monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

鶯(うぐひす)

2010年02月04日 | 日本古典文学-和歌-春

うちなびき春さり来(く)れやみよし野の高城(たかぎ)の山にうぐひすの鳴く(夫木抄)

春たてば雪のした水うちとけて谷のうぐひす今ぞ鳴くなる(千載和歌集)

春とだに人はおとせぬ山かげの竹の戸あくるうぐひすのこゑ(心敬僧都十躰和歌)

あしひきのやま谷こえて野づかさに今は鳴くらむうぐひすのこゑ(万葉集)

ふりつもる雪きえがたき山ざとに春をしらするうぐひすの声(後拾遺和歌集)

雪かかるそともの梅はおそけれどまづ春告(つ)ぐるうぐひすのこゑ(風雅和歌集)

風わたる窓のくれ竹うちなびき春や来(き)ぬらし鶯の鳴く(宗尊親王三百六十首)

御園生(みそのふ)の竹のはやしにうぐひすはしば鳴きにしを雪は降りつつ(万葉集)

のどかなるかすみの色に春みえてなびく柳にうぐひすの声(風雅和歌集)

聞きくらす鶯の音のつくづくとただのどかなる春の山ざと(伏見院御集)


日本古典文学-和歌

2010年02月04日 | 日本古典文学-和歌

 当ブログの「日本古典文学-和歌」のカテゴリーでは、古典和歌を季節順に並べることを試みています。(恋の歌や雑の歌など、無季節の歌もなるべくそれっぽい季節のところに混ぜてしまおうと思ってます。)
 現在の暦をずらさないで陰暦の暦として使っているため、実際の季節とはズレがありますが、御了承ください。1~3月を春、4~6月を夏、7~9月を秋、10~12月を冬としています。

 和歌を選ぶ基準は、わかりやすい歌で、詞書なしでも歌意が取れる歌、室町時代以前の歌。百人一首は入れていません。
 作者は調べるのが面倒なので、載せませんでした。和歌を探すのに、手元にある本や、サイト「国際日本文化研究センターの「和歌データベース」などを利用しています。
 漢字と平仮名は勝手に自分なりに表記しています。掛詞として使用されている単語はなるべく平仮名で書くようにしています。

 また、ブログに載せたあとで適当な歌を発見したときは、付け加えたりしてます。

 参考にさせていただきたいような好サイトを発見! 水垣さんの「やまとうた」です。
 「和歌歳時記」と「雁の玉梓(ブログ)」を合わせて閲覧すれば、当ブログの和歌も充実しそうです。
 他にも「和歌のための文語文法」など、ゆっくり拝見したいカテゴリがたくさん!