ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

雅な風情漂う京の夏じたく。和装小物のお店「きねや」岡崎店の涼やかな小物たち

2012-07-26 | お気に入りの品

祇園祭の山鉾巡行が終わり、京都は、本格的な夏のまっただ中。連日、うだるような暑さが続きます。

疎水のそばの岡崎に住むミモロは、ある日、近所のお散歩に。平安神宮につづく神宮道沿いのマンションの1階にある「趣味の和装小物 きねや」というお店の前で足を止めました。

「なんか涼しそうなものがいろいろあるよー」店を覗くと、ミモロは中へと進みます。

店内には、金魚や桔梗、ススキなど夏の風物を描いた団扇が並んでいます。

「わーなんて涼しそうな団扇だろ・・・あれ、これ透けてるから風が来ないかも…」
竹を細く削った団扇の骨が見え、その上に切り絵のように絵が。

これは装飾用の団扇で、夏のインテリアとして飾られるもの。
「京うちは 阿以波」という元禄時代創業の老舗の品です。

「こんな団扇を飾ったら、涼しい気分になるねぇー」
夏の贈り物にも喜ばれる上品な小物です。

店内には、ほかにもいろいろな種類の和装小物が。
夏の着物にぴったりの小袋。
小ぶりで持ちやすい扇子は、色が素敵で、洋装でも持ちたい品。

銀細工の根付けやストラップもカワイイ形。


この日、お店では、竹籠の職人さんの小倉千恵美さんが作業をしていました。
ミモロは、近くで、作業を見つめます。

「わー竹がどんどんきれいに削られてゆく…すごいなぁー」
竹籠を編むための素材を、ナタで一本一本丁寧に仕上げて行きます。


小倉さんは、竹籠を作り始めて8年という若い職人。女性らしい感性が、繊細で、やさしさにあふれた作品を生み出しています。

「細い竹を使って編んだ竹籠だー。なんかカワイイ感じ…」

太さの異なる竹を組み合わせ、まるで雪の結晶のような模様…
ほかにも小ぶりなサイズのバスケットも。
「この中に入ってお出かけしたら、楽ちんだね」なるほどミモロが、入るのにぴったりの大きさです。中に、ガラスのコップを入れて、お花を活けても、きっと素敵…。手に持つ籠としてだけでなく、いろいろ使えそうな形の美しい作品です。

「これも夏のおもてなしにピッタリ…」
ガラスの器の下に敷かれた、大き目のコースターも、涼を誘います。


和装小物は、季節の移り変わりを楽しむ大人の遊び心を感じさせる品々が多く見られます。夏の着物には、夏らしい趣のある小物を持つのがオシャレで粋。
和装小物といっても、実は洋装にも相応しい品も多く、和服を着ない方でも、きっと欲しくなる品が見つかりますよ。


ゆったりとした雰囲気の店内に並ぶ涼やかな品々が、外の暑さを忘れさせてくれます。


*「趣味の和装小物 きねや」岡崎店 京都市左京区岡崎円勝寺町140 電話075-751-6677 詳しくはホームページで。


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お茶を使った料理の数々。ちょっとした工夫で美味しい「簡単お茶ふりかけ」

2012-07-25 | イベント

お茶の産地、宇治田原町で開催された「お茶を使った料理教室」。
次の料理は、塩麹と抹茶を混ぜ合わせた中に、鮭を漬け、1晩冷蔵庫で寝かせたものを
使うホイル焼き。

教えて下さるのは、地元の食材を使ったお弁当などが評判の「ふるさと弁当 魚定本店」の福田哲也さん。
鮭のほかに、海老やホタテ、しめじ、えのき、長芋などの野菜もたっぷり入れます。

「なかなか材料も豪華…」出来上がりが楽しみなミモロです。

ミモロは、同じグループの皆さんと一緒に、スライスした野菜などをホイルに包み、白ワインとバターで味を調えます。

「できたー。たくさんお野菜もいれちゃったー」
中から美味しいお汁がこぼれないように、ホイルで2重にしっかり包みます。
ミモロのホイルはパンパン。後はフライパンで10分ほど焼けば出来上がり。


他には、この料理教室を主宰する「21お茶のふるさと塾」の塾員の松本雅代さんが、教えて下さる「抹茶ビシソワーズ」も。
玉ねぎ。ジャガイモを弱火で煮込み、牛乳や生クリーム、そして抹茶を加えた冷たいスープです。「丁寧に根気よく、ジャガイモの形がなくなるまで煮込むんだよねー」

