「ねぇ、京都は、七福神めぐりの発祥の地なんだって…『都七福神まいり』っていうのがあるんだって、行ってみたいなぁ」と、ある日、ミモロは、どこかでもらった観光パンフレットを見て…。
そう言えば、最近、祇園の八坂神社のえべっさんの日にも、宝船の巡幸の時に、七福神にお目に掛りましたね。

七福神は、ご存じの通り、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋尊、福禄寿、寿老神の7人の神さまから構成されています。それぞれの神さまは、古代より伝わっていましたが、七福神というチームになって、民間に信仰されるようになったのは、室町時代からとか。さらに江戸時代に、徳川家康が信仰したことから、その人気は急上昇。全国的に広まり、現在も尚、衰えることはありません。
「ところで、だれがこのチーム七福神を作ったの?」とミモロ。はっきりだれがとは…。不明です。
中国には、8人の仙人からなる「八仙」というのがあって、昔から信仰の対象になっていたのが、日本に伝わり、日本では、7という数字が吉数といわれることから、七福神になったという説もあります。
さて、京都の「都七福神まいり」は、全国各地にある「七福神めぐり」のなかでも最古のものとか。
おまいりするお寺は、下記の通り。
*恵比寿 → ゑびす神社(東山区大和大路通)

・大黒天 → 松ヶ崎大黒天(左京区松ヶ崎)
*毘沙門天 → 東寺(南区九条)
*弁財天 → 六波羅蜜寺(東山区松原通)

・布袋尊 → 万福寺(宇治市)
・福禄寿 → 赤山禅院(左京区修学院)
・寿老神 → 革堂(中京区寺町通)
「*」マークは、すでもかつて、ミモロが行ったことがあるお寺です。
「七福神の内、三福神は、もうおまいりしたんだー。残るは四福神…」制覇する意欲を見せるミモロです。
そこで、今年は、七福神まいりを行うことに…。
「本当は、正月の七日までおまいりするといいらしいんだけど…」気が付くのが遅すぎましたので、旧暦ならまだ…。ちなみに旧暦の一月一日は、今年は二月十日です。なので「2月16日までにすればいいんだー」とミモロは、勝手に解釈しました。
そこで、まず向かったのは、大黒天を祀る「松ヶ崎大黒天」です。

お寺は、山の中腹に。毎年8月16日、すぐそばの山では、五山の送り火の「法」の文字が灯されます。

階段をあがると、松ヶ崎の町が眼下に広がっていました。

なかなか見晴らしのいい場所です。

みなに「松ヶ崎の大黒さん」と親しまれるお寺の正式な寺名は、「松崎山妙円寺」で、日英上人の開基による日蓮宗の寺院です。その別棟に本尊として祀られた大黒天は、伝教大師の作で、日蓮上人により開眼されたと伝えられています。
大黒天を祀る御堂には、大きな「開運大黒天」の額が。

「うーご利益ありそう…」と、まずは、お清めをしてから、真剣に参拝するミモロ。

その前に鎮座するのは「なで大黒」。

福がほしい部分をなでると、願いが叶うとか…。そこでミモロは、打ち出の小槌にジャンプ。

「たくさん美味しいものが食べられるようにお金持ちにしてください…」と。そして、次は、
大黒天のお腹にピタリ。

「美味しいものがたくさん食べられて、お腹を壊しませんように…」とお願いします。
お寺にかかる絵には、大きな俵と打ち出の小槌。

福をかき集める熊手のお守りにも俵が。

境内には、福々しいお顔の恵比寿さまと大黒様、そして琵琶を奏でる弁天様の像も、ミモロを迎えてくれました。


*「松ヶ崎大黒天」(松崎妙円寺)京都市左京区松ヶ崎東町31 電話075-781-5067 9:00~16:00開門 縁日は、年6回 甲子祭に。2月27日には、初甲子大祭が。
詳しい情報は、「都七福神」で検索を。
