13日、京都は、平安神宮のそばでは、京都市消防局の出初式、三十三間堂では、楊枝のお加持(やなぎのおかじ)と全国大的大会、そして全国女子駅伝と、市内各所で大きなイベントと祭事が開催されました。「わーん、全部見たいけど、無理ー!」とミモロは、開催される時間と場所を眺めてため息。
午前中は、近所の神宮道で、「第64回京都市消防出初式」を見学することに。
午前10時から出初式には、消防車両50台、ヘリコプター2機をはじめ、消防職員、消防団員、事業所の自衛消防団員、地域の防災会員、学生消防サポーター、少年、幼年消防クラブ員など約3000人が参加し、防災をアピールする行進や消防訓練などが行われます。
ところで、京都は、昔、災害や戦乱で、町の多くの建物は失われました。特に火災は、多く、なかでも正月晦日の未明に発生した天明の大火(1788年)は、京都史上最大規模の火災。鴨川の東側、団栗橋の付近の民家から出火。強風にあおられた火の粉は、対岸に飛び、洛中を焼き、夕方には二条城、そして京都御所にまで炎上。京都の町の8割を焼失させたと言われます。
金閣寺など、火災にあった寺社仏閣も多く、火の恐ろしさに京都の町衆は、昔から人一倍神経を使っていたのです。
現在も、多くの世界遺産や文化財のある京都。その町を火災や災害から守り、人々の平和な暮らしを守るのが、消防局の役割です。現在の京都市消防局が創立されたのは1948年。市内の各所に配置された、消防署を中心に、近隣の住民と連携して、町と人を守っています。出初式は、改めて市民に防災の大切さを訴える年1回のイベントでもあるのです。
出初式が行われる京都会館前の通りには、多くの親子連れが。
ミモロも、目の前に次々に現れる消防車両をワクワクしながら見つめます。
「いろんな種類の消防車両があるんだねー」。
「キャ!小さな車ー」小型のワンボックスカーような感じ。でも、後ろには、ちゃんとホースが積まれていました。
「消防局の車って、みんな赤くてかっこいい!」と赤好きのミモロ。
バイクも、オープンカーも、そしてヘリコプターも赤です。
パレードの間、ある時は、勇ましく、またある時は、軽快に、そして子供たちの行進には、ミッキーマウスマーチなど、そのイメージにあった行進曲を次々に演奏する消防音楽隊。「なかなか選曲がいいねぇー」と、ミモロも思わずステップを。その音楽隊の制服も、もちろん赤。
緊急災害時には、音楽隊員も出動します。
行進などが続く中、ミモロは、消防車両の見学に。
「ウーウー」サイレンの音を口で言いながら、消防団員になった気分に。
この車両は、山など険しい道を走行できるものだそう。
「あ、これホース」
消防車両を近くで見られて、ミモロの興味はさらに…。
「あれ、水がいっぱい入ったプールがある…なんだろ?」
「あのーこれなんですか?」と近くの消防士の方に伺います。
「それは、今から放水する水ですよ。今日は、ここから放水車に水を送るんです」
「えー放水が見られるのー」「もうすぐはじまりますから、この場所から離れてください。濡れちゃいますよー」
ミモロは、あわててその場から少し離れた場所へ移動します。
振り向くと、放水車がスルスルと梯子を伸ばしています。
「わー高いー」と見上げと、勢いよく水が空に向かって高く上がっています。
「上の人、いいなぁー。何が見えるんだろ?」
でも、きっと風が強くて、立っているのも大変なのでは?訓練しないととても怖くて上れない高さです。
平安神宮の鳥居と消防車の梯子。1年に一度しか見られない景色です。
消火作業も、時代と共に複雑に。消防隊のみなさん。これからも、どうぞミモロたち市民のために、がんばってくださいね。
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