ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都のものづくりの現場を見学。「DESIGN WEEK KYOTO」手染め友禅和紙「大塚染工場」

2020-05-18 | ものづくり

コロナの緊急事態宣言が解除行われ始めました。でも京都府は、一部の自粛緩和を行われますが、まだ解除までには至りません。でも、ちょっと気分は明るく…そこで今までなかなかブログにアップできなかったミモロのリポートをお伝えします。
今週は、緊急事態宣言が行われる直前に開催された「DESIGN WEEK KYOTO 2020」の工房見学のリポートです。


京都は、長い歴史の中で、職人たちが技術や感性を切磋琢磨し、さまざまなものづくりや文化を培ってきた町。その伝統は、今も受け継がれています。でも、そんな工房は、一般には公開されていないところが多いもの。そこで京都のものづくりの現場をオープンし、国内外から訪れるいろいろな分野の人との交流を促進することで、新たなモノづくりを創出してゆこう・・・というのが、「DESIGN WEEK KYOTO]のコンセプトです。
2020年2月23日から3月1日に開催された今年で5回目を迎え、京都市内をはじめ、亀岡市、宇治市などにある42のさまざまな分野の工房が、期間中、見学者を迎えました。

さて、ミモロは、この企画のスタッフと共に数か所の工房を巡るファクトリーツァーに参加しました。ミモロが参加するのは、宇治エリアのコースです。
2月28日9:30.ミモロは、集合場所の京都駅へ。そこからマイクロバスに乗って、工房を巡ります。
 
「ドキドキしちゃう~」と、バスの中でも、興奮を抑えられないミモロです。

1番目の見学場所は、伏見にある「大塚染工場」です。「ここ、なに作ってる?」と工場の中を進みながら、キョロキョロ。


工場では、工場の経営者や職人さんにお話しを伺います。


「大塚染工場」は、創業60年。着物生地をはじめ、モスリンなどさまざまな素材に友禅の型染めの技術で、鮮やかな模様の品々を作っている工場です。

工場の中には、以前、生地を染色する工場と同じ捺染台が、奥まで続いています。

現在は、その技術を使い、和紙への染色を主に行っているそう。「え~キレイな紙~」。友禅の生地のような雅さが漂う美しい和紙がそこに…


「あの~この紙、千代紙と違うんですか?」とミモロ。
「はい、違いますよ~。千代紙は、浮世絵のように木版画です。つまり木版を使って何度も色を重ねて作ります」と教えていただきます。
木版の上に和紙の載せて、バレンなどで押さえるのが千代紙。捺染台に和紙を貼って、そこに型をのせ、絵の具をのばして行くのが型染めの和紙です。
いうなれば、版画とシルクスクリーンの違いです。

また、「千代紙の大きさって、小さいけど、ここのは大きいサイズだ~」と思うミモロです。

つまり捺染台に貼れるサイズの和紙なら、染めることができます。

全国の和紙の産地から取り寄せたものを、注文された品に合ったものを選んで使います。

「あの~今は、デジタル印刷なんかで、簡単にいろんな紙が印刷できるでしょ?」となかなか鋭いミモロ。
「そうですね~もちろん大量に安価で印刷できますね~でも、この型染めの和紙は、印刷では出せない絵の具の盛り上がりや金銀の輝きができるんです」と。

「あ、ホントだ~絵の具が盛り上がってるし、キラキラ輝いてる~」と、紙の表面をそっと触れて確かめたミモロです。

印刷では出せない微妙なニュアンス。それが特殊に配合された絵の具です。
 

工場では、キャリア60年というベテランの職人さんたちが、真剣なまなざしでお仕事をされています。
 
さまざまな工程が、ミモロたちの前で繰り広げられます。「すご~い!」ともう夢中のミモロ。


使う色の数で、次々に異なる型が置かれ、次々に色を加えられてゆきます。
最低5回は、繰り返される染めの作業です。つまり使う色が多ければ、それだけ作業が多くなるということ。

工場の奥には、型染めの型がズラリと並んでいます。
 
この型は、工場の財産。でも、一番の財産は、ここで働く職人さん。

ここで作られた型染めの和紙は、さまざな雑貨などに使われています。

「ミモロも持ってるかも・・・ご朱印帖の表紙や箱なんかにも使われてるでしょ…」

デジタル印刷では、出せない異なる味わいこそが、この型染め和紙の魅力です。

「この型に職人さんたちの思いが宿っている気がする~」と、その使いこんだ型を見て思うミモロです。


インテリアなどにも使われる型染め和紙・・・その可能性は、まだいろいろありそう。

「今日は、見学させていただき、ありがとうございました~」とミモロ。「はい、また来てくださいね~」と。


「知らないこと、知るって楽しいね~。また、実際に工場に行くと、匂いや光、音なんか、ビデオで見るのとは迫力が違うね~」と。やはり体験することの楽しさを実感するミモロでした。

*「大塚染工場」京都市伏見区両替町15-138 075-642-6388


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