徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

伊勢音頭余話

2019-04-10 22:52:47 | 音楽芸能

 先日7日に放送された「民謡魂 ふるさとの唄」(NHK総合)の中で「唄でめぐる日本遺産」というコーナーがあり、今回は「伊勢音頭木遣唄」が紹介された。MCを務めるTOKIOの城島茂さんは本條秀太郎さんの指導で三味線の上達目覚ましいが、今回は秀太郎師とともにこの曲にチャレンジした。
 本條秀美さんの話によると、本條流では「伊勢音頭」「別れの唄(口説き節)」「正調伊勢音頭」、この三曲を「伊勢木遣」として演奏しているそうだ。初めに「紺さん 縞さん 寄ってかんせ」という囃子言葉から始まるが、これは今回のスペシャルアレンジで、本條流の俚奏楽「伊勢土産」の中には使われているという。この囃子言葉は、留女と呼ばれた旅籠の客引き女たちの呼声を模したもの。しまいには「お寝間のお伽は十六・七と八なりと白歯がいやなら鉄漿(かね:お歯黒)つけて お金次第でわたしでも」と少々、風紀上よろしくない囃子言葉もある。「別れの唄」はこのスペシャルアレンジには含まれていないが、花童の卒業公演では毎回「別れの儀」の曲として使われている。
 下の映像は、本條秀美社中を中心とする地方の「伊勢音頭木遣唄」で、「伊勢音頭」と「正調伊勢音頭」が組曲となっている。