秋晴れの京都、ミモロがやってきたのは、京阪「淀駅」です。


ホームからは、「京都競馬場」の巨大スクリーンが、鮮やかな紅葉越しに見えています。この駅は、もちろんそばの「京都競馬場」のために近年リニューアルされ、駅の改札から直接競馬場に入れるように、広いアプローチができました。
「うわー広い駅…京都でこんなに広い駅見たことない…」と、駅構内の広さと、改札口の数の多さにビックリ!


G1などダービー馬が出走するレース開催の時などは、ここは人で埋め尽くされるそう。
ミモロが、ここにやってきたのは、以前にも参加したことがある、住民がガイドする京都のミニツアー「まいまい京都」が主催する『競馬ライターと行く、初めての京都競馬場入門』に参加するため。馬好きのミモロが、一度は行ってみたかった京都のスポットのひとつです。「でも、競馬場って、殺気立ったおじさんたちが多そうで、なんかコワくてひとりじゃいけない…」と思っていたのです。
今回、ミモロたちに競馬のことを教えてくださるのは、競馬ライターとして活躍する立松輝さん。参加者は6名でした。


「ミモロ、競馬場初めてなのでドキドキしてます。よろしくお願いしまーす」と自己紹介して、いよいよ競馬場の中へ進みます。
立松さんから、まず競馬場の施設や楽しみ方を教わります。
「はい、ここで入場券買ってくださいね~」「え?競馬場って入場券いるんだ~」と全く何もしらないミモロ。


ゲートを通って、中へ。「すごく立派な建物~」とミモロは、キョロキョロしてばかり。



「あ、武豊さんだ~」大きな武豊さんなど、有名なジョッキーの写真がお出迎え。
競馬の観覧席までは、かなりの距離があります。その通路には、競馬の関係の写真や名馬のブロンズ像などが並びます。
「シンボリルドルフだって…」


かわいいポニーもお出迎え。
「なんか飛行場やインターチェンジの案内所みたい…明るい…」。ミモロの抱く競馬場のイメージとは、大違い…

そこを通過して、いよいよコースが見える場所へ。「うわ~広い~」

「うわ~大きい~」

「京都競馬場」が今の場所にできたのは、大正14年。1周1600メートルのコースに2階建ての観覧席があるシンプルなもの。昭和13年に、今のスタンドの前身になる鉄筋鉄骨コンクリートづくりの大きなスタンドが完成。当時は、世界に誇る規模だったそう。
太平洋戦争で、金属の供出で、鉄骨部分が取り払われ、無残な姿に。戦後、昭和33年に、復興工事が終わり、競馬ファンの数も急増したことから、多くの人が楽しめるレジャー施設として新たなスタートを切ります。
昭和55年に、当時、ギネスブックにも載った世界最長のスタンドが完成。さらに平成11年に、西側にスタンドを増築。それが現在12万人を収容するといわれるの『京都競馬場』の姿です。平成23年に、京阪電車と直結するステーションゲートができ、さらに競馬ファンには、便利に…。
立山さんのお話しを熱心に聞く参加者たち。資料を片手に、聞くお話しに引き込まれてゆきます。


「柱番号は42番まであるんだって…コースの300メートル以上の直線距離の端から端まであるでしょ、つまり建物も300メートルくらいあるんじゃないの~。わーボーっとしてると迷子になっちゃう・・」


平成19年には、高さ10.8メートル、幅64メートルの大型マルチビジョンが登場。どこからも、レースの様子がよくわかるようになりました。
「すごすぎる~」あまりのスケールの大きさにぼう然とするミモロです。


「わーレースが始まってるみたい…」身を乗り出してコースを見るミモロ。


「わーワクワクしちゃう…」馬券を買うのは、またあとで、まずは場内の見学へ。「あ、そう…」とちょっと残念そう。
「まいまい京都」のミニツアーの一行が、競馬ライターの立山さんに連れられて向かったのは、競馬場の正面ゲート付近です。


もみじに包まれて立つのは、「馬頭観音」。競馬にかかわる多くの馬たちの御霊を弔っています。

そして、そばには「ライスシャワー碑」が立ち、今も参拝者が花を手向けています。


「なんで、この碑があるんですか?」とミモロ。「それは、この馬が、競馬ファンにとっては、忘れられない馬だからですよ」と立山さんのお話しを伺います。

なんでも、ライスシャワーという馬は、小柄の馬体ながら、菊花賞、天皇賞、G1に優勝、また次々に強くて大きな馬に勝った名馬なのだそう。「阪神淡路大震災」が関西の人々の心に悲しみをもたらした1995年。6歳になり、すでに引退し、種牡馬として、幸せな暮らしを送る予定だったライスシャワーは、「阪神淡路大震災復興」というサブタイトルがついた「宝塚記念」に、ファンの声にこたえるように出走することに。これがラストラン…ファンは、その勇姿を目に焼き付けるために、出走を待ちわびたそう。そこで悲劇が起こった…競争中に骨折。予後不良と判断され、安楽死が選択された。人々を喜ばせ、楽しませた名馬の死は、多くのファンの心に深く刻まれ、この慰霊碑が建てられたのだそう。
サラブレッドの馬体は、個体差をあるものの500キログラム前後といわれる。細い脚には、その体重が掛かることに。そのため、骨折、ヒビなどの故障も多く、中には、治療困難の事態にも。馬自体への負担も多いことから、安楽死が選ばれるケースが多いそう。
「かわいそうだよね~」と涙ぐむミモロ。骨折の状態によって、完治できるものと、治療してもほかの病気を併発し、衰弱死したり、あまりの痛さにショック死する馬もいるのだとか。それを思い、苦渋の選択を強いられる関係者…その負担も相当なものです。
馬の寿命は、20年ほど。ミモロがかつて乗馬体験をした御殿場のクラブでは、競馬出身の馬も多くいました。
「引退して、乗馬クラブに行ける馬ってラッキーかも…」と思うミモロです。
古くから競馬(競い馬)は、上賀茂神社や下鴨神社などでは、大切な神事です。勢いよく走る馬は、人々にパワーを与えるものなのです。
「あの~ミモロもパワー欲しいんですけど…」「はい、では、さっそく競馬の勝ち馬投票券を買って、参加しましょう」と立山さん。
「やっぱり馬券買わないと、楽しさも半分だよね~」と、ミモロたちは、初の馬券購入へ。

「お昼代稼がなきゃ…やるぞ~」と、意欲満々のミモロ。さて、どうなることやら…
一行は、出走馬が姿を見せるパドックへと向かいました。


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