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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

鎌倉時代創建の「八大神社」の氏子祭。町を巡行する剣鉾、神輿に、沿道の人たちが、拍手喝采

2015-05-06 | 祭事・神事・風習

五月晴れに恵まれた5月5日の子供の日。ミモロは、一乗寺にある「八大神社」へと向かいました。
白川通に到着した時、「あ、ちょうど、剣鉾が来るときだ~」と、ミモロは、道に立って、祭りの先駆けを務める剣鉾を待ちます。
  
交差点で、剣鉾は、差し手によって、真っ直ぐに…。そして上についた鈴をカーンカーンと響かせます。
「この響き大好きなんだ~」とミモロ。剣鉾は、京都の祭りでは、よく登場するもの。京都らしい祭りの姿を見ることができます。そう、祇園祭の山鉾は、この剣鉾が発展したものとも…。

平安時代には、すでにその姿は見られ、室町時代には、現在の姿に近いものが、「洛中洛外図屏風」にも描かれているそうです。

「わ~木にぶつかりそう…大丈夫かな~」と、ミモロは、上を見て、心配そう。白川通には並木があって、木の枝に、剣鉾が触れそうです。


剣鉾の役割は、神輿の前を巡行し、神輿の通る道を浄めるとともに、悪霊を鎮め、町に平穏をもたらすことにあります。

祇園祭の山鉾巡行が、夜、町を巡る神輿の先駆けをするのも、そのためです。

現在、京都にある三十数社に約200本ほどの剣鉾の存在が確認されているそう。巡行に使われるもの以外に、留守鉾として、町に飾られるものもあり、それを入れると300以上はあるのだとか。

「ミモロちゃん、見に来たんだ~」と、沿道で見ていたミモロを見つけて声をかけてくれたのは、岡崎の「粟田神社」の秋の大祭に登場する剣鉾の差し手を指導している「八大神社」の剣鉾会の先生と、粟田の剣鉾会のみなさん。
  
ミモロとは、顔なじみのみなさんです。「ミモロちゃん、剣鉾好きだよね~」「はい、大好きなんです…。ミモロが男の子で、もっと体が大きかったら、絶対剣鉾の差し手になるのに…」と、この時ばかりは、女の子のネコであるわが身をさびしく思うミモロです。

でも、昨年の秋には、剣鉾の棹にしばりつけられるという貴重な体験をさせて頂けたのも、小さなネコであったからこそ。いいこともあります。

美しく、凛々しい剣鉾…。
 
先につける剣の部分は、2メール近くあり、先端の金属の剣が、差し手が上下することで、揺れ、根元についた鈴(りん)を、棹の金属部分にぶつけて、特有の涼やかで、神々しい音色を出すのです。

棹の部分を含めると、5メートル以上になります。もちろん重さもあり、それを差し手の腰にある帯の部分にいれて、差し手は、歩きながら、体を上下させて、棹の先端の鈴を鳴らします。

みんなで力を合わせて担ぐ神輿と異なり、差し手個人の力量が明確に現れるのも剣鉾。
差し手のわらじ履きの足には、絆創膏やテーピングがいっぱい。それだけ大変な作業なのです。


この剣鉾の差し方は、いろいろあるようですが、「八大神社」は、古くからの伝統の技を今に伝えています。「粟田神社の剣鉾も、この神社の先生にご指導いただいているんですよ~」と。かつては、差し手をほかの神社から来てもらっていた「粟田神社」は、保存会ができ、その技を学び、秋の大祭で披露しているのです。

剣鉾の差し手は、祭りがある神社の応援に、五月は大忙し。でも、みんなすごく楽しそう…。若手の育成も積極的に…。

でも、いい音が出るまでには、少なくとも3年以上はかかるそう。

京都は、このような祭りを通じて、人の結びつきが深くなっているのを強く感じるミモロ。「女の子じゃなかったらね~」とやっぱり残念…。でも、みなさんにかわいがってもらえて嬉しい…いつか同じ装束を着て、応援したいミモロです。

さて、「八大神社」の氏子祭の神輿も立派。
 
京都の神輿は、金色に輝く豪華版。神輿をゆすり、神様を喜ばせるために、鈴や飾りが音をだします。
神輿を高くさし上げ、大きく揺らす動作は、神輿の華。ホイット~ホイット~という掛け声とともに、盛り上がります。

子供神輿も立派です。

氏子町を巡行した剣鉾と神輿などの行列は、夕方、一乗寺の「八大神社」へと戻ります。
   
剣鉾、子供たちの行列、子供神輿、大きな神輿と、次々に鳥居を通り、神社へ。

「あ~終わっちゃった~」行列を見送るミモロ。祭りの後って、なんかさびしい…。
でも、5月は、まだまだ市内各所の神社の祭りがいろいろ…。
「わ~葵祭もあるし、なんかあっという間に5月終わっちゃいそう…」とミモロ。そう、夏の祭りが終わると、すぐに「祇園祭」に…。「なんか東京にいたときより、1年が過ぎるのが早い気がする…」と毎年思うミモロでした。

京都の1年は、本当に、あっという間に過ぎてゆきます。





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コメント
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