「潮馴衣(しおなれごろも)」という単語の早い用例として、日本国語大辞典・第二版は1364年の『新拾遺集』の和歌をあげていますが、もっとさかのぼる用例があります。
五月雨をうらみて渡るすまのあまの塩なれ衣まとほにぞほす(34・洞院摂政家百首、五月雨五首、中納言経通、424)354ページ
和歌の浦やしほなれ衣袖の上にひろふもせばきいけるかひかな(34・洞院摂政家百首、述懐五首、家長朝臣、1855)370ページ
(『新編国歌大観 4私家集編2、定数歌編 歌集』1986年、角川書店
すすかかは-たかなをたてて-いせのあまの-しほなれころも-ふりすててけむ
(「夫木抄」~日文研の和歌データベースより)