朝から事件。
疲れたので、てん末だけ書く。
昨日は意外と早く0時前には寝てくれて、午前様じゃなかったなーとホッとしていたのだけど。
今朝は起き抜けからハイテンション。
なんとなく学校に行きたくないのか、単に遊んでるのか、何度も1階と2階のダッシュを繰り返していた。
スクールバスのバス停へ向かう途中、そうちゃんが小さい声でつぶやくように言った。
「かばん とりに いってください」
おお。ほんとだ。あまりに朝バタバタしてて学校のリュックを忘れてる!
自分で言うなんてえらいじゃん~♪
そう言いながら、一度家に帰った。
いつもと違う点と言えば、そこくらい。
2度目に家を出発してほんの30秒で、そうちゃん、突然のパニック突入。
何を主張してるのか、何がきっかけだったのか、全然わからない。
「こらー!」か何か言いながら、シートベルトを外し、寝転んで車の窓を蹴り出した。
初めから渾身の力で蹴っている。
すさまじい音と共に、ドアの隙間から光が差し込む。やばい。ドアが外れる。
そうちゃんどうしたの。やめて。蹴らないで。
一生懸命声掛けしながら車を路肩に停めようとしたけど、なかなかうまくいかない。
すぐにそうちゃんは蹴るのをやめ、今度は助手席にまで回ってきてチャイルドロックを外し、車の外へ飛び出そうとした。
右手でギアをパーキングに入れようとしながら、左手で必死に服をつかむ。
一瞬、ドアの上に宙ぶらりんになるような恰好になったあと、そうちゃんは振り切って外へ走り出していってしまった。
全速力。カモシカみたいに早い。
頭真っ白になりながら、ともかく安全に駐車し、携帯と車のカギだけつかむ。
そうちゃんの後ろ姿は知らないおうちの庭に消えた。
驚いて飛び出してきたご主人に、「ごめんなさい。うちの息子が障害があって、その子が今パニックでお宅の庭を走って行ってしまいました。行方不明なんです。」
走りながら早口で説明。
ああ、
もう見失ってしまった。
走って追いかけても追いつけないと判断。
車まで戻って近くを数分グルグル回ったあと、すぐに110番しました。
迷子通報。私が掛けるのは3回目くらいか。
子どもの名前と年齢、服装など聞かれる。
家に一度戻り、警察官と話をすることにし、電話を切る。
すぐ家に向かった。
運転しながら耳を澄ます。
救急車の音がしないか。
そうちゃんは、交通ルールが分からない。
家にたどり着く前に電話が鳴った。
「交番で保護していますので来てください。」
ああ。よかった。生きてる。
迎えに行ったら、そうちゃんは交番でおとなしく座っていた。
「そうちゃん!走って車から降りたらダメでしょ!」思わず強く言ったら、警察官は「叱ってもわからんわなー」とそうちゃんに優しく声を掛けてくれて。
泣きそうになった。
車から飛び出したそうちゃんは、少なくとも3軒の家の敷地に入ったらしい。
最後に入った家は、Aさん宅。
この方が、警察に連れてきてくれたとのこと。
以下、Aさん談。
「突然玄関を開けてリビングに入ってきて、ソファでくつろいでテレビを見ていたんです。
あれ?うちの子じゃないけど、どこの子だろう?と驚いて、話しかけてみたけど何も答えませんでした。
『こっちにおいで』と誘ったらついてきてくれたので、歩いて交番まで行きました。靴は、最初から履いてなくて裸足だったみたいです。」
後で謝罪に行った時に話したんだけど、ほんとに優しい、いい方だった。
この方が対処してくれたからすんなり交番に行けたけど、もしいきなり怒る人だったら、すぐに飛び出してもう一軒ご迷惑かけていたかもしれない。
交番にいる間に、支援学校の担任から着信があった。
先生が言うには、「そうちゃんらしい子が、Bさんというお宅の窓を外から蹴って、網戸を蹴破ったと学校に通報がありました。」と。
血の気が引く。物を壊したのか。
Aさん宅の謝罪の後、今度は近くのBさん宅へ。
以下、Bさん談。
「いきなり大きな音がして何かと思ったら、外の砂利に寝転んだまま、足で掃き出し窓をガンガン蹴ってたんです。
窓が割れることはなかったし、網戸は外れましたがすぐに直せるものなので、大丈夫ですよ。