「えーと、次は何を作るの?」みんなと一緒に、次の料理の説明を聞きます。

鍋でミモロが、作っているのは「簡単お茶ふりかけ」。


*「簡単お茶ふりかけ」は、茶がら(玉露が好ましい)40g、ちりめんじゃこ10g、清酒15、醤油12、本みりん12を、鍋に全部入れ、炒り煮して、水分がなくなったら、ゴマを少々混ぜて出来上がり。液体の単位はシーシーです。

「お茶の香りとお醤油の香ばしさが、いいねぇー」作りながら、ミモロは、よだれが…。

*お茶は、やわらかい玉露がいいそうですが、お煎茶の茶がらでも作れます。2,3日の作り置きもできるので、少し多めに作って冷蔵庫へ。アツアツのご飯にかけると、本当に美味しい。お茶のパワーをそのまま食べる感じで、ミモロお気に入りのふりかけです。簡単なので、ぜひ作ってみて下さい。

料理教室の時間の都合から、玉露を入れて炊いた風味豊かな「玉露ごはん」は、スタッフの方が作って下さいました。

また、みんなが作業しているそばで、パティシエの馬場さんは、「抹茶クッキー」を。ミモロも作業を抜けて、時々お手伝い。
オーブントースターで焼くクッキーです。

クッキーの焼けるいい香りがする頃、ミモロの姿が、調理台から消えています。
あれ?どこに・・・。

ミモロは、焼きあがったクッキーをじっと見つめています。
「焼けてるかどうか、お味見しなくていいの?」
食べたくてたまらないミモロです。

さぁ、料理はすべて終わり、いよいよ盛り付けに。
「わー豪華…レストランのお料理みたい…」と、ミモロは感激。

きれいに盛り付けられた料理を前に、「やったー!完成!」と拍手で作業を締めくくります。


いよいよお待ちかねの実食タイム。
「お茶の葉の天婦羅も食べる?」中学の栄養士さんが、みんなのために、もう一品つくってくれました。
「ハーイ。もちろんいただきまーす」と、ミモロは、大喜び。

調理台に蓋を被せて、テーブルの出来上がり。そこでみんなで出来立ての料理を味わいます。
「いただきまーす!」と声を揃えて…。


「みんなで作ったんだよねー」と、この中学に通う生徒さんと料理を前に嬉しさもいっそう。

「今日は、みんなと一緒にお料理できて、すごく楽しかったー」とミモロ。

デザートも、ほらこんなに素敵に…。


「どれもお茶の風味がして美味しいね。お茶は体にいい成分がいっぱい…。飲むだけじゃ、もったいないね。お茶を料理に使うと、さっぱりとした味わいになって、なんか食欲が進む感じ…」
いつも食欲旺盛なミモロですが、お茶の料理の味わいは、その食欲をさらに増幅…。

*今回の「お茶を使った料理教室」は、第1回目。お茶の魅力を伝え、宇治田原町のPRの活動もする「21お茶のふるさと塾」が主催しました。今後もさまざまなお茶にまつわる活動を展開するそう。ぜひ、ホームページをご覧ください。



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宇治田原で『21お茶のふるさと塾』が開催した「お茶を使った料理教室」に参加。

2012-07-24 | 体験

7月の上旬、ミモロは、以前茶摘み体験をした日本茶のふるさと宇治田原町へ、再び出かけました。

今回は、「21お茶のふるさと塾」の谷口郁男さんをはじめ、塾員の方から「ミモロちゃん、お茶を使ったお料理教室をしますから、よかったら来ませんか?」とのお誘いを。
「ハーイ!行く行く…お料理教室で、美味しいもの食べられるんですねーうれしい!」と、京都の町中から、南東方向に、車で約1時間。緑豊かな宇治田原町へと、ウキウキしながらお出かけです。

会場は、宇治田原の町立維孝館中学校の調理室。

昭和22年創立の中学は、数年前に改築され、りっぱな施設が揃う町の中心的存在のひとつに。

校舎の中に入ると…フローリングの廊下や床など、木をふんだんに使った造り、廊下や壁にも自然な雰囲気が漂います。
「えーとどこかな?あ、こっち…」掲示に従って、調理室へと進みます。
「うわー立派な調理室」広々したスペースには、陽光があふれ、明るく清潔感あふれる調理室です。

