ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

幸福旅に出掛けよう!旅のこぼれ話。(1)雪の桜

2011-03-11 | 旅行
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ミモロの三浦半島への日帰り旅も終わり、
今日は、旅の取材に出かけたときの話をちょっと。


今年も河津桜は、見事に咲き、多くの人に、いち早く、
春の訪れを告げました。



毎年、春になると多くの雑誌で「桜特集」が企画されます。

私が仕事をする雑誌の多くは、月刊誌。
桜の特集は、4月号。つまり3月発売号で行なわれます。
雑誌の取材は、月刊誌の場合、2ヶ月前から。
つまり3月発売号は、1月の取材になります。

ある年、桜の特集の取材を依頼された私は、
1月に桜の名所である会津若松に出かけました。
もちろん桜の花はありませんから、その特集のための
食事処や観光スポットの取材です。

東北新幹線で、郡山駅から、
新潟に向けて、日本列島を真横に走る磐越西線で会津若松を
目指します。

会津に近づくほどに、雪は深くなり、
車窓からの景色は、一面、白一色。



雪の降る会津の町に到着し、記事を書くために、
桜のスポットを、一応見ておこうと、鶴ヶ城に出かけました。


会津は、白虎隊などで知られる歴史と格式のある城下町。
その中心となる鶴ヶ城は、現在、桜の名所として有名です。


お城の壕の周辺では、春ともなれば、美しい花が咲き誇る桜も
私が訪れた1月では、花ならぬ雪を枝に飾った姿。

花吹雪ではなく、雪が降りしきる本当の吹雪の中に
私は、桜を見上げていました。

春の気配など、微塵も感じられない桜の木ですが、
仕事ですから、頭の中では、春の艶やかな姿を想像しようとするものの、
やはり寒さに頭も凍りそう、とても無理。
「なんで私がこんな時期に、ここにいるの?」
と、つい泣き言も言いたくなってしまいます。

しかし、雪をかぶった桜の枝は、じっと見れば、それなりに本当に美しい姿です。
細い枝の先まで雪で白く染まり、木全体が、
氷でできたオブジェのよう。

仕事でなければ、きっとここまで来くこともなく、
決して見る機会はなかった景色でしょう。
この景色を見るために、この仕事が来たんだなぁ。
そう思わずには、いられないほど印象的な景色でした。


自然の見頃の時期とは、勝手に人間が決めたもので、
いつでも自然は、そのときどきの美を湛えている。
白い桜の木の前で、頭に雪を積もらせながら、そう思い
ちょっとだけ、佇む私でした。

なにせ、とても寒くて、寒くて!とても5分と一ヶ所にいられません。
もう顔も手も真っ赤です。



桜の花の写真は、撮影できないので、借り写真で掲載するため、
そうそうに町中へと戻り、
桜旅のための
おすすめの食事処や漆器などの工芸品の店を
撮影、取材します。

会津は、酒どころ。取材先の料理屋さんや酒の蔵元などでは、
「寒いとこ、大変だねー。まぁちょっと内側から温めて・・」
と、日本酒を頂く機会が多かったのを覚えています。

つい言葉に甘えて、仕事に支障がない程度に日本酒をいただくと、
本当にポカポカ。ありがたいおもてなしでした。
カメラマンには、「顔赤いですよ」と言われ、
「まぁ寒さのせいじゃないの・・・」
とはぐらかす私。
次の取材先で酒臭いといわれないように、
お茶を飲んだり、ガムを噛んだり、
さらに取材の前に「前の取材先にお酒を試飲したもので、
ちょっと酒臭いかも・・・」とはじめに弁解。
すると「うちにもいい酒があるんですよ」と
また、別のお酒の試飲をすることに。
本当に会津の人はお酒が好きなんだなぁと思うばかり。


そういえば、飲べえの「小原庄助さん」の歌も会津の歌。

私の名前も小原なので、会津では飲べえと思われたのでしょうか。


桜の時期が近づくと、なぜか、あの白い雪の桜と会津の町が甦ります。





(写真は河津桜です)



明日からは、
またミモロの日がえり旅、第二弾。
今度はどこに?















コメント
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