ミスペンバリー’21
兄は世界を制したパンサラッサ、柔軟かつ俊敏な個性が頂を極める。
◇牡1歳 鹿毛 2021.02.19生 新ひだか産(木村秀則牧場)
◇父:キズナ 母:ミスペンバリー (母の父:Montjeu)
◇美浦・高柳瑞樹厩舎予定
◇販売総額 5,400万円 / 総口数 3000口
◇プラスビタールスピード遺伝子:TT型
◇Point!:賢母の仔は軽くてまとまりのある馬、もしくは結構な大型馬と世代によって極端だが、募集本馬は前者のタイプ。放牧地での身のこなしは柔らかく、軽快で俊敏なところは兄エタンダール(青葉賞2着)や姉ディメンシオン(京成杯AH2着)との共通項であり、気持ちの強さや走りに対する意欲から日々の運動量はかなり多く、こちらもエタンダールの同時期とイメージが重なり合う。世界を制したパンサラッサ、日本ダービーに駒を進めたエタンダール同様、芝の舞台で高い能力を発揮してくれそうだ。
◇最新近況(2022/5/30):北海道・様似の様似木村牧場在厩。現在は、日に16時間ほどの夜間放牧にて管理されています。馬体重311kg、体高148cm、胸囲158cm、管囲18.0cm(5月中旬測定)
「2月生まれの割には幼い体つきをしており、現時点では小柄。雰囲気はありますが、まだいかにも成長途上といった様子ですので、これから青草をたくさん食べてボリューム感が出てきてくれればと思います。放牧地では体が小さいこともあって、他馬の後ろにくっついて歩いたり、走ったりしていることが多いですが、自分の気持ちをしっかりと持っている馬ですからね。相手がくれば、怯むことなく強めに主張しています」(木村担当)
【様似木村牧場在厩のミスペンバリー’21:公式HP(2022/5/27更新)より】
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いきなり変なことを書いてしまいますが『出資候補三番手がミスペンバリー’21』というのは、私の気持ちを正確には表せていないんです…。が、まあ、そういう書き方にしたのは自分ですから仕方がありません。
とにかく今まで散々お世話になり、パンサラッサで海外G1までプレゼントしてくれたミスペン仔を、サイズが小さいからと言って簡単に諦める気もしておらず、やはり、できれば出資して応援したいという気持ちはあるんですよね(^^ゞ
今までミスペンバリーはエタンダールやディメンシオン、さらにはドバイターフを勝ったパンサラッサを出すなど繁殖牝馬として大成功を収めています。その一方で本馬の全兄アシタカは、その素晴らしい馬体、牧場時代から矢作厩舎に至るまでに携わった全ての方が認める素質の高さにも関わらず、3歳5月時点で3戦0勝となっています。。(もちろん、アシタカにはこれから覚醒し、ガンガン活躍してもらわないといけないのですが)
考えてみれば、ミスペンバリーは大型で派手な馬体、独特のオーラで他を圧倒していたマグナムインパクトを筆頭に、最初から「これは素晴らしい!」と感じさせるタイプの産駒(アシタカもそうでした)を出す一方で、仔馬の頃はサイズも程ほど、あまり目立たないタイプの産駒も定期的に出しています。。募集のPOINT!の書きっぷりは、「後者の方がむしろ走ってます!」ということなのでしょうが、本馬の場合は『それにしてももう少し大きくならないと…』という気がしないでもありません。
ちなみに半兄エタンダール(ミスペンバリー’09)の測尺情報がないかと探してみたところ、当時は募集時期がもっと後だったこともあり、同時期のデータは見つかりませんでした。ただ、2歳3月時点の近況(2011年!)に「馬体重431kg、体高156cm、胸囲178cm、管囲19.5cm」と記載があったので、1歳5月の頃にはおそらく管囲19cm程度はあったと思うんですよね。全ては憶測なので難しいところですが、ミスペンバリー’21が、『歴代ミスペン仔の中でもっとも小さい馬になる可能性』は否定できないだろうと思います。
じゃあ、小さい馬が走らないのか、1歳5月に管囲18cmの馬はダメなのかというとそんなことはない、そういう馬でも大活躍をする可能性があるから競馬は難しいし面白い。。またもやクラブのセールストークにまんまと乗せられるのもアレですが、マグナムインパクト、ディメンシオンの例を持ち出すまでもなく、同じ父の産駒(全兄弟)でも『比較的コンパクトで俊敏なタイプの方が走るんじゃないですか?』と言われると…。
