「今週は、なにも手に着かないねー」と、祇園祭にどっぷり浸かっているミモロ。

山鉾が立ち並ぶ烏丸通より西側から、夜22:00ごろ、四条通の高島屋の並びにある御旅所と呼ばれる場所へと、いろいろな祇園囃子の音が迫ってきます。

「日和神楽」という宵山に行われる祇園祭の神事のひとつは、この御旅所にいろいろな山鉾が、お囃子を奉納し、明日行われる山鉾巡行が、好天に恵まれるようお願いする神事です。
今年から、「日和神楽」に参加するのが、ミモロが粽売りをした「大船鉾」。一度、家に戻り、夜もう一度、四条通にやってきたミモロは、ちょうど「大船鉾」のお囃子の一団と出会いました。

四条通を「大船鉾」のお囃子をする人たちが、歩くのは初めて。「なんか嬉しいですねー」と。いつもは、他の山鉾の神楽を見物する側だったはず。今年から、自分たちが神楽を奉納する喜びは、いかばかりでしょう。

四条通を歩く姿も、誇らしげです。
御旅所の両脇に、社があり、そこで、交互に神楽が奉納されます。
「大船鉾」は、東側の社に一番乗り。

無事に奉納が終わると、すぐそばで待機している次の山鉾のお囃子が、前に進み出て、神楽を奉納します。
東側の社に、次にやってきたのは、「北観音山」。

社にお辞儀をして、八坂神社の神官からお祓いを受けます。
西と東の2か所社があり、それぞれに山鉾のお囃子が奉納されるため、八坂神社の神主さんと神官の方は、見物人をかき分けて、2か所を行ったり来たり、とても忙しそうでした。

さて、その次は、「放下鉾」

それぞれのお囃子は、リズムとメロディーが異なるもの。カンカンと響く鉦、リズムを刻む太鼓、情緒ある笛の音が、四条通に響きます。
「なんか今までのとは違う感じ…」

とミモロが、見つめるのは「綾傘鉾」。長い棒を持った人が、最前列に立っています。「何が始まるのかな?」とミモロは、期待の眼差し。

「わーバトントワラーみたい!」棒を、まるでバトンのようにクルクルと勢いよく回転させたり、グルグル振り回したり…「わーすごーい」とミモロは、目を見張ります。
これは、「棒ふり囃子」というこの鉾だけの踊りです。
巡行では、衣装をつけた踊りが見られます。
さてその後には、「函谷鉾」のお囃子が続きます。

この夜ばかりは、子供たちも夜遅くまで仲間といっしょに楽しそう。
そして、最後は「菊水鉾」のお囃子が登場。

夜23時ごろまで、四条通には、いろいろなお囃子が響き渡りました。
社のそばに立っているだけで、次々にいろんなお囃子が聞けて、なかなか楽しいもの。
「きっと明日は、いいお天気になるねぇー早く帰って、寝よう…」
初めて「日和神楽」を見物したミモロは、ちょっと眠そうな目をしながら、明日の山鉾巡行に備えます。
同日、「南観音山」では、「暴れ観音」という迫力ある神事が行われます。「来年は、そっちを見たいなぁー」と。眠くなったミモロは、両方みることができませんでした。残念。

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