すでにスタッフの方々は、料理教室の準備の真っ最中。


さぁ、料理教室の始まりです。
数人ずつのグループに分かれ、まずは、全体の説明を聞きます。

「えーと、何が食べられるのかな?」とミモロは、レシピが書かれたプリントに目を通します。あのね、食べる前に、作ることが先でしょ…。

今回は、「玉露ご飯&簡単お茶ふりかけ」「塩麹を使ったホイル焼き&抹茶マヨネーズ」「抹茶ビシソワーズ」「展茗抹茶ムース&飴器」「抹茶クッキー」を作ります。

いずれも抹茶を使った風味豊かな品々です。
「どれも美味しそう…」と、ミモロはすでに食べることで頭がいっぱい。

まずは、デザートの抹茶のムースづくりから、スタートです。講師は、地元で評判の洋菓子店「bavato」のパティシエ、馬場哉さん。
作り方を熱心に聴くミモロです。


お料理教室では、同じグループの人たちが、手分けして作業を進めます。
ミモロは、材料のゼラチンを測ることに。
「粉ゼラチンを8グラム…」ミモロ、秤に自分が乗っちゃダメよ。
測ったゼラチンを牛乳でふやかします。

卵を泡立てたり、抹茶をといたり、
調理作業は、次々に進んで行きます。小さなミモロは、ほかの方に手伝ってもらいながら、作業を。

牛乳、生クリーム、卵、バニラビーンズなどが入ったムース。

バットに流して、冷蔵庫で冷やします。
「わー抹茶のいい香りがする…どんなお味かな?」食べるのを楽しみなミモロです。

*「展茗抹茶ムース」
材料(6人分)(1)牛乳160㏄、バニラビーンズ2㎝、(2)砂糖30g、卵黄1.5個分 (3)粉ゼラチン8g、牛乳40g (4)砂糖25g、水25g ほかに、生クリーム100㏄、卵白25g、
抹茶5g、ぬるま湯25㏄

作り方:
1、(1)の牛乳とバニラビーンズを鍋で温める。
2、ボールに(2)を入れ、泡立てる。
3、(3)の牛乳でゼラチンをふやかせる。
4、(1)(2)(3)を全部混ぜて、裏ごしする。
5、ボールで生クリームを8分立てにする。
6、(4)の砂糖と水を鍋で沸騰させる。
7、ボールで卵白を泡立てメレンゲをつくる。
8、(4)にメレンゲを加える。
9、抹茶をぬるま湯でとく。
10、裏ごししたものに、抹茶、生クリーム、メレンゲを合わせる。
11、カップやバットに流し、冷蔵庫で冷やして固める。


さぁ、次は、何を作るのでしょう…。




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ミモロの祇園祭体験(9)142年ぶりに唐櫃巡行を行った「大船鉾」。初めての経験は誇らしく、緊張と疲労感

2012-07-23 | 祭事・神事・風習

今年の祇園祭で話題を集めたトピックスのひとつが、「大船鉾」の142年ぶりの唐櫃巡行の復活です。

長年、後祭のトリを務めてきた「大船鉾」(ちなみに「船鉾」は先祭のトリです)
つまり巡行の一番最後に登場する鉾で、約500年前、将軍、足利義教の命で祇園祭が再興された折に、建立されたと言われます。
応仁の乱、天明の大火などで焼失するも、その都度再興されましたが、幕末の蛤御門の変で、3度目の焼失に見舞われ、ご神体の神功皇后の御神面などのほか、一部の貴重な装飾品は、難を逃れますが、船型の木組や車輪などを失ってしまいます。

今回は、明治3年に、ご神面を唐櫃に納め巡行して以来、なんと142年ぶりに、宵山の「日和神楽」と共に、山鉾巡行のオオトリを勤める唐櫃巡行を行うことになりました。


前日、「日和神楽」を見物したミモロは、17日の「山鉾巡行」の日、午前中に「大船鉾」に向かいます。ミモロは、今年、ここで粽売りのボランティアをやり、顔見知りに…。

そのおひとりが、囃子方をつとめる松久幸太郎さんです。

宵山で「日和神楽」に向かう松久さんにミモロは、「どんな気持ち?」と尋ねました。
「なんかドキドキしますね。でもホント、嬉しいです。河原町通をこうやって歩くのは初めてですから…。明日はもっと緊張するかも…」と。

