイン!という日を迎えられそうです。

なんだかすっきりしたようなしてないようなモワモワした気分ですが、それはそれ、これはこれ、気分直しに、旦那がまたまたケッタイなのを作りました。



こんがり焼いたイングリッシュマフィンにバターをたっぷり塗り、その上に高菜漬けのみじん切りをパラパラ~っと……。
うっめぇ~!こりゃあイケるぜ!……だそうです。

旦那はその昔、秘密のデートをしに京都にある彼のアパートに通っていたわたしに、「帰りの車の中で食べな」と言って、必ずおやつを手渡してくれました。
題して『京まどかスペシャル』
『京まどか』というのは、小ぶりの草加せんべいを販売していた会社名だったと思います。
今日、その話をしていると、旦那が「178円やった」とポツリ。よう覚えてんな~そんなこと
旦那は、二枚の草加せんべいの間に、イチゴジャムとピーナッツバターをベッタリ塗って、わたしに「めちゃ美味しいよぉ~」と言ってくれたのでした。
どんな組み合わせしとんねんっ!と呆れたのだけど、ラブラブだったのもあって何も言えず、わたしは仕方なくその気持ち悪そ~なせんべいをかじりました。
するとまあ、なぜか醤油味とイチゴジャムとピーナッツバターの個性が奇妙に混じり合って、とっても美味かったのでした


さてと、クラリネットとの合わせと仕事が終わりました。
これからちょっと夕飯食べて、コミュニティバンドの定例演奏会の演奏してきます。
今夜のプログラムはごちゃごちゃと難しいパッセージが多くて、誤摩化し吹きしなければならない部分がいっぱぁ~い!きゃあ~
って、練習しとけって話なんですが……。行ってきまぁ~す
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束の間の五月晴れ

2009年05月08日 | ひとりごと
やっと、やっと、やっと晴れました



お向かえの家のガレージセールもやけに盛況です。みんな外に出たかったんだろうなあ。




……なんて言ってるうちに、またまた空が曇ってきました。明日も明後日もマークがてんこ盛り。五月晴れはいつのことやら。
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いよいよ明日

2009年05月07日 | お家狂想曲
去年の春に家探しを始めた頃から、旦那は三人の金融ブローカーと話をし始めました。その頃のわたし達を相手にしてくれる銀行は一行もありませんでした。
今は、引き続きその三人と二行の銀行の融資担当者、計五人の専門家を相手に、探りを入れたり探られたり、駆け引きをしたりしながら、どこが我々にとって一番いい条件でお金を貸してくれるのかを見極めるのに躍起になっている旦那。
この件ばかりはわたしはお手上げ。なにも手伝えることがありません。
これが英語じゃなかったら、先祖代々大阪は船場の商売人の家系を持つわたしがしゃしゃり出ているところですが、哀しいかな言葉の壁が厚すぎます……。
旦那はアメリカンで英語人ではあるけれど、社会人として働き始めたのも、家庭を持ったのも日本だったので、43才にはなっていてもすべてが初体験です。

去年の夏に、ほとんど本契約のところまで進んでいた別の家のローンを組む時も、それはそれは悩みまくり、脳みそが破裂してしまいそうだった旦那。
今回は前回の経験もあるし、まだマシだろうと思っていましたが、やはり土壇場に来た今、五人五様の意見にがんじがらめになってしまいました。

朝の伴奏バイトが終わり、昼の伴奏までの空いた時間にYMCAに駆け込み汗を流し、昼の伴奏が終わって家に戻ると、旦那がパソコンの前でボーッと座っていました。
あ、ヤバいかも……。
姿勢が悪いし、生気が無いし、イライラ雲が彼の周りに漂っています
「なんかさ、ぼくさ、とうとうみんなに嫌われたかも……」
「みんなって誰よ?」
「マイケル、ジョー、それからみんな……」
「なんでそんなこと思うん?」
「みんなにそれぞれ電話したけど、全然返事返ってけえへん」
「それっていつよ?」
「1時間前」
こらアカン。なにかいい手を考えなアカン

昼ご飯を食べながらウンウン考えました。
そや!コーヒー飲ましたろ!

旦那は大の大大コーヒー好き。けれども、去年あたりから、コーヒーを毎日飲むと(といっても朝に一杯程度)胃が荒れるようになり、最近はかなり我慢して三日に一杯ぐらいに抑えています。昨日飲んだので今日は飲む日ではありません。
わたしは基本的にコーヒーを止めています。年に何回か、突然体が言うのです。コーヒー飲まんといてって。
旦那はわたしが止めるのを嬉しがりません。コーヒーはふたり一緒に楽しむもんだと思っているので、楽しみが半減するそうです。

ご飯を食べて、お腹いっぱいになったら眠くなった。けれどもまだこれからいつもの仕事と練習をせなあかん、というシナリオでいくことにしました。
「なあ、久しぶりにコーヒー飲みたいねんけど、作ってくれへん?」
「えぇ~!今日は飲まへん日やのにぃ!」
「けど、なんか突然メチャクチャ飲みとなってんもん」
「どうしても?」
「うん、どうしても」
「う~ん……しゃあないなあ……ほな、まうみのために(←ここんとこをめっちゃ強調する旦那)作ったるわ」

キッチンでミルクコーヒーを飲み終わるか終わらないかのうちに、旦那の携帯がジャンジャン鳴り出しました。きた!彼らからだ!

コーヒーが入った旦那は気分しゃっきり、ガンガンしゃべりまくっています。ああ間に合って良かった。
五人からそれぞれ最終の条件を聞き終えた旦那。明日の朝、こちらから最終の答を電話で伝えるそうです。明日、契約準備のすべてが整います。


夕方の出張レッスンから家に戻ると、あっちゃ~、鞄の中に鍵を入れ忘れていました。もう何回、二階の大家さんの鍵を借りて家に入ったことか……。
ベルを押して、「またやっちゃった~!」と泣きつくと、すぐに鍵を持ってリズが降りてきてくれました。
「これが最後になるように気をつけるね」とわたしが言ったその途端、リズがいきなり涙ぐんでしまいました。
「本当の本当に、もう居なくなっちゃうのね」と言って、わたしをハグしてくれました。
「こんないい店子にはもう巡り会えないもの」とリズ。「こんな素晴らしい大家さんはこの世には居ないよ!」と返すわたし。
大泣きするリズを見て、わたしももらい泣きしてしまいました
「ねえ、今度の家の鍵、預かっといてくれる?」と言うと、やっと笑ってくれた彼女。
彼女はわたしにとってアメリカのお姉ちゃんのような存在です。この9年間、本当に親切にしてもらいました。
その毎日の思い出は、引っ越ししたからといって途切れるようなものではありません。
やっぱり合鍵、リズの分も作っとこっと。
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