そのままいなくなってしまったので、心配になって。体操服で特別支援学校の子かなと思って、学校に連絡させていただきました。」
平謝りで謝る。そうちゃんも一緒に、「ごめんなさい」と言えた。
さぞかしビックリされただろうな、と思う。
それなのに、「事故にあってなくて、無事でほんとに良かったです。」と言って下さるBさん。
いい人すぎる。
最後は最初に庭に入ったCさんのお宅へ。
謝罪をした後、靴がなかったか聞いてみる。
交番で保護された時は裸足。
車の中に一足残っていたので、どこかで片方脱ぎ捨てているはず。
Cさん、ご親切に家の周りまで探してくれたけど、見つからず。
お礼を言ってさようならする。
一旦家に帰り、サンダルを履いていざ学校へ、3回目。
とても落ち着いていたはずなのに、なんと走り出して3分でデジャブのように同じことが起きた。
これは今までにない。連続するなんて。
前ブレなくサッとシートベルトを外し、また助手席から降りていこうとするそうちゃん。
たまたま場所がよく、すぐに車を駐車できたので、今度は取り逃がさず馬乗りになって制することができた。
汗かいた~。
これはとても学校へは連れていけない。
どうしたらいいの?
もう一度警察行く?
相談支援?社協?児相?
まだ8時半だし。
迷ってとりあえず、市役所の福祉課にヘルプ電話。
車中にあったアメを食べて落ち着いたそうちゃんを乗せて、市役所に向かった。
なんとか無事市役所にたどりついた。
相談支援の支援員さんも駆けつけてくれ、今後の相談をする。
5月にレスパイト入院していた病院とよく行くショートステイ先にそれぞれ預かってくれないか電話するも、定員いっぱいと断られる。
児相にお願いしたとしても、すぐに施設は見つからないだろう。
とりあえず、主治医である大学病院の精神科で入院させてもらえないか頼むのが最優先では?
そんな話をしている間に、どんどんそうちゃんは落ち着いて、トゲが抜けていくようだった。
大学病院に電話をしたら、主治医は明日しかいないとのこと。
今日は学校行かせて、明日改めて受診をし相談することにした。
心配したけど、そのあとそうちゃんは学校までおとなしく車に乗っていてくれて、学校、デイと日常をこなすことができた。
日常万歳。
で、夜。
よほど疲れたのか、そうちゃんは7時半に気絶寝。
私は気分転換に縫い物。
大変な一日だった・・・
しかし、いい人ばっかりだな、この町は。
そんなことを思っていると、一本の電話が。
「警察ですが。」
なんだろう、と思ったら靴の話。
そこから、だんだん話の雲行きがあやしくなり。
・・・ある家の敷地内でそうちゃんの靴が見つかった。
その家では、朝シャッターが殴られるか蹴られるかするような音がした。
「あけろー!」というような声もした。
そしてシャッターが少し凹んでいた。
うわー。もう一軒あったか。
頭を抱える。
警察とのその後のやりとりで、そのDさん宅は知り合いのおうちということがわかった。
すぐに電話して平謝りし、シャッターはそうちゃんの保険で直させて下さいと頼んだ。
Dさんは、「そうちゃんのことはよく知ってるし、うちはシャッターだけのことだからそんなに気にしないでください。」と言ってくれた。
エエ人ばっかやないか。この町は。
ご迷惑かけたおうちの方々も、福祉関係者の皆さんも、心配してくれた友人たちも。
何度も連絡をくれた学校の先生。
そして日本の警察、親切すぎ。親切があふれてる。
明日は病院。
道中が心配だったけど、ヘルパーさんが付いてきてくれることになったから大丈夫。
これも奇跡の一つ。
結局文章が長くなっちゃった。
この乱文を読んでくれてありがとう。
疲れたので、てん末だけ書く。
昨日は意外と早く0時前には寝てくれて、午前様じゃなかったなーとホッとしていたのだけど。
今朝は起き抜けからハイテンション。
なんとなく学校に行きたくないのか、単に遊んでるのか、何度も1階と2階のダッシュを繰り返していた。
スクールバスのバス停へ向かう途中、そうちゃんが小さい声でつぶやくように言った。
「かばん とりに いってください」
おお。ほんとだ。あまりに朝バタバタしてて学校のリュックを忘れてる!
