monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

九月の有明月

2010年09月23日 | 日本古典文学-和歌-秋

有明になりゆく月をながめても秋の残りをうちかぞへつつ(秋篠月清集)

ゆく秋のわかれにそへて長月の有明の月の惜しくもあるかな(玉葉和歌集)

長月のありあけの月に寝覚めしてのこれる秋のあはれをぞ知る(宗尊親王三百六十首)

ゆく秋の末葉のあさぢ露ばかりなほかげとむる有明の月(新後拾遺和歌集)

うら枯るる庭の浅茅の露のうへに秋のなごりのありあけの月(文保百首)

長月もいく有明になりぬらむ浅茅の月のいとどさびゆく(新古今和歌集)

ゆく秋のすゑ野の草はうら枯れて霜にのこれるありあけの月(新拾遺和歌集)

長月のあり明けがたの空の月こころぼそくぞかたぶきにけり(建仁元年仙洞五十首)

おほかたの秋のけしきは暮れはててただ山の端(は)の有明の月(拾遺愚草)

三日月の有明のかげにかはるまで秋のいく夜をながめきぬらむ(続古今和歌集)

いくとせをすぐしきぬらむ秋の夜の有明の月をわが友にして(永久百首)

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寄月述懐/月前述懐

2010年09月22日 | 日本古典文学-和歌-秋

身の憂さをわすれやするとながめつつ今宵(こよひ)も月のふけにけるかな(続拾遺和歌集)

いくめぐり過ぎゆく秋にあひぬらむかはらぬ月のかげをながめて(新勅撰和歌集)

しのぶらむ我が見しほどのむかしだに思へばとほき秋の夜の月(草根集)

ありしよにかはらぬ秋の月かげはむかしの友にあふここちする(南宮歌合)

世の中のうきをも知らずすむ月のかげはわが身のここちこそすれ(玉葉和歌集)

見るままのすがたばかりか月はただ心のそこにすみけるものを(延文百首)

うき身世にながらへばまた思ひいでよたもとにちぎる有明の月(新古今和歌集)

来し方(かた)もかへるところも知らぬ身をおもへばそらに見する月かな(心敬)

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ビーツのシャーベット

2010年09月21日 | 食・レシピ

ビーツってボルシチにするぐらいしかレシピが思い浮かばなかったのですが、料理本にビーツのシャーベットが載っていて、濃い赤紫のキレイな色のシャーベットだったので、作ってみようと思います。

・皮をむき、粗くきざんだビーツを少なめの水で煮る。やわらかくなったら、赤ワインとはちみつを加えてさらに5分煮る。
・汁ごとミキサーにかける。レモンのしぼり汁とコアントローを加える。
・これを冷凍庫に入れ、シャーベットを作る。(固まりだしたら、30分おきにフォークなどでかきまぜながら、3~4時間冷凍する。)

ちなみに‘コアントロー’は、オレンジのリキュール(ホワイトキュラソー)。手元にはなかったので、他のリキュールで代用しました。
ビーツ自体の味は薄いので、このリキュールで味が決まります。案外いろんなリキュールが合うような気がします。アルコールの入っていないフレーバーシロップで代用してもいいですよね。

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寄月恋/月前恋

2010年09月20日 | 日本古典文学-和歌-秋

み空ゆく月のひかりにただひとめ逢ひ見し人の夢にし見ゆる(万葉集)

さだかには見もせぬ人のおもかげをなにぞや月に思ひいづらむ(宝治百首)

あま雲の絶え間たえまをゆく月のみらくすくなき妹(いも)を恋ひつつ(藤葉和歌集)

目には見て手にはとられぬ月のうちの桂のごとき妹(いも)をいかにせむ(新勅撰和歌集)

あはれなど月の桂のよそにのみ手にもとられぬ影を恋ふらむ(新千載和歌集)

あま雲のわりなきひまをもる月のかげばかりだに逢ひ見てしがな(玉葉和歌集)

いかにして木の間の月のほのかにも見つとばかりを人に知らせむ(風葉和歌集)

ひさかたの天てる月をかがみにて恋しき人のかげをだに見む(古今和歌集)

月よなほくまこそなけれかきくらす恋のなみだは雨と降れども(六百番歌合)

月かげを我が身にかふるものならば思はぬ人もあはれとや見む(拾遺和歌集)

あしひきの山より出づる月待つと人には云ひて君をこそ待て(拾遺和歌集)

月待つと人にはいひてながむればなぐさめがたき夕暮の空(千載和歌集)

来ぬ人によそへて待ちし夕べより月てふものはうらみそめてき(続後撰和歌集)

こよひかと月のすがたの変はるまで頼めぬ空をながめなれぬる(源孝範集)

うき人の面影そへてたのむ夜も来ぬ夜もひとり月を見るかな(新拾遺和歌集)

などもかく思ひわびてはながむらむ月は恋しき人のかげかは(殿上蔵人歌合)

人問(と)はば月ゆゑ落つるならひぞとこたへやせまし袖のなみだを(新千載和歌集)

いかにしてしぼらで見せむさ夜ごろも月のしづくはなみだなりけり(光経集)

涙をもしのぶるころの我が袖にあやなく月のやどりぬるかな(千載和歌集)

うちたえてなげく涙にわが袖の朽ちなばなにに月をやどさむ(山家集)

月をのみぬるる袂にやどせども恋しき人はかげだにもせず(殿上蔵人歌合)

恋せじと月にややがて誓はましくもる涙のうきにつけても(続古今和歌集)

もろともに見しにひかりやまさりけむ今はさびしき秋の夜の月(唐物語)

もろともにながめし夜半の睦言を思ひいでよと澄める月かな(治承三十六人歌合)

もろともに見しはむかしの袖のうへに今は涙をかこつ月かな(新続古今和歌集)

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九月十三夜

2010年09月13日 | 日本古典文学-和歌-秋

長月のけふ名にしおふ月ぞとは空すみまさる光にぞ見る(摂政家月十首歌合)

いつも照る月ぞと思へど長月のこよひはひかりことに見ゆるらむ(二条太皇太后宮大弐集)

こよひはと心得顔(こころえがほ)にすむ月のひかりもてなす菊の白露(千載和歌集)

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