「瀬際(せぎわ)」という単語は、日本国語大辞典・第二版には立項していませんが、以下の用例があります。
であるから、必ず流れを遡る若鮎の群れには大きな鱒がつきまとい、瀬際の揉(も)み合わせに鱒が跳躍するところには必ず若鮎の大群がいた。
(利根川の鮎)
『垢石釣り紀行(つり人ノベルズ)』佐藤垢石、つり人社、1992年
殆んど脱衣場や休憩室といふべき場所もないので、晴天の日は人は多く渓の石の頭に衣服を脱ぎ、飛沫のかゝる瀬際に立つて浴後の赤い素肌を晒すのである。
(「追憶と眼前の風景」)
『みなかみ紀行』若山牧水、書房マウンテン、1924年、99ページ