自分で言うなんてえらいじゃん~♪
そう言いながら、一度家に帰った。
いつもと違う点と言えば、そこくらい。
2度目に家を出発してほんの30秒で、そうちゃん、突然のパニック突入。
何を主張してるのか、何がきっかけだったのか、全然わからない。
「こらー!」か何か言いながら、シートベルトを外し、寝転んで車の窓を蹴り出した。
初めから渾身の力で蹴っている。
すさまじい音と共に、ドアの隙間から光が差し込む。やばい。ドアが外れる。
そうちゃんどうしたの。やめて。蹴らないで。
一生懸命声掛けしながら車を路肩に停めようとしたけど、なかなかうまくいかない。
すぐにそうちゃんは蹴るのをやめ、今度は助手席にまで回ってきてチャイルドロックを外し、車の外へ飛び出そうとした。
右手でギアをパーキングに入れようとしながら、左手で必死に服をつかむ。
一瞬、ドアの上に宙ぶらりんになるような恰好になったあと、そうちゃんは振り切って外へ走り出していってしまった。
全速力。カモシカみたいに早い。
頭真っ白になりながら、ともかく安全に駐車し、携帯と車のカギだけつかむ。
そうちゃんの後ろ姿は知らないおうちの庭に消えた。
驚いて飛び出してきたご主人に、「ごめんなさい。うちの息子が障害があって、その子が今パニックでお宅の庭を走って行ってしまいました。行方不明なんです。」
走りながら早口で説明。
ああ、
もう見失ってしまった。
走って追いかけても追いつけないと判断。
車まで戻って近くを数分グルグル回ったあと、すぐに110番しました。
迷子通報。私が掛けるのは3回目くらいか。
子どもの名前と年齢、服装など聞かれる。
家に一度戻り、警察官と話をすることにし、電話を切る。
すぐ家に向かった。
運転しながら耳を澄ます。
救急車の音がしないか。
そうちゃんは、交通ルールが分からない。
家にたどり着く前に電話が鳴った。
「交番で保護していますので来てください。」
ああ。よかった。生きてる。
迎えに行ったら、そうちゃんは交番でおとなしく座っていた。
「そうちゃん!走って車から降りたらダメでしょ!」思わず強く言ったら、警察官は「叱ってもわからんわなー」とそうちゃんに優しく声を掛けてくれて。
泣きそうになった。
車から飛び出したそうちゃんは、少なくとも3軒の家の敷地に入ったらしい。
最後に入った家は、Aさん宅。
この方が、警察に連れてきてくれたとのこと。
以下、Aさん談。
「突然玄関を開けてリビングに入ってきて、ソファでくつろいでテレビを見ていたんです。
あれ?うちの子じゃないけど、どこの子だろう?と驚いて、話しかけてみたけど何も答えませんでした。
『こっちにおいで』と誘ったらついてきてくれたので、歩いて交番まで行きました。靴は、最初から履いてなくて裸足だったみたいです。」
後で謝罪に行った時に話したんだけど、ほんとに優しい、いい方だった。
この方が対処してくれたからすんなり交番に行けたけど、もしいきなり怒る人だったら、すぐに飛び出してもう一軒ご迷惑かけていたかもしれない。
交番にいる間に、支援学校の担任から着信があった。
先生が言うには、「そうちゃんらしい子が、Bさんというお宅の窓を外から蹴って、網戸を蹴破ったと学校に通報がありました。」と。
血の気が引く。物を壊したのか。
Aさん宅の謝罪の後、今度は近くのBさん宅へ。
以下、Bさん談。
「いきなり大きな音がして何かと思ったら、外の砂利に寝転んだまま、足で掃き出し窓をガンガン蹴ってたんです。
窓が割れることはなかったし、網戸は外れましたがすぐに直せるものなので、大丈夫ですよ。
