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雪の予報を前に、尾花沢は冬ごもりの準備が済んでいた。親戚の家の庭で飼っている錦鯉が、躰を寄せあうように群れながら、陽だまりを求める姿も季節を感じさせる。この季節、ヤーコンを植えてもらっているので、それを掘りに行くのが、雪の前の一仕事である。今年のヤーコンの出来は上々。色んな工夫で、冬の間はヤーコンの料理が楽しめる。種も同時にできるので、例年なら持ち帰って春まで保存し来年に備えるのだが、ヤーコン栽培も今年で終わりにする。妻の従兄も高齢で、足を傷め農作業もままならなくなっている。
例年ならヤーコンのほかに、ジャガイモや大根、里いもなど車に積み切れぬほどの野菜を貰ってくるのだが、今年は遠慮してきた。昨年貰ったものが食べきれずに無駄にしてしまったからだ。高齢になるということは、だんだんと身体が動かなくなるだけでなく、食べる量も減ってくる。借りている菜園も、あと一年ほどでできなくなるような気がする。来年を見据えると、やはり秋はさびしい季節だ。
銀杏散る遠くに風の音すれば 富安 風生
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