花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

「甘利山&千頭星山」登山・その2

2009年07月05日 | 山シリーズ

喘ぎながら登って行くと視界が開け、笹が茂る稜線に出ました。
レンゲツツジを弱らせる厄介な笹も、ここではツガやカラマツの緑とコラボしてアルペン的なムードを醸し出しています。
やがて正面にこんもりと茂った「千頭星山」(せんとうぼしやま)の頂上が見えてきました。

千頭(せんず)とは獣が多い狩猟地を表す言葉で、星(ぼし)は境界線を表す言葉だそうです。
狩猟の盛んな山だったのでしょう、「熊」が多いのも頷けますね。


気持ちが良さそうな笹の原でお食事中のご夫妻に「こんにちわ~」と挨拶したら、「ねぇ~キューリを食べていかない?」と呼び止められました。
埼玉からやって来たという同年代のご夫婦です。
「我が家の畑のキューリよ。この味噌も私の特製なのよ」と奥様。
山で食べるキューリはとても美味しい、でも重いのが難点です。ありがたくいただきました。


最後の急登を15分頑張ると、二等三角点のある頂上でした。標高は2139m・・・
思った以上に高い山でしたが、周囲に木が茂っていて見晴らしは利きません。

単なる通過点にしか見えない頂上ですが、ここから2~3分下ったところが開けていて、皆そこで休憩をしていました。
時計の針は11時を廻っていて、予定どうり2時間で登ってきたことになります。
私たちも腰を下ろして、オニギリを食べました。

この登山道をそのまま進むと、4時間弱で日本百名山「南アルプス・鳳凰三山」の南御室小屋に出るようです。
そう・・・
「千頭星山」は「鳳凰山」の東側にコブのようにくっついた南アルプス前衛の山で、お天気が良ければドカン!と目の前に鳳凰三山「地蔵岳」のオベリスクが見えるはずなのです。

この日は残念ながら「鳳凰三山」は見えません。
頂上で30分休憩してから来た道を戻りました。


行きには見えなかった富士山が、帰路には頭だけ姿を現していて、私たちはそれだけで大満足でした。


青空が広がり陽も照りだして、マタタビの白い葉の色が眩しく輝いて見えました。
下り道は苦しさはありませんが、膝に負担がかかり中高年は登りよりも要注意なのです。
転倒事故は下りの方が断然多いと聞きますね。


分岐から2~3分で行ける「奥甘利山」は木々が茂った丘の様なところでしたが、「櫛形山」が良く見えていました。

田中澄江さんの「花の百名山」ではアヤメの大群落が素晴らしいと紹介されていて、14~15年前に主人と登った「櫛形山」です。
霧の中に広がる、白樺とアヤメの幻想的な風景が忘れられませんが、今では鹿にやられてアヤメは一本も咲いていないと聞きました
恐るべし!鹿軍団!


1時近くに「甘利山」に戻ってきましたが・・・
朝の静けさとはうって変わって、そこは同じワッペンを付けた大勢の団体様たちで溢れる世界でした。


甲府盆地の向こうにそびえる「富士山」は姿を見せたり隠れたり・・・
レンゲツツジ越しに「富士山」を写したかったのですが、これが精一杯でした

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木道を歩きながら振り返ると、登ってきた「千頭星山」がはっきりと見えていました。
マウスオンでご覧下さい


こちらは木道に羽を休めている「孔雀蝶」でしょうか・・・

駐車場までの道の両側には、たくさんの花々と木が目を楽しませてくれました。
名前の書かれた表示板もありとても分り易かったです。

丁度見頃の黄色いキンポウゲは別名の「ウマノアシガタ」と紹介されていました。
non_nonさんのソースをお借りして纏めましたので、マウスオンでご覧下さい
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ウマノアシガタ
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レンゲツツジが終り、アヤメが咲きだし、そしてたくさんのヤナギランの蕾が見られました。
高山植物の写真を撮るだけなら「甘利山」だけでも充分楽しめるようです。


この山にも鹿が増えていると聞きました。この花園もいつまで守られるでしょうか?
ボランティアさんたちの苦労はまだまだ続きそうです。
自然と動物と人間との共存を考えさせられた今回の「甘利山&千頭星山」登山でした。

それでもつつがなく往復4時間の山登りを終えて、少し自信が湧いてきました。
今年の夏山は、アルプスの山々に登れるかしら?



