徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

雨もまた佳きかな

2022-11-04 22:01:15 | 音楽芸能
 最近、クラリネット奏者の田村麻紀子さんにハマっていて、毎日のようにYouTubeで彼女の演奏を探しては聴いている。今日聴いたのはディキシーランド・ジャズの名曲「クラリネット・マーマレード」。クレセント・シティ・ウォーカーズの一員として参加した7年前のストリートジャズ・フェスティバルにおける映像のようだ。雨にもかかわらず、新宿の街角での演奏はなかなかクールだ。



 彼女の演奏を視聴していたら、なぜか発想が雨の中のイベントに飛んだ。これまでイベントに参加していて雨に見舞われたことが何度かある。中でもひどかったのは2018年8月4日、水前寺成趣園能楽殿で行われた「出水神社薪能」だった。目玉の演目「紅葉狩」は初見の能で楽しみにしていた。ところが前場のシテの中ノ舞が始まるという見どころに差し掛かった頃から、雨粒が落ち始めた。雨具の用意もしていなかったので濡れるのも我慢して見ていたが、雨足はだんだん強くなり、遂には土砂降りとなった。ここに至って芝生席から周囲の木陰に退避したが、それでも雨は容赦なく降り続いた。これはもう無理だと思い、成趣園の休憩所に退避、小1時間、小降りになるのを待ったが、公園の閉門時間となったので駐車場まで走り、車で帰路についた。後場を見ることが出来なかったがまたそのうちこの演目「紅葉狩」はやってくれるだろう。


金春流「紅葉狩」


 もう一つ忘れられない雨の思い出は、2012年3月17日、くまもと森都心プラザ前広場で行われた「九州新幹線開業一周年記念イベント」である。この日は朝から雨が降っていたが、そのうちやむだろうとタカをくくって見に行った。ところが、雨足はだんだん強くなった。しかし、"ザ・わらべ"の公演は予定時刻に始まった。さすがにステージ前の観客は4、5人くらいしかおらず、皆、傘を差して立ったまま見ていた。それでも"ザ・わらべ"の3人はいつもと同じように笑みを絶やさず一生懸命踊る姿を見ながら泣きそうになった。