町役の皆さんは、唐櫃の周りに、きちんとした裃姿で勢ぞろい。


巡行に先に出発する「北観音山」や「南観音山」の方が、やはり裃姿で、ご挨拶に。
「大船鉾」の巡行復活をお祝いします。

話題の巡行だけに、報道陣も多数詰めかけて、その歴史的な意味の大きさを物語ります。

「これが唐櫃なんだー。ご神体も本当に久しぶりに京都の町に出られて、きっと喜んでるよねー。でも、昔と随分町の様子が変わって、びっくりしちゃうかも…」とミモロは思います。

ミモロは、ちょっと巡行のマネを。
「巡行するって、どんな気持ちだろ?きっとドキドキするよね。みんな見てるんだもの」と。

11時まえに、「大船鉾」の一行は、列を整え、いざ出発。四条通へと出て行きました。
その一行を、周囲の見物人やお世話をしてきた女性たちが、拍手で見送ります。

お囃子の音も、いままでよりもいっそう高らかに響きます。


ミモロは、一行を見送ると、今年見物する場所の河原町御池の「京都市役所」へと急ぎました。


さて、山鉾巡行の様子は、昨日のブログでお伝えしました。
次々と山鉾が通過してゆく河原町通。

今年は、どうも去年より、進み方が遅い感じ。辻回しに時間がかなり掛っています。
予定通過時間を、すでに30分以上過ぎても「大船鉾」の一行の姿が見えません。

今年は、天気が素晴らしく、そのため気温は急上昇。天気予報では36度と言いますが、体感気温は、もちろんそれ以上。見物人も汗だくです。でも、道路の中央を巡行している人は、紫外線の直撃状態。「子供や年輩の人たち、大丈夫かなぁ?」と、ミモロは心配そう。



「大船鉾の人たちは、巡行初体験だから、きっと他の山鉾の人たちみたいに慣れてないから、すごく大変かも…」

そうなんです。先頭を進む「長刀鉾」は、予定時間通りに順調に進みます。しかも辻回しがとても上手。それに比べて、最後尾の「大船鉾」は、進んでは止まりの繰り返し。すべての遅れが、全部蓄積されてしまいます。

「もう待ちきれない・・・」ミモロは、河原町通を四条通方向に歩き、「大船鉾」を探します。

「あ、いたー」
河原町通を曲がってちょっと行ったところに、「大船鉾」の一行が、道の中央部で止まっています。


実は、このころ、すでに「長刀鉾」は、巡行を終了し、お稚児さんが鉾から降りて歩いている姿を見たという人も。ほぼ周回遅れの状態です。

「あのー先はどうなってますか」と聞かれたミモロ。
「あのね、さっき『北観音山』が、御池通で辻回ししてました」と説明。
大きな山が、辻回しを済ませれば、行列は、スムーズに進んでゆけます。
もう少し…。
しばらくして、一行は、列を整え、河原町通を進んで行きました。

15時頃、ミモロは、「大船鉾」の町会所を訪問しました。
すでに、一行は無事に巡行を終えて戻っています。


「どうでしたか?初めての巡行は…」とミモロは、松久さんを見つけて尋ねます。
「いやーなかなかきつかったですねー。傘もないから、まともに日を浴びちゃってー。来年は、頭に紫外線予防のUVカットローションを塗らないと…。太鼓や鉦の人よりも、笛の人は、相当きつかったと思いますよ。御池通を進む頃には、暑さで頭がボーっとしてきました。

でも、巡行ができたことは、本当に感激でした。出るとき、みんなが拍手してくれたのは、うれしかったですねぇー」と。

「大船鉾」の舟形での巡行は、2年先を目指して計画中。その日が訪れるのが、一同の願いです。

「また、来年も粽売りに来てくださいねー」と言われたミモロは、うれしそうに頷きます。

長年の夢の第一歩を踏み出した「大船鉾」のみなさんの胸には、きっとひとつの達成感と同時に、2年後への希望がいっそう膨らんだことでしょう。

お疲れ様でした…。また来年…。


ミモロは、みなに別れをいうと、四条通を戻ります。
「わーもう鉾が裸になってるー」
「長刀鉾」は、すでに周りの飾りを取り去られ、木組みの状態。これから、屋根や鉾が外されて行きます。
「なんか崩される見るの寂しいから…帰る…」とミモロはポツリ。
山鉾巡行のざわめきが、すでに薄れた通りを、トコトコと歩きます。

さて、同日の18時頃。「八坂神社」にやってきたミモロ。
「わーもう始まってるー」
金色に輝く3基の神輿が、神社から出て、町へと向かう「神幸祭」が始まりました。
八坂神社の階段下は、人で埋め尽くされ、勇ましい男たちの声が響き、祭りムードは最高潮。