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20 コメント

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ハクサンフウロ (山小屋)
2009-07-07 06:40:54
のんびり楽しめた山だったようですね。
鹿が増え過ぎるのも困ったものです。
一説にはニホンオオカミなどの天敵がいなくなったことにも
原因があるようです。
車山や霧ヶ峰のニッコウキスゲもかなり食べられていました。
尾瀬にも最近姿を現すようになったそうです。
何とかうまく共存して行きたいですね。

たくさんの花が咲いていたようです。
ヒメフウロとご紹介ありましたが、これはハクサンフウロですね。
ヒメフウロは春先に平地で雑草化して咲いています。
ここは標高が高いのでここまでは上がってきません。
花が小さかったので間違われたようですね。
葉っぱや花がヒメフウロとはかなり違います。
ハクサンフウロはこれから夏山で楽しめます。
まだまだnaoママさんは大丈夫です。
どこでも登れますよ。

今月は17日~19日に妙高、火打、月末には木曽駒から空木を縦走する予定です。
8月には奥穂から前穂を通って上高地に下りるプランもあります。
大いに夏山を楽しんでください。
返信する
山旅の楽しみ (地理佐渡..)
2009-07-07 06:47:23
おはようございます。

良い風景です。こういうところを久しく歩いていませんので
うらやましいです。あっ、クジャクチョウ。いましたね。
ズームできていましたらかなり大きく撮れましたね。
又機会があるでしょうから、その時に精一杯ということで..
返信する
☆山小屋さんへ (naoママ)
2009-07-07 17:57:19
直径2cmにも満たないような小さなフウロでした。
確かに姫フウロは我が家の庭にもあり、山にあるのは「ハクサンフウロ」でしたね。
図鑑を見てそのまま「小さいからこれだ」と勝手に解釈しておりました
反省です。

この「甘利山&千頭星山」登山が難なくこなせたから、アルプスも大丈夫という保障は全然ありませんが・・・
40代50代と毎年アルプスに登っていた身には、やはり夏山はアルプス行きを期待してしまいます。

でも一昨年久しぶりに「燕~常念」と入門編を登って以来、去年はお天気が悪くて断念しているし・・・
今年の夏は身辺が何かと忙しくて、行けるかどうかは微妙な所です。

山小屋さんは北アルプスに、南アルプス、そして妙高火打ですか・・・
凄いですね。
火打岳のハクサンコザクラの大群落が見られると好いですね。
返信する
☆地理佐渡さんへ (naoママ)
2009-07-07 18:06:57
撮影目的と違って、歩くのが目的なので、中々蝶や鳥などの良いショットは押さえられません。
オールマイティーのレンズが欲しい所です。

そしてこれ位の山なら一眼レフもさして気になりませんが、アルプス級の山となると軽くてコンパクトなコンデジの方が楽だし・・・
当分、行動が先にありきで、写真はあくまでもその記録というものしか撮れそうもありません。

そのうちユッタリとした気持ちで、高原の珍しい蝶を撮って見たいですね。
練習にまずは我が家の庭に飛んでくるアゲハチョウを撮ってみたいと思っています。
返信する
Unknown (fairy ring)
2009-07-08 09:31:56
たくさんの山を登られていらっしゃるのですね~
山梨の山はほとんどとは・・・恐れ入りました~

今回も往復4時間の山登り お疲れ様でした。
素敵な木道を辿ってレンゲツツジやアヤメ他の高山植物を両脇にご覧になりながら とても楽しそうです。
富士山が見えてよかったですね。
山でのキュウリ さぞ美味しかったことでしょう。