そのままいなくなってしまったので、心配になって。体操服で特別支援学校の子かなと思って、学校に連絡させていただきました。」
平謝りで謝る。そうちゃんも一緒に、「ごめんなさい」と言えた。
さぞかしビックリされただろうな、と思う。
それなのに、「事故にあってなくて、無事でほんとに良かったです。」と言って下さるBさん。
いい人すぎる。
最後は最初に庭に入ったCさんのお宅へ。
謝罪をした後、靴がなかったか聞いてみる。
交番で保護された時は裸足。
車の中に一足残っていたので、どこかで片方脱ぎ捨てているはず。
Cさん、ご親切に家の周りまで探してくれたけど、見つからず。
お礼を言ってさようならする。
一旦家に帰り、サンダルを履いていざ学校へ、3回目。
とても落ち着いていたはずなのに、なんと走り出して3分でデジャブのように同じことが起きた。
これは今までにない。連続するなんて。
前ブレなくサッとシートベルトを外し、また助手席から降りていこうとするそうちゃん。
たまたま場所がよく、すぐに車を駐車できたので、今度は取り逃がさず馬乗りになって制することができた。
汗かいた~。
これはとても学校へは連れていけない。
どうしたらいいの?
もう一度警察行く?
相談支援?社協?児相?
まだ8時半だし。
迷ってとりあえず、市役所の福祉課にヘルプ電話。
車中にあったアメを食べて落ち着いたそうちゃんを乗せて、市役所に向かった。
なんとか無事市役所にたどりついた。
相談支援の支援員さんも駆けつけてくれ、今後の相談をする。
5月にレスパイト入院していた病院とよく行くショートステイ先にそれぞれ預かってくれないか電話するも、定員いっぱいと断られる。
児相にお願いしたとしても、すぐに施設は見つからないだろう。
とりあえず、主治医である大学病院の精神科で入院させてもらえないか頼むのが最優先では?
そんな話をしている間に、どんどんそうちゃんは落ち着いて、トゲが抜けていくようだった。
大学病院に電話をしたら、主治医は明日しかいないとのこと。
今日は学校行かせて、明日改めて受診をし相談することにした。
心配したけど、そのあとそうちゃんは学校までおとなしく車に乗っていてくれて、学校、デイと日常をこなすことができた。
日常万歳。
で、夜。
よほど疲れたのか、そうちゃんは7時半に気絶寝。
私は気分転換に縫い物。
大変な一日だった・・・
しかし、いい人ばっかりだな、この町は。
そんなことを思っていると、一本の電話が。
「警察ですが。」
なんだろう、と思ったら靴の話。
そこから、だんだん話の雲行きがあやしくなり。
・・・ある家の敷地内でそうちゃんの靴が見つかった。
その家では、朝シャッターが殴られるか蹴られるかするような音がした。
「あけろー!」というような声もした。
そしてシャッターが少し凹んでいた。
うわー。もう一軒あったか。
頭を抱える。
警察とのその後のやりとりで、そのDさん宅は知り合いのおうちということがわかった。
すぐに電話して平謝りし、シャッターはそうちゃんの保険で直させて下さいと頼んだ。
Dさんは、「そうちゃんのことはよく知ってるし、うちはシャッターだけのことだからそんなに気にしないでください。」と言ってくれた。
エエ人ばっかやないか。この町は。
ご迷惑かけたおうちの方々も、福祉関係者の皆さんも、心配してくれた友人たちも。
何度も連絡をくれた学校の先生。
そして日本の警察、親切すぎ。親切があふれてる。
明日は病院。
道中が心配だったけど、ヘルパーさんが付いてきてくれることになったから大丈夫。
これも奇跡の一つ。
結局文章が長くなっちゃった。
この乱文を読んでくれてありがとう。