ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

後白河法皇が建立した東山七条の「新日吉神宮(いまひえじんぐう)」。厄除けや縁結びのご利益も

2013-12-12 | 寺社仏閣


東山七条の京都女子大のそばにある「新日吉神宮」(いまひえじんぐう)。あまり観光客は訪れない神社です。
 「えー『しんひよしじんぐう』って読むんだと思ってたー」とミモロ。まして、この神宮の脇の道を進むと、秀吉の墓所「豊国廟」があるのですから…「秀吉が作った神社かと思ってたー」と。実は、ミモロのように思っている人も多いようです。「あんまりガイドブックに詳しくのってない神社だよねー」と。

でも、堂々とした門や本殿の造りからして、なかなか由緒ありそうな神社です。

そもそも「新日吉神宮」は、比叡山の東、坂本にある「日吉大社」(ひよしたいしゃ)から、後白河法皇の御所だった法住寺を守護するために、ここに御祭神のオオヤマクイノミコトを祀りました。もともとは、現在の「智積院」の南側にあったそう。つまり、後白河法皇は、以前紹介した「新熊野神社(いまくまのじんじゃ)」と、同じ時代に、ここも作ったのでした。その後、応仁の乱で火災にあったり、さまざま事情により、何度も移転をよぎなくされ、明治になって、やっと現在の場所に落ち着きます。

ちなみに、「日吉大社」は、関東の川越にも社領地をもち、現在、全国3800社といわれる日枝神社・日吉神社の総本宮です。

ミモロは、以前、東京に行ったとき、「日枝山王神社」にも参拝しています。(そのブログもぜひ…)

つまり、この「新日吉神宮」の建立に関しては、秀吉は無関係。平安時代にできたのでした。


さぁ、境内に進みましょう。

境内には、狛犬のように一対のサルがお出迎え。「日枝神社も、狛サルいたよねー」
  
アラアラ、金網の中にサルが座っています。「このサルも夜どこかに出掛けるのかな?だから金網の中なの?」と、以前、赤山禅院の屋根にいる金網に入ったサルを思い浮かべるミモロです。やはり、ここのサルもどこかに移動するのを防いでいるようです。

本殿は、堂々とした流造り。後白河法皇が建立した由緒ある社ですから、火災などで荒廃しても、天皇家に支えられ、再建。現在の本殿は、天保6年(1835)に改造されたもの。

ご祭神は、オオヤマクイノミコト、オオナムチノミコト、後白河天皇はじめ8座祀られています。
「あ、大黒様…」本殿前には、オオナムチノミコト=大国主命→大黒様ということで、打ち出の小槌に触ると福が授かると…。ミモロは、真剣に触っていました。
参拝を終えて、本殿の脇へと進みます。
開けた場所に双眼鏡が置かれたところが…。本殿の屋根の下にあるサルの彫り物を見るためです。
「見せてー」と、ミモロもさっそく双眼鏡を覗きます。「あれかなぁー?」
 
横からなので、はっきりとわかりません。正面からだと、扇をもっている姿がみえるようです。

そして、さらに奥へ・
2つの社がそこに…
豊国神社・樹下社(このもとのやしろ)と火除けの愛宕社・秋葉社です。「豊国社・樹下社」は、秀吉を祀ったもの。実は、この敷地、かつて秀吉の御霊を祀る「豊国廟」があったところ。徳川の時代に、豊臣家の威光を払拭するために、取り壊された跡地なのです。ながらく、秀吉を密かに慕う人々は、ご神木の「スダジイ」に参拝したいたとか。そして、徳川幕府も、豊臣家を気にしなった天明5年(1785)に社殿が作られることに。
「なんで、ここに参拝するの?」と。では、木のとこへ行ってみましょう。「わー大きな木ーこれがご神木?」 樹の下、つまり木下藤吉郎秀吉に通じるため、人々がこの木の下で、秀吉を偲び、崇拝したとか。
 ゴツゴツとした枝をのばしたブナ科の「スダジイ」は、樹齢数百年以上といわれ、京都市指定保存樹に指定されています。

長い樹齢を誇る木の植われる境内には、小さな松の木が育っていました。
山茶花の花が、紅葉が終わった境内に、さりげなく彩りをそえています。
 

さまざまな歴史が流れた土地。「花を見ると、今を感じるよねぇー」と…。

社務所では、御幣を持ったカワイイ猿の置物やお守りが…。
 

「猿って、厄がサル(去る)って、厄除けのご利益や、まさる(勝る)って、勝運が授かるんだってー」

初詣などで出掛けたい神社です。

*「新日吉神宮」京都市東山区妙法院前側町451-1 075-561-3769 参拝自由。市バス「東山七条」徒歩5分、京都国立博物館から約500メートル。京都女子大そば

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コメント (3)
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