monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

卯杖(うづゑ)

2010年01月09日 | 日本古典文学-和歌-春

みやのうち睦月はかみの卯の日とてとるてふ杖は万代(よろづよ)のため(夫木抄)

神代より年のはじめにきる杖はいはひそめけり春の宮人(続後拾遺和歌集)

けふみやのうちには年のはじめとて雲ゐの庭にうづゑ立つなり(夫木抄)

いくたびか白玉椿あらたまる春の卯杖とならんとすらん(為忠家後度百首)

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若菜

2010年01月07日 | 日本古典文学-和歌-春

けふぞかしなづ なはこべらせり摘みてはや七くさのおものまゐらむ(拾玉集)

うちむれて野沢の若菜つむにだにのどけき御代の春ぞしらるる(宝治百首)

春あさき雪消(ゆきげ)の水にそでぬれて沢田の若菜けふぞ摘みつる(新千載和歌集)

おのがすむ沢べの氷(こほり)したとけて鴨の羽いろの若菜をぞ摘む(夫木抄)

誰がためとまだ朝霜の消(け)ぬがうへに袖ふりはへて若菜つむらむ(続後拾遺和歌集)

君がため春日の野辺の雪間分け今日の若菜を一人摘みつる(宇津保物語)

里びとや若菜つむらし石の上(いそのかみ)はつ春雨のふるのなか道(夫木抄)

里人や野田の若菜をすすぐらむ汀(みぎは)ぞにごる玉川のみづ(夫木抄)

川上にあらふ若菜のながれきて妹があたりの瀬にこそ寄らめ(万葉集)

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2010年01月07日 | 日本古典文学-和歌-春

春日野の雪げの沢に袖ぬれて君がためにと小芹をぞつむ(堀河百首)

雪も消えのこるこほりもあさ沢のまだ水(み)がくるる根芹をぞつむ(草根集)

根芹つむ春の沢田におりたちてころものすそのぬれぬ日ぞなき(好忠集)

茎も葉もみなみどりなる深芹(ふかぜり)はあらふ根のみや白く見ゆらむ(拾遺和歌集)

いかにせんみかきが原につむ芹のねにのみなけど知る人のなき(千載和歌集)

こひぬまも水田の畔にひく芹のねにあらはれて袖ぬらしける(古今和歌六帖)

芹つみしむかしの人もわがごとく心にものはかなはざりけむ

たれとなく忍ぶむかしのかたみにもふる野の沢に芹菜(せりな)をぞつむ(宝治百首)

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ゑぐ

2010年01月07日 | 日本古典文学-和歌-春

けさ見れば野ざはの水のあさみどりゑぐの若菜やした萌えぬらむ(宝治百首)

しづ の女(め)がゑぐのわか菜は生ひぬやと鳥羽田(とばた)のおもに畔づたひゆく(夫木抄)

春あさき山田の沢のうすごほりゑぐつむ袖もなほやさゆらむ(延文百首)

君がため山田の沢にゑぐつむと雪げの水にもすそぬれつつ(万葉集)

夕まぐれ雉たつ沢にゑぐ摘めば春のあはれに袖ぞぬれぬる(拾玉集)

ななくさの数ならねども春の野にゑぐのわか葉もつみはのこさじ(夫木抄)

いかにせむ山沢ゑぐもつまなくにころもでぬれて恋ひつつぞふる(続後拾遺和歌集)

しづのめがゑぐつむ沢のうす氷いつまでふべきわが身なるらん(詞花和歌集)

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白馬節会(あをむまのせちゑ)

2010年01月07日 | 日本古典文学-和歌-春

水鳥の鴨の羽色(はいろ)のあを馬をけふ見るひとはかぎりなしてふ(万葉集)

あさみどり春のしるしに引くものは鴨の羽色の駒にぞありける(正治二年初度百首)

くれ竹のあを葉の色の駒なめて世々のためしを雲居にぞ引く(夫木抄)

ゆふがすみ鴨の羽色にたなびきて玉しく庭をわたるあをむま(夫木抄)

うちむれていざ見にゆかむ諸人(もろひと)もいさみある世のけふの白馬(草根集)

降る雪に色もかはらで引くものをたれあをむまと名づ けそめけむ(兼盛集)

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