マタタビすごいですね~
他にもたくさんの植物をご覧になられて・・・
残念ながら このソース トランジョンが入っているようで ファイアーフォックスではマウスオンできないのです。

デジイチを持たれての登山はちょっときついですよね。
この夏はアルプスにも登られるご予定なのですか~ すごい!
山登りの苦手な私には考えられません。
尊敬してしまいます。
返信する
甘利山から千頭星山 (横浜のおーちゃん)
2009-07-08 10:05:15
お天気もまずまずで楽しい山登りになりましたね。
花の種類も多いしクジャクチョウにも会えるなんて素敵な場所なので、行ってみたいところがまた増えました。
でも車がないと交通の便が悪いのでしょうね。
返信する
こんにちわ~! (小桃)
2009-07-08 10:59:55
いつから降り出したのか今朝はシトシトと梅雨らしい雨になっていました(私が休む時はまだ降ってはいませんでしたが・・)
珍しく「おはようございま~す」のご挨拶が出来る予定でしたが・・
PCを開いたらまたまた「キュウリ・ナス」の山がやってきました
雨でしたのでちょっとお寄りいただき何時ものお礼を・・有り難いです
ちょっと止んだのですがまたポツポツ・・と梅雨らしいです
・・が蒸し暑いです

梅雨の合い間の良いときにお出掛けできよかったですね
気持ちのよさが伝わってきます
我が家は主人、私、華と・・出かけるプランはパァ~~
せめて近くの霧降高原のニッコウキスゲをと思っていますがこの天気です
今が見頃のようなんですが・・

夏のアルプス、期待していますよ~~~
返信する
凄いですね~ (ミンゴ)
2009-07-08 12:32:39
沢山、山登りをされているのですね!
両親もですが(笑)中高年の方多いですね。
皆さんほんとお元気で、頭が下がります。

子供の頃、御嶽山3067メートルも登りました。
何がいいのか解らないけど、家族の中で1番早く頂上に
着きたかった。
それだけです。山の人の挨拶もいいですね~知らない人にも
「こんにちは~とか、後どれぐらいありますか?」など
頂上へ着いてポカリスエットが当時300円しました。
わ~なんでこんなに高いのかな?と思いましたが、帰り道
荷物を運んで登ってくる人とすれ違い納得しました。
降りる時は気をつけますよね。
滑ったりしますし、整形外科の先生も降りる方が足に負担がかかるとおっしゃっていました。
膝が笑います^^;
カメラを持つようになってから、山登りはやっていませんが、
花や池などがあって楽しそうですね。
アルプスですか!
うちは立山の予定ですが・・・まだ皆の休みが合うかが問題で・・・

乗鞍のように「楽じゃないからな・・・」なんて娘にメールしてくるんですよ~
孫にまで!困ったおっさんです(笑)
夏の登山も天気に恵まれるといいですね!
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雲海に (ごん魔女)
2009-07-08 14:28:45
山があるから登る・・・尊敬の一言です。
しかしこうしてふっと顔をあげると雲海の向こうに富士の山が見えた時は思わず両手を合わせたくなるでしょうね。
お元気でご夫婦そろっていつまでも楽しめるといいですね。
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富士山 (モカ)
2009-07-08 15:32:58
naoママさま、こんばんは~~♪

お忙しいなかからこのように山歩きと・・・頭が下がります。
naoママさまのエネルギーはどこからでてくるのでしょうか~。
今日も甘利山、千頭星山へとご一緒に登らせていただきました。
途中、綺麗な景色とお花たちが輝いていますね~。
雲海の中の富士山が絶景ですね~神々しさを感じます。

夏には、アルプス登山とのこと・・・もう尊敬の尊敬です。
キレイな画像と解説で気持ちよく山の雰囲気を味わうことができました~。
いつもありがとうございます。(*^_^*)
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