春が待ち遠しいのは、雪が消えて咲く花に再会したい気持ちがあるからだ。そいう意味では、6月の雨を含む季節は、次々と季節の花を咲かせる。山を彩った藤の花がなくなり、それを追うように咲いた桐の花ももう姿を消したであろうか。筋肉痛も収まってはきているが、行動範囲がずいぶん狭くなった。想像だけで、季節の移ろいを感じている。三好達治の詩に「桐の花」がある。
夢よりも ふとはかなげに
桐の花 枝を離れて
ゆるやかに 舞いつつ落ちぬ
二つ 三つ 四つ
幸あるは 風の吹かれて
おん肩に さやりて落ちぬ
色も香も 尊き花の
ねたましや その桐の花
昼ふかき 土の上より
おん手の上に 拾われぬ
人生に大切なものに「感動する」ことを上げる人がいる。ビジネスマンで読書家、証券業協会の副会長を務めた山内隆博さんだ。山内さんは語る。「人生で何が大切か、といったら、ものごとに感動することだ信じています。ただし、感動するためには二つの条件がいるんです。第一に、損得のソロバンをはじかぬこと。第二は、絶えず心に栄養を与えていないとダメです。美しい絵をみるとか、いい本を読むとか、人間的教養を積んでいないと感動は生まれません。」一日のうちで、一つでもいい。心に感動を感じながら過ごしたい。
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