大徳寺の東側にある町家。そこが、この日、ミモロが目指すお店「おはりばこ」です。
のれんをくぐり、お店の中へ。
京都らしい町家の通り庭には、さまざま品が並べられています。
色鮮やかな正絹生地は、昭和の着物や長じゅばんなどだったもの。状態のいいものだけを選び、お財布や小物入れなどに生まれ変わった品々です。独特の色彩と図柄が、今も心惹きつける布。「昔の色彩感覚って、今とは違って、なんか自由で、楽しいねぇー」と、ミモロは、棚を見て廻ります。
お店の奥にも、昔の着物が下がっています。
「どうぞ、上がって、ゆっくり見てくださいねー」と、お店の方。
「では・・・失礼しまーす」とミモロは、靴を脱いで…。
「きちんと揃えなきゃ…」
さて、お店の板の間には、アンティークの家具が置かれ、そこには、いろいろな花かんざしが並びます。
「きゃーかわいいー」女の子のミモロは、もう夢中。「なんて、可愛いんだろ…こういうの髪に付けたいなぁー」
ここ「おはりばこ」は、つまみ細工の髪飾りのお店です。つまみ細工は、絹やちりめんを折ってつくる伝統工芸のひとつ。江戸時代に、女性の髷に飾る、髪飾りとして流行します。約3センチ四方の薄い布を、三角に折り、広げたりしながら、花びらを一枚一枚、ノリで接着するシンプルなもの。でも、さまざまに組み合わせることで、桜、藤、菊の花をはじめ、鳥、蝶など、いろいろな表現ができるのが、魅力です。
現在、三代目となる北井秀昌さんが店主をつとめる「おはりばこ」は、京都、西陣で70年ほど前に創業。もともとは、西陣の糸屋さんだったそう。2代目から、帯締めや髪飾りの製造をはじめ、現在は、つまみ細工の髪飾りをメインに、和小物を幅広く手掛けるお店に発展しました。オリジナルの品々は、和装のヘアスタイルだけでなく、洋風のアレンジにもつけたくなるものも多数揃っています。
「こういうのお正月に付けたいなぁー」ミモロは、鏡の前で、いろいろな髪飾りを付けては、うっとり。
「似合う?」うるんだ目で見つめます。
お店には、女の子憧れのポックリや、おしゃれな巾着袋、絞りの丸ぐけの飾りも。
ミモロ、それは髷などの飾りよ。つけたい気持ちはわかるけど、ちょっと大きすぎー。
「あ、こっちのは小さい…」ミモロは、小さな飾りを見つけたよう。
「ホラ…、ぴったりでしょ!」
ミモロは、つまみ細工の髪飾りが、すっかり気に入って、欲しくてたまらないよう…。
そんな様子を見た北井さん。「ミモロちゃん、自分でかんざしづくりができるんだけど、やってみる?」と。「えー自分で作れるのー。やりた~い!」と、目を輝かせるミモロです。
「じゃ、2階へどうぞ…」ミモロは、ウキウキしながら、箪笥になっている階段を上がります。
*「おはりばこ」では、初めての人でも、自分の好きな色を組み合わせた髪飾りが作れる つまみ細工体験ができるんです。申し込み方法など、くわしいことは、ホームページで。
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