徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

紫のしらべ

2018-12-10 18:07:50 | 美術


 ブリヂストン美術館(東京都中央区京橋)は現在、ビルの建替え中で休館している。来年7月に再オープンの予定で、館名も「アーティゾン(ARTIZON)美術館」に変わるという。
 そのブリヂストン美術館の所蔵品の中で、好きな作品の一つがこの岡田三郎助の「婦人像(紫調べ)」だ。岡田は佐賀県出身の洋画家で、明治から昭和にかけて活躍した。女性像を得意としている。
 副題の「紫調べ」というのは、鼓(大鼓、太鼓、小鼓)で使用される紐、「調緒(しらべお)」のことで、小鼓の調緒は縦横に入っており、調緒の握りで音色を変化させることもできる。調緒の色は朱色が一般的だが、上級者は上の絵のような紫色を使う場合もあるという。