徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ボルト失格とスタートあれこれ

2011-08-28 22:16:20 | スポーツ一般
 世界陸上の男子100mで世界記録を期待されていたジャマイカのウサイン・ボルトがなんと、決勝でフライングを冒し失格となった。今大会の最大の見ものだっただけに会場はもちろん、世界中のテレビ観戦者が「あ~ぁ」といった気分だろう。国際陸連が主催する大会は昨年からフライング一発で失格という厳しいルールが適用されることになった。先般フランスで行われた世界ユース陸上では、わが期待の野林祐実が100m準決勝でフライング一発失格となっている。このルールについてはこれからいろいろ議論がなされるだろうからさておくとして、女子の福島千里が100m予選で準決勝進出を決めたレースは見事だった。体格やパワーで劣る日本人がスプリント競技で互角に戦うためにはスタートダッシュの良さが鍵となる。今日の福島選手も見事なスタートダッシュを見せた。しかし福島選手のリアクションタイム(ピストルが鳴ってから足がスターティングブロックを離れるまでの時間)を見ると0.156秒で同組の8人中4番目で特別早いわけではない。少々腑に落ちない思いでレースのスローモーションを見て納得した。スタートして最初に踏み出す足、福島選手の場合は右足だが、この足が着地するのが福島選手が一番早いのだ。これはトップスピードに、より速く乗るために足を素早く回転させる能力、つまり「出足」が秀でていると思われる。準決勝も大いに期待したいが、彼女の出来はこの「出足」にかかっていると言えよう。


向こうから3番目の赤いスパイクが福島千里選手