「コシカギク ミチヤナギ 劣悪な環境に生きる」
コシカギク、ミチヤナギこの二つの植物の名を知っている人は、そう多くないと思います。
二つの植物は人の身近な場所に生えるそれも劣悪な場所に生きる小さな植物です。
小鳥で言えばスズメみたいに人が住むすぐ近くに生きています。
コシカギクもミチヤナギも車がたまたま通る田舎道や、地方の学校のグランドの端に生えて、踏まれても踏まれてもそこに生きています。
私はこの二つ植物の名は不思議と幼少のころに覚えたのでした。
コシカギクは葉や実をつまんでもんでその匂いをかぐと甘いリンゴのにおいがしました。葉が細かく分かれていて鹿の角ににていることからコシカギクと名が付けられたのではないかと思われます。
始めての出会いはグランドのまわり、徒競走のスタート待ちの子供たちに踏まれる場所でした。
コシカギクは他の植物たちがはびこり、その為に日陰になるのを避けて、他の植物たちが進出しない場所を特に選んで生き延びているのです。車に踏みつぶされる場所なんですよ。
この頃この個体を菜園近く路で見る様になり、むかしを思い出しました。つまんで匂いを楽しみました。乾燥してお茶にしても良いのかなと思うのですが、その様に薦める本に出合っていません。
一方のミチヤナギもコシカギクの近くに生えていました。この植物も環境劣悪な道脇に生えています。花は特に小さく、人の気を引くようなものでもなくまったく目立たない植物です。
緑の濃さが強く、茎を幾重にも長く地面に生えのばして生きています。この植物を利用している人の話は聞いていませんが、実は私の父は健康の為と言いながら、搾って液を採り生でよく飲んでいたのでした。
父は昔としては長生きをした方ですので、ミチヤナギのエキスも何らかの効用があったのかも知れないなどと想像しているのです。