正直なところ、馬体の好みでいえば今でも断然アシタカなのに、考えようによってはアシタカに似ていないところがセールスポイントになるかも…というこのジレンマ、いやはやどうしたものかです。
あ、出資検討についてというより揺れる心情の吐露みたいになってきました(^^ゞ
とにかく、もともとミスペン仔には(ハイアーラヴほどではないにしろ)一か八か要素がありますし、あえて矢作先生の逆張り勝負をするつもりなら面白いのかなと。個人的に(レイナグラシアを粘り強く管理してくださった)高柳瑞樹先生は全然マイナス要素になりませんし、意識的に矢作先生に逆張りで挑むなんて、意外に楽しい遊びかもしれませんから。。
うーむ。。でも、しばらくは様子見したいというのが本音かなぁ(^^;)
レトロクラシック’20(ドンカルロ)
父は早くもクラシックを制した万能型、広尾の系譜が軽快に駆ける。
◇牡2歳 栗毛 2020.03.13生 新ひだか産(木村秀則牧場)
◇父:ドレフォン 母:レトロクラシック (母の父:ディープインパクト)
◇栗東・高柳大輔厩舎予定
◇販売総額 1000万円 / 総口数 2000口
◇プラスビタールスピード遺伝子:CT型
◇Point!:母父ディープインパクトが色濃く出るのか、兄同様にサイズはやや小柄で流線形を描くシルエット。1歳秋に初期馴致を滞りなく済ませた後は適度に速めの時計を織り交ぜながら、緩急をつけたトレーニングにより順調に乗り込まれている。ピリッと前向きな気性の持ち主でもあり、調教時は自らの意志でスピードに乗っていき、軽快な走りで登坂。ここから馬体をもうひと回りふっくらとさせた上で追い切りレベルの調教に移行し、さらなる基礎体力とトモの強化を推し進め、トレセン入厩に備えていく。
◇最新近況:(2022/5/27)シュウジデイファーム在厩。おもにBTCの坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター2本を消化。週1回、坂路で3F42秒程度を上限として乗り込まれています。
「今週は1本目に15-15、2本目に42秒台で登坂。気が入りやすいところがあり、最初の頃はハミを噛んで頭を巻き込むような走りでしたが、今はリラックスできています。時計を出し始めているため、前回以上に目方は増えていませんが、こちらで戻した分はしっかりとキープ。飼葉も食べてくれています」(石川代表)
【レトロクラシック’20募集写真(2022/5/9更新):公式HPより】
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2023年2歳募集馬検討の影で、レトロクラシック’20(ドンカルロ)への再出資申込み期限を過ぎました。私もギリギリまでどうしようかを考えていたのですが、結論から言いますと、今回は再出資をしないことに決めました。
そうと決めた以上、理由を長々と書いても仕方がありません。ただ、馬体の好みや仕上り具合よりも、そもそもこの世代の出資馬を7頭にしたのは予定より一頭多かったんだよな?と気づいてしまい、(理由はさて置き)せっかく6頭に落ち着いたのでこのままでもイイんじゃないかな??と思ってしまったこと、さらには、これから21年産馬にも出資しなくちゃいけないしな… などと余計なことを考えてしまった部分が大きいような気がしています。
ちなみにレトロクラシック’20はジオグリフと同じドレフォン産駒、馬体もなかなか綺麗でバランスも良いと思います。。動画で多少気になった力んだ走り(「ハミを噛んで頭を巻き込むような走り」)についても、今は改善されているようなので、これからの変わり身を含めて、充分に活躍が期待できる馬だと思っています。(21年産はデビューまで1年以上待つことになりますが、その点、即戦力2歳馬募集みたいなものですしね)
今回は残念ながら(申込み解禁日のハードな争いに勝ったのに(^^;))縁がなく、こういう結論になってしまいましたが、当初から母レトロクラシックには大きな期待をしていますし、いつか必ず産駒の出資者になりたいと思っていますm(_ _)m