花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

雨と霧の「立山」

2009年08月14日 | 山シリーズ
8月7日(金)

都心を午後10時過ぎに出発して、翌朝立山の室堂に到着する夜行バスが夏の間だけ各社から出ています。
私たちはそれを利用して、朝の7時に室堂に着きました。

現地は「雨」
まずは室堂ターミナルの休憩所で、顔を洗い朝のオニギリをパクつきます。
バスの乗客はほとんどが重装備の登山者たち。
釼岳を目指す人、五色ヶ原から薬師岳へのロングトレイルを計画している人など等・・・
久しぶりに山の喧騒に触れ気持ちが引き締まる思いをしましたが、このお天気ではどうしましょう

まずは道が安全な「一ノ越山荘」まで行ってみる事にしました。
雨が上がればそのまま「雄山」にトライです。

雨具を着て外に出てみると、雨の中にたくさんの白い花々が咲いているのが見えました


一番目をひいたのがチングルマの大群落です。
他にも可愛いベル状のお花の「アオノツガザクラ」がたくさん咲いていました。

今回は重いのを覚悟して一眼レフカメラを持参しましたが、この雨ではとてもザックからは取り出せなくて・・・
主人のコンデジで写しましたが、雨と風で満足な画像は一枚もありません

この登山道で見られたお花を一部non-nonさんのソースをお借りして纏めましたのでご覧下さい

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ヤマガラシ
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お花の名前は「立山の花々」と検索してネットで調べたり、植物図鑑で調べたりしましたが定かではありません。
正しい名前を教えていただければ幸いです


最初の雪渓が現れました。
このコースは三つの雪渓を渡りますが、この季節になると雪も少なくなり危ない箇所はありません。
8年前に主人とこの道を登っていますのでその点では安心でした。

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霧の中にコバイケイソウの群落が風に揺れていました。幻想的な風景です。
マウスオンでご覧下さい


三つ目の雪渓が一番大きくて滑りそうだったので、カメラをウエストポーチにしまっていると、女性4人、男性2人の6人のグループがやってきました。
「我々には頼もしい男性のリーダーがいるので、ご一緒にどうぞ」と人の良さそうな30代の女性が声をかけてくれました。

しばらく一緒に着いて行きましたが、あまりにもペースがユックリなので「先に行かせてもらいます」と言って追い越しました。

上から降りてくる方々に聞くと、皆さん「雄山」に登るのは諦めて下山してくるようでした。
「今日は下見で、明日晴れたら登りましょう」
我々もいたって気楽に一ノ越へのジグザク登りを上がっていきました。

室堂からおよそ1時間15分で一の越山荘です。
鞍部に出ると急に風が強く感じられ、雄山頂上へのザレ場の急登はガスで2~3m先も見えない状態でした。


私たちは小屋の中でコーヒーを飲み一休み・・・
多くの登山者の皆さんが、これからどのように行動すべきかと悩んでいるようでした。

「あら・・・」
朝一緒の直行バスでやって来て、室堂の休憩所で隣り合ってオニギリを食べた60代半ばの女性の二人連れがいました。
今日は雷鳥沢から別山に登り、上の「内蔵助山荘」に泊まり、その後五色ヶ原から薬師まで縦走すると言っていたはず・・・
「雨なので楽なこっちのコースから登る事にしたけど、この風雨の激しい中を行くのは諦めて今日はこの小屋に泊まる事にしたの」とのこと。
山はお天気次第で計画を変更する勇気も大事ですね。

「黒部ダム」まで歩いて下りたいと言っていた男性二人組は、小屋の人から「このお天気だと沢の水が増水している危険があるから止めたほうが好い」と注意を受けていました。

私たちが追い越した6人のパーティーが登ってきました。
「今日は雄山から別山まで縦走して釼御前小屋に泊まり、明日は大日三山を行く予定なの。ひたすら前進するしかないのよ」と悲壮な顔をしていました。

今回、私たちはここで引き返しましたが、8年前に主人と登った時の画像を載せます。

平成13年、8月6日、「雄山登頂」


「雄山」の頂上は雄山神社の峰本社の敷地内にあり、山頂に立つには参拝料500円を収める必要があります。
お金を払って中に入り、ゴツゴツした狭い頂上でお祓いを受けました


眼下には「黒部湖」、そしてその周りの後立山の山々が見渡せます。


雄山から「大汝~富士の折立」と進んでいくと、人が急に少なくなり、奥に「釼岳」が見えてきます。
主人とはこの先の「真砂岳」から雷鳥沢に下りました。


真砂の向こうに見える「別山」まで行けば、頭だけ覗かせている「釼岳」が正面にドカンと見えるはず・・・

今回は、あの「別山」まで足を伸ばして「釼岳」を仰ぐ予定でしたが、初日は風雨共に強くて断念しました。


来た道を戻り、再び室堂ターミナルで昼食を食べてから、予約した宿のある雷鳥沢へと急ぎました。
最後はカミナリまで鳴りだして、叩きつける様な大粒の雨に見舞われ、転がるようにして「ロッジ・立山連峰」にたどり着きました。

すぐに雨に濡れた物をすべて乾燥室に吊るして並べて、我々はお風呂に入りました。
ここは地獄谷のすぐそばにある「雷鳥沢温泉」と言われている場所です。
「あれれ?お湯は透明だよ。そしてぬるい

食堂で休んでいると「源泉かけ流しに入りたければ同じ系列のお隣のヒュッテのお風呂に行ってください」と女将さんに言われ、はしごをする気になりました。
幸い雨も上がってきたようです。


こちらが「雷鳥沢ヒュッテ」の半露天風呂、お湯も白濁していて好い気持ち・・・
正面に色鮮やかなテント村が見えていました。


ガスもとれて見晴らしが利くようになりました。
お天気が良ければ歩いたはずの山の稜線が見えています。

山小屋の消灯は9時ですが、温泉の後の生ビールも効いてきて、食後はすぐに眠くなりました。
二段ベットのあちらとこちらで地図を片手に翌日の行動を話し合い「朝から晴れたら、延泊をして予定のコースを決行」と決めると、2人ともすぐにコトンと眠りにつきました


コメント (24)
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