コロナ5年12月23日(ウクライナ、ロシア戦争3年)
かつての電話はシンプルでした。アナログ回線で、使う人も限られていたため、電話をかければほとんどつながる。もし相手が出られないときは、近所の人に伝言を頼むこともあり、それがきっかけで人間関係が深まることもありました。
便利さを求める中で、私たちはデジタル回線や無料電話といった新しいサービスを手にしました。しかし、それが本当に「便利」なのでしょうか。
例えば、無料通話サービス。確かに一見お得ですが、いざ使おうとすると、待ち時間が長く、場合によっては30分以上待たされることもあります。その結果、せっかくの30分無料通話が無駄になる。無料のはずが、時間を浪費させられる「不便さ」を抱えることになりました。
さらに、クレジットカード会社やカスタマーサポートに電話をしても、なかなかつながらないことが当たり前になっています。「ただいま混み合っています」というアナウンスを聞くたびに、便利を追求したはずの仕組みが、利用者の不便を助長しているのだと感じます。
昔のアナログ電話時代、電話がつながらなければ別の方法を考えるしかありませんでした。それがかえって、人と人の直接的なつながりを生み、地域社会の温かさを育んでいたように思います。便利を追求するあまり、人間らしい不便さを失い、結果として新たな不便を招く──そんな時代に私たちは生きているのかもしれません。
こうしたテーマを考えると、電話のない時代の方が実は「便利」だったのではないか、と感じることさえあります。
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