
今夜が最終第六話。とても期待して通して観たのだが、やっぱりなんかこう、サラ~ッとした感じで終わった印象だ。一昨年、TBSが向田邦子生誕80年記念番組として放送した「母の贈物」もそうだったが、今回も母役の竹下景子さん、やっぱり基本的に爽やかなイメージなんだよな。かつての向田邦子ドラマの常連、加藤治子さんのようなジト~ッとした感じが出ない。向田さんの原作は「ド昭和」のドラマだから、木造家屋で畳の部屋でないと雰囲気は出ないし、シナリオも昭和の空気感を出すのは難しかったろう。そんな中で鴬谷の愛人を演じた西田尚美の存在感が光っていた。一方、新たに作られたキャラクターである井川遥演じる姉はあまり意味はなかったように思う。いずれにしろ、向田邦子ドラマを作るのはだんだん難しくなっていくだろう。