徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ある家族

2018-03-04 19:52:24 | 熊本
 ポカポカ陽気に誘われて熊本城内を散策した。春のお城まつりで賑わう二の丸広場を素通りし、護国神社の梅園で梅の花を楽しむ。その後、旧細川刑部邸の梅園へまわり、芝生に座ってしばし休憩。そこである家族と遭遇した。
 赤ちゃんを乗せたベビーカーを押しながら、一組の若夫婦がやって来た。そのすぐうしろから年配の夫婦が続く。僕のすぐそばの芝生に集まって腰をおろした。よく見ると若い妻はどうやら東南アジア系のようだ。年配の夫婦が話をしているが言葉がわからない。ベトナム語か?タイ語か?どうやら年配の夫婦は若い妻の両親と見た。日本人と結婚した娘が産んだ子供を見に来たついでに熊本城見物をしているのだろう。若い妻の母親はよくしゃべる。が何を言っているのかさっぱりわからない。若い日本人の夫と妻の両親の間に会話はほとんどない。そのうち、若い妻が自撮り棒を付けたデジカメを抱えて、母親と一緒に梅の木の方へ歩いて行った。梅の花をバックに二人で記念撮影でもするのだろう。残された男二人は気まずそうにあたりの様子をながめていた。すると妻の父親が、身振り手振りで一緒に行って来いという意思表示をした。意味を理解した日本人の夫はうなづいて、赤ちゃんを気にしながら妻のいる方へ歩き出した。すると父親が赤ちゃんを急にあやしだした。初孫なのか、かわいくてしかたがないという様子だ。しばらくすると急に赤ちゃんが大きな声で泣きだした。泣き声を聞きつけた日本人の夫が走って帰って来て赤ちゃんを抱きあげた。
 そんな家族のほのぼのとした風景を眺めながらひと時を過ごした。


二の丸広場


護国神社梅園