常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

尾花沢のコメ

2018年11月28日 | 日記

尾花沢がうまいコメの産地であることはあま

り知られていない。しかも日本で一番うまい

コメの産地であるとは。天皇家では、御料米

といって天皇が食べるコメを日本中のコメの

なかから探した。昭和10年の御料米は尾花

沢から出荷された。その品種は陸羽132号と

名付けられたいた。その前の年、東北を冷害

が襲い、大凶作となって、多くの餓死者を出

した。その悲劇を繰り返さないために、作り

出されたのが陸羽132号である。有名な亀ノ

尾と愛国という品種を交配させて、この品種

が生まれた。耐冷に強い品種として考案され

た。永井荷風の弟、永井威三郎は育種家であ

ったが、この新品種の選出に加わっていた。

特にお茶漬けにしたときの食感がよく東京の

人々から大変な人気のあるコメであった。今

日、山形米つや姫が人気があるのも、同じ亀

ノ尾を交配させている系統と関係があるのか

も知れない。雪深い尾花沢では米の収量は少

ない。しかし、しっかりと寒さに耐え、遅い

播種でも、早く収穫できる品種のうえ、味が

よいのは、尾花沢の農家にとっては、救世主

のようなコメであった。この地で日本一うま

い西瓜が穫れることと無縁ではあるまい。

すゞしさを我やどにしてねまるなり 芭蕉

コメント (2)
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