引越しで面倒なことの一つは、各種の住所変更手続きでしょう。クレジット・カードや銀行はもとより、百貨店や航空会社やホテルのカード、生命保険・年金、同窓会、いろいろあります。海外で直接必要がないものについては、実家を郵送先に設定していたので、さほど急ぐことはないのを良いことに、今頃になって手続きを取っていて、その手続きもまたいろいろです。それでも最近はWeb上で登録内容を変更したりEメールで問合せ出来ることが多くなり、便利になりました。シンガポール航空やHSBC銀行は、住所・郵送先の変更手続きをWeb上で終えることが出来ますし、各種Statementを外国であっても郵送してくれます。国を跨って移動する人たちには、当然とは言え実に有難い便利さです。こうしていろいろやっていて、一番不自由に感じたのはJAL(日本航空)でした。
JALのマイル・プログラムに関する郵送先がマレーシアのままだったので、変更しようとWebにアクセスしたら、マレーシアのオフィスに電話せよとあります。いまどき顧客データベース管理にあたって販売テリトリーをクソ真面目に守っているところも珍しいのではないでしょうか。せめてEメールで文句を言おうとアドレスを探したのですが見つかりません。三ヶ月前、オーストラリアから日本に帰国する時にも、シドニー発成田行きのJAL片道航空券をWeb上で購入しようとして、片道はどうしても購入することが出来ず、結局、諦めた経緯がありました。Webは顧客の利便性のみならずJALの事務手続きも合理化出来て強力な武器になり得るはずですが、他社の振り見て我が振り直せという発想には至らないらしい。
昼食時にそんな愚痴を聞いていた同僚は、いまだにJALグローバル会員のステータスを維持していると言うので、驚かされました。それほど出張がなくJALに乗る機会もめっきり減っているのに、何故かステータスが更新されているのだそうです。シンガポール航空では貯めたマイルに時効がありますし、ユナイテッド航空もあるレベルの年間飛行実績がないとステータスは下がって行く一方ですが、JALはなんと気前が良いのかと羨ましく思っていたら、ボーナス・マイルまで気前が良いらしい。ボーナスがまたボーナスを産んだりして、休みの旅行でほとんど金を払うことなくJALに乗り続けられるのが不思議だと語っていました。年の瀬が近づくと、十年一日、JAL特製手帳やダイアリーやカレンダーがどっさり送られて来て、ゴミ箱に直行することに心を痛めているとも・・・
JALの経営危機が報道されて久しいですが、最前線である顧客接点を見ただけでこんな次第ですから、見えないところの親方日の丸の古めかしい、変化に乏しい体質は想像に難くありません。既に20年近く前から、JALのスッチーは高齢化していてもプライドは高くてサービスが悪いと私たちの間で(当時は若者だったから余計敏感に感じたのでしょう)もっぱらの評判で、ライバル全日空の若さとサービスの良さを引き立てていたものでした。
再び登場するのは前原国交相ですが、JALを潰さないと最初から明言するべきではなかったのではないでしょうか。鳩山さんも公的資金を投入する覚悟を語りましたが、最初からそれを言い出す必要はさらさらなかったのではないでしょうか。JALの重要性・インパクトの大きさは理解しますから、せめてGMのように潰して再生するのが自然で、どうにも民主党のリベラル(あるいは明確に左派的)な立ち位置、一見颯爽としていながら気持ち悪いほどの「優しさ」は気に入らない。所得再分配はミニマムにして、基本は努力が報われる自由で公平な社会であって欲しいと思います。
上の写真はVirgin Blue。このほかAir AsiaやJet Starのようなアジア大洋州地域の格安航空会社の経営努力を、JALは学んだことはないのでしょうね。
JALのマイル・プログラムに関する郵送先がマレーシアのままだったので、変更しようとWebにアクセスしたら、マレーシアのオフィスに電話せよとあります。いまどき顧客データベース管理にあたって販売テリトリーをクソ真面目に守っているところも珍しいのではないでしょうか。せめてEメールで文句を言おうとアドレスを探したのですが見つかりません。三ヶ月前、オーストラリアから日本に帰国する時にも、シドニー発成田行きのJAL片道航空券をWeb上で購入しようとして、片道はどうしても購入することが出来ず、結局、諦めた経緯がありました。Webは顧客の利便性のみならずJALの事務手続きも合理化出来て強力な武器になり得るはずですが、他社の振り見て我が振り直せという発想には至らないらしい。
昼食時にそんな愚痴を聞いていた同僚は、いまだにJALグローバル会員のステータスを維持していると言うので、驚かされました。それほど出張がなくJALに乗る機会もめっきり減っているのに、何故かステータスが更新されているのだそうです。シンガポール航空では貯めたマイルに時効がありますし、ユナイテッド航空もあるレベルの年間飛行実績がないとステータスは下がって行く一方ですが、JALはなんと気前が良いのかと羨ましく思っていたら、ボーナス・マイルまで気前が良いらしい。ボーナスがまたボーナスを産んだりして、休みの旅行でほとんど金を払うことなくJALに乗り続けられるのが不思議だと語っていました。年の瀬が近づくと、十年一日、JAL特製手帳やダイアリーやカレンダーがどっさり送られて来て、ゴミ箱に直行することに心を痛めているとも・・・
JALの経営危機が報道されて久しいですが、最前線である顧客接点を見ただけでこんな次第ですから、見えないところの親方日の丸の古めかしい、変化に乏しい体質は想像に難くありません。既に20年近く前から、JALのスッチーは高齢化していてもプライドは高くてサービスが悪いと私たちの間で(当時は若者だったから余計敏感に感じたのでしょう)もっぱらの評判で、ライバル全日空の若さとサービスの良さを引き立てていたものでした。
再び登場するのは前原国交相ですが、JALを潰さないと最初から明言するべきではなかったのではないでしょうか。鳩山さんも公的資金を投入する覚悟を語りましたが、最初からそれを言い出す必要はさらさらなかったのではないでしょうか。JALの重要性・インパクトの大きさは理解しますから、せめてGMのように潰して再生するのが自然で、どうにも民主党のリベラル(あるいは明確に左派的)な立ち位置、一見颯爽としていながら気持ち悪いほどの「優しさ」は気に入らない。所得再分配はミニマムにして、基本は努力が報われる自由で公平な社会であって欲しいと思います。
上の写真はVirgin Blue。このほかAir AsiaやJet Starのようなアジア大洋州地域の格安航空会社の経営努力を、JALは学んだことはないのでしょうね。