ミモロもちょっとだけ、お神輿の後をついて東大路を進みます。


お神輿は、24日まで、高島屋そばの御旅所に納められています。

一カ月におよぶ祇園祭も、やっと半分を過ぎました。後は24日の「還幸祭」。神輿が、再び八坂神社に戻るお祭りを楽しみにするミモロです。






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ミモロの祇園祭体験(8)祇園祭のハイライト「山鉾巡行」。36度を越える中での見物。

2012-07-22 | 祭事・神事・風習

宵山の夜に、「山鉾巡行」の好天を祈願して行われた「日和神楽」。
17日の「山鉾巡行」の当日は、その願いが天に届き、見事な晴天になりました。

「お願い届きすぎたのかも…」とミモロが思うほど、青空にぽっかり浮かぶ白い雲。そして燦々と降り注ぐ強い陽射し。この日の気温は、36度以上と、天気予報が伝えていました。

ミモロは、昨年は、山鉾の辻回しが、たくさん見られる四条通と新町通の交差点で見物。「去年もすごーく暑かったよねー。今年もすごいねぇー」と、もう額には汗が流れています。

今年は、河原町通と御池通の交差点、「京都市役所」の近所で見物することに。
ミモロが、そこに到着したのは、すでにお昼近く。もう「長刀鉾」など、十台以上が通過していました。

「あ、来た来たー」と身を乗り出して通りの奥を見ると、大きな鉾が近づいて来ます。
「菊水鉾」です。金色に輝く豪華な雰囲気。鉾の上には、稚児人形が能装束姿で乗っています。
現在、人間のお稚児さんが乗るのは「長刀鉾」だけ。他は、人形がその役割を果たします。
交差点に到着した鉾は、方向を変える「辻まわし」の準備に入りました。

直進しかできない鉾を90度廻すには、車輪の下に竹を敷き、それに鉾を乗せ、引手が力を合わせて、いっきに引き、方向を変えます。ギーと車輪のきしむ音が響く、まさに巡行の見せ場のひとつです。

「四条傘鉾」「芦刈山」など次々にミモロの前を過ぎて行きます。

また大きな鉾が…「鶏鉾」です。
鉾の後ろに下る「見送」は、16世紀ごろにベルギーで制作され、江戸時代に輸入されたタペストリーだそう。
「まさに動く美術館だねぇー」とミモロ。

次々通る山鉾を見ていたミモロ「わーもう暑くて…倒れそう…」とお手上げ状態。

「気温が高くなっています、みなさん熱中症に注意してください」と、広報のアナウンスが何度も流れます。
見物人は、日陰を見つけることができますが、巡行に参加している人たちは、もろに太陽を浴びて、それはもう大変でしょう。

「放下鉾」

「岩戸山」が続きます。

「あ、『船鉾』が来たー」ミモロのお気に入りの鉾のひとつの船の形をした鉾です。

引手には、外国人の方々の姿も目立ちます。わらじ履きは、きっと大変かも…。

「船鉾」は、先祭のラストの鉾。次に登場するのは、本来は神輿を八坂神社にお戻しする24日に巡行する後祭の山鉾です。

今年は、本来の順番に戻り「橋弁慶山」が先頭に。10基の山鉾が続きます。


「『大船鉾』まだ来ないねぇー」と、今年142年ぶりに唐櫃で巡行する『大船鉾』は、一番最後の33番目。ミモロは、気になってしかたありません。
「だって、みんな初めての巡行なんだよー。この暑さ誰も経験してなくて、大丈夫かな?」と、心配そう。

すでに巡行が始まって3時間以上が経過していますが、まだその姿は、ミモロのいる御池通からは、見ることができません。

「みんなどうしてるんだろ?」と、ミモロは、待ちきれず河原町通を四条方向へと歩き始めました。

*山鉾の豪華な飾りは、初めから豪華だったのではなく、少しずつ作り上げていくものです。その時代を代表する画家が描いたり、織物や刺繍などの工芸作家の技術により作られたもの。つまり、山鉾は、今も作られ続けているのです。古い時代から現代まで、さまざまの時の産物が、山鉾を形作ります。

山鉾が巡行するのは、神輿が訪れる町を清めるため。山鉾に、町やそこに住む人たちの穢れを吸い寄せる役割があるそう。そのため、巡行が終わり次第、即座に山鉾は、分解され、仕舞われます。神輿が町にやってくる夜までに、山鉾の姿は、京都の町から消えてしまうのです。






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