お店で食事をしていると、ちょうどいいタイミングでお皿を下げてくれたり、お酒を頼もうかなっと思ったときにオーダーを取りにきてくれたりする時がありますよね。
そういう時、私は感じのいいお店だなと思います。
三宮の『ながり鮨』さんのカウンターで友人と食事をしました。
ビールで乾杯し「付だし」と「お造りの盛り合わせ」をいただいていると、カウンターの中で板前さんが別のお客さんの「揚げ物」の盛り付けをしています。
「何かなぁ」と思っていると(声に出していない)
「変わり串揚げです」
盛り付けしていた板前さんが教えてくれました。
「ありがとう。ようわかったな。」
ニッコリして「Mさん、料理を見た後、メニューに目が行ってましたから。」
よく見てますね。
「フグ白子の塩焼き」「カニ身と枝豆のかき揚げ」「赤貝とじゅんさいの酢の物」をいただいて、最後におまかせでお寿司を握ってもらいました。
板前さんが一貫づつ握って目の前のお皿に置いてくれます。
まずは「ヒラメ」のチリ握りから。
と、板前さんの隣にいた大将が、何も言わずにスッと友人の皿の上のにぎり寿司の向きを変えました。
一緒に食事をしていた友人は左利きだったんですね。
それから板前さんも左手で取りやすいように置いてくださいました。
まさに「目配り」「気配り」「心配り」
まずはお客さんを見ることから始まります。
これが「目配り」です。
「気配り」はお客さんがして欲しいことを先にすること。
私が聞く前に料理の名前を教えてくれたのは板前さんの「気配り」ですね。
「心配り」はお客さんのことを思う優しさ。
大将が友人のお寿司の向きを変えてくれたのは「心配り」ですね。
だから私はこの店が好きなんですね。