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レス・マンフィールド監督『デトロイト・コップ・シティ』

2010-03-09 18:35:00 | ノンジャンル
 昨日WOWOWで、第82回アカデミー賞の授賞式を見ましたが、いかにハリウッドのローカルなイベントであったとしても、メリル・ストリープの豊かな表情と、一瞬映ったエリック・ロメールの顔以外は、個性に乏しい顔、どこにでもいそうな顔のオンパレードで、魅力的な顔にほとんど出会えなかったことに愕然としました。ジェフ・ブリッジスとクリストファー・プラマーが優れた俳優として賞揚されているというレベルでは、やはり蓮實先生がおっしゃっているように「映画崩壊前夜」ということなのでしょうか? 映像を見ていてタランティーノの「イングロリアス・バスターズ」以外に見てみたいと思った映画がなかったというのも、ガッカリでした。映画史の過去の傑作を見直して、映画の魅力を再確認したくなるほど、寒々しい授賞式でした。

 さて、レス・マンフィールド監督の'05年作品「デトロイト・コップ・シティ」をWOWOWで見ました。
 銃器取締局のヴァン(サミュエル・L・ジャクソン)の相棒が殺され、大量の銃器が盗まれます。ヴァンは武器取引の仲買人に詳しいチンピラのブーティに2万ドルで武器を買う話を流させますが、取引の場にたまたまいた歯科用品の営業マンのアンディをヴァンと間違えた武器商人ジョーイによって見本の銃器がアンディに渡され、驚いたアンディが銃をあわてて手に持つと、彼は強盗と間違われ大騒ぎになります。そこへ現れたヴァンはアンディを自分の車に押し込み、ジョーイからの指示に従ってアンディを使って銃をジョーイに返そうとしますが、アンディはそれにことごとく失敗し、最後にはジョーイの車に押し込まれて持っていた2万ドルをジョーイに奪われると路上に放り出されます。アンディは強盗などの嫌疑で留置されますが、そこから出してやることを条件にヴァンは彼に捜査の協力をさせます。ジョーイからアンディに連絡用として渡されていた携帯が武器仲買人のコルテズのものと分かり、ヴァンらは彼の元に急行しますが、コルテズはジョーイに射殺された後でした。ヴァンは再びブーティの元を訪れ、取引現場の写真の男がジョーイであり、そのボスはケインという男であることを聞き出します。ジョーイからの連絡で50万ドルで全ての銃器を売ると言われ、ヴァンは内務監察官を脅して警察の金庫からそれを用意させ取引の場所に行きますが、ジョーイにヴァンは警官であることを見破られ、ジョーイもケインは自分の別名だと言います。ヴァンは警官だが私的に武器取引をすると言い、以降アンディを通さず直接自分が取引するとジョーイに言います。翌日解放されたアンディは仕事を無事済ませて出張から帰ろうとしますが、アンディが相棒やコルテズの死に関与していると考えている警察の別の部署に捕えられ、盗聴器をつけてヴァンに近づくことを命じられます。ヴァンとともに取引場所に向かったアンディはすぐにスパイであることがばれます。取引場所の倉庫に着くと、ジョーイは二人ともその場で殺そうとしますが、ヴァンはアンディの盗聴器をジョーイに示します。二人の睨み合いが続いた後、ヴァンの合図でアンディはジョーイの手に噛み付き、ヴァンは尻を撃たれながらもジョーイは射殺し、直後に特殊部隊が到着してジョーイの一味を制圧します。そしてアンディはヴァンに見守られながら空港を歩いていくのでした。
 巻き込まれ型の黒人白人の二人組といえば、過去様々な映画が撮られてきましたが、コメディタッチのものというのは珍しいのではないでしょうか。オナラのギャグなどベタなお笑いネタが多く、アンディ役の役者の少し臭い演技が鼻につく部分もありましたが、結構楽しく見られました。ただ上記のあらすじから分かるように、話が込み入っていて、理解するのに疲れる映画でもありました。複雑なストーリーについていく覚悟がり、また気楽に見られる映画をお探しの方にはオススメです。(?)