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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

西陣の伝統工芸師の徳永さんが作った矢絣お召し。「ぎゃらりぃ澤」が誂えた美しい反物。

2013-01-06 | お気に入りの品

今年のミモロのお正月の衣装は、キリリとした矢絣に袴姿。

「ミモロちゃん、いい着物着てるわねー」と、会う人に大評判。
誉められるたびに、ミモロは、ちょっと鼻を膨らませながら「そう…いい着物でしょ!これね、西陣でできたすごーく上等な矢絣のお召しなんだから…」と自慢します。

この矢絣は、西陣にある「ぎゃらりぃ澤」のオーナーの澤康恵さんが、昔からご縁の深い伝統工芸師の徳永弘さんにお願いして作って頂いた特別品です。


町家の風情をそのまま生かしたギャラリーは、澤さんが選んだ器やガラスなど作家ものが多数そろっています。

以前にもミモロは、お邪魔したことがあり、「前より、もっと品揃えが充実してる…」と、広いお座敷をあちこち見て廻っていました。

「ミモロちゃん、ステキなものを見せてあげるー」と澤さんが取り出したのが、この矢絣です。

「わーキレイな色…大人の感じがする上品な雰囲気がステキ…」と、うっとり反物を見つめます。

この矢絣は、厳選された絹糸に多くの撚りをほどこし、独特の風合いを作っています。

「この細い糸に、しっかり撚りが掛ってる…」と、ビックリ。

お召しは、精錬した糸を染め上げた先染めの織物。精錬とは、染色する前に、生糸や白生地の表面を覆う、さまざまな不純物を取り除く作業です。それをすることで、染めがいっそう美しくなるのです。

「矢絣を作る工程知ってる?」と澤さん「うーん、知らない…ボソボソ」そこで写真を見せてくれました。


精錬した絹糸を糸で丹念に括り、染めの入らない部分を作ります。

染め上げた糸を、機にセットします。

そしていよいよ織の作業に。

西陣のお召しは、機械が織ります。1回の織りで、数本の反物が出来上がります。

この矢絣は、縦糸に5000本の糸が使われた極上の品。しかも、矢の数が多い手の込んだ作品です。この技術は、近い将来消えてしまうことも懸念されている貴重なもの。

「ちょっと当ててみる?」と言われ、ミモロは恐る恐る肩に。

「あら、似合うじゃない?カワイイ…」

矢羽文様は、魔を寄せ付けず、しあわせをもたらすと、若い女性に好まれた文様。

ミモロは、体が小さいので、矢絣の模様が大きく見えますが、実際、女性の着物に仕立てると、模様は、小さくなりいっそう上品なしっとりとした雰囲気の着物になります。

ミモロは、その素晴らしい矢絣の一部を、澤さんのご厚意で頂き、ミモロの浴衣や振袖でもお世話になった、ミニ着物作家の赤塚靖枝先生に仕立てて頂いたのでした。


「ずっと大切にしてねー」と澤さんの笑顔に見送られるミモロ。
「こんな素晴らしいお着物が着られて幸せ…。ずっと、ずっと大切にしまーす」とミモロ。

またひとつミモロの大切な宝物が増えました。

*矢絣の反物は、ここだけの特注品で、ご希望の方は、ぜひお問い合わせを…。


*「ぎゃらりぃ澤」京都市上京区大文字町264 電話075-465-1087 11:00~日没 不定休 北野天満宮から徒歩7分。千本今出川の交差点を西に一筋目を南に。今出川通に平行する元誓願寺通を西に進みます。

店内では、お茶やコーヒーなども頂けます。


早春、梅が咲くころ、北野天満宮に行く折に、ぜひ立ち寄ってはいかがでしょう。落ち着いた京都の風情に浸れるひとときが、そこに。



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