M's World

食と酒にまつわるエトセトラ

十四代

2017年10月27日 | グルメ
(あぁ、タイミング間違ったかなぁ…)

お店に入った瞬間、頭の中に不安がよぎりました。

カウンターのお客さんが大きな声で、店主や別のカウンターのお客さんに話しかけています。

(しっぽり飲みたかったのになぁ)

しかも私の座った席は、大きな声のお客さんと、話しかけられていたお客さん(多分常連さん)の間。

大きな声のお客さんが放った「ボボ・ブラジル」の親父ギャグに反応してしまったが最後、案の定、会話に入らざるを得ない状況になってしまいました。

相当なプロレス好きなようで、当時のレスラーの名前が次々出てきます。
これに話しかけられていたお客さんも反応。
私を挟んで話が盛り上がっていきます。
どうも同世代だったらしい(60歳くらい)

プロレスの話からローラーゲーム、吉本新喜劇と話がどんどん展開していきます。

私が佐賀県の日本酒「東鶴」をオーダーしたのをきっかけに話は日本酒に。

両隣のお客さんも日本酒好きのようで(ワイン飲んでましたが)、話がさらに盛り上がります。
それにしてもお二人とも日本酒に相当詳しい。
銘柄、産地、米、… 業界の人かと思ったくらいです。

大きな声のお客さん、なんでも40歳くらいまでは、ほとんどお酒を飲まなかったそうです。
その後、ドイツの白ワインにはまり、ある夜、山形県の「十四代」と出逢います。
それはそれは感動的な出逢いだったそうです。

白ワインから「十四代」。
もうひとりのお客さんと私も納得。

大きな声のお客さん、「十四代」はすべての銘柄を飲んでいるそうです。
しかもお酒を大切に扱うお店でだけ。(これも納得)
味が全然違うそうです。

「十四代」の味を身体で表現してくださいました。

「(両手を前に出し)スっときて、(手前に引きながら顔の前で左右に広げ)ブワっと広がって、(肩の辺りまで引いて下へ)ファーっと消える」

真似してみましたが良くわからない(笑)

「開けましょうか?」

店主の手には「十四代 中取り純米吟醸 播州山田錦」


抜栓してもらい、すっかり打ち解けた3人でいただきました。
開けたてなので、フレッシュピチピチしています。

スっ ブワっ ファーっ

最初の不安はどこへやら。
今宵も楽しい夜でした。
コメント
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