monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「メロディ 8月号」

2009年07月05日 | 読書日記

 「メロディ 8月号」(白泉社)は、なんだか“盛りだくさん”って印象でしたー。

 よしながふみの「大奥」。やっぱ面白いです。男女逆転設定なので、あの「忠臣蔵」の世界もだいぶイメージが違います。
 吉良上野介が女(かなりの老女)で、浅野内匠頭が壮年の男。討ち入りを果たした四十七士が、江戸っ子の賞賛されるのは史実と同じ。5代将軍綱吉の悪評とか、いろんな人間関係の愛憎のドロドロもからめてて、濃いーです。
 ただ、浅野と吉良の確執(刃傷沙汰に至る経緯)がもっとそれっぽく(長めに)語られてた方が面白かったのでは? (もう1話ぐらい話を伸ばしてもよかったと思う!)
 それにしても、面白すぎる設定です。これはもう“設定勝ち”といってもいいですよね。男女の性役割の逆転とか、読んでても頭を使っちゃうマンガです。当たり前だと自分で思ってたことが否定されて、「えッ、じゃあどーしたらいーの?」って思っちゃったり……。頭の中をザックザック耕されちゃう感じです。ジェンダー論とかやってる人にも読んでほしー。

 清水玲子の「秘密(トップ・シークレット)」も設定が凝ってます。犯罪モノってゆーの? 加害者・被害者そして第九、三つ巴の心理戦みたくなってきて、タイプが違うけどこっちも重めの内容です。
 DNA鑑定をもってくるあたり、かなりタイムリーですよね。1990年の足利事件の冤罪がわかったところだし。
 しかし、事件の真相も気になりますが、青木と薪さんはどーにかなる予定はあるんでしょうか。そこんとこも気になって追ってしまう読者も多いのでは?

 あと、成田美名子の「花よりも花の如く」は、お能の勉強にももってこいなので